7月21日投開票の第25回参院選で、与党の自民、公明両党は改選過半数を上回る71議席を獲得した。ただ、非改選と合わせ、憲法改正に前向きな「改憲勢力」は国会発議に必要な3分の2には届かなかった。安倍晋三首相は9月に内閣改造・党役員人事を実施し、改憲などを見据えた陣を敷く構え。10月には消費税増税も控える中、企業経営者ら経済人は今回の結果についてどう受け止め、どんな政策を期待しているのか。 参院選の結果をどのように受け止めていますか。 キヤノンの御手洗冨士夫会長CEO(以下、御手洗):与党が過半数を獲得して安定政権が続くことは大変よかったと思う。大多数の国民が安倍政権の経済政策や外交政策などについての実績を評価した結果だと解釈している。 安倍政権のどの実績を特に評価していますか。 御手洗:まず経済政策だ。アベノミクスによって失業率は大幅に下がり、国民の所得も増えた。株価も上昇した。 御手洗冨士