現代料理においてもっとも有名なレストランといえる「ノーマ」。デンマーク・コペンハーゲンに構える店舗が2024年に閉店し、その後は「専門のフードラボ」として新しい道を歩むというニュースが今年1月に世界を賑わせたばかりだ。 そのノーマが現在、2ヶ月間限定で京都にポップアップレストラン「ノーマ京都」(エースホテル京都)をオープンさせている。ノーマが日本でポップアップを開催するのは今回が2度目。日本全国の食材を用いた独創的なコース料理が楽しめることへの期待、また料理と飲み物のパッケージが€ 775という価格も話題を呼びながら、予約は即満席となった。 今回は、文化人類学者として現代料理を研究し、Tokyo Art Beatに「現代料理」と「現代美術」のあいだにある思考の類似を論じたテキストを寄稿したこともある藤田周が、「ノーマ京都」を徹底レビュー。コースの全皿をくまなく解説しながら、各皿の対比や連続