厚生労働省の「毎月勤労統計」の不正問題をめぐる集中審議が21日、参院厚労委員会であった。政府側の答弁は従来の内容をなぞり、多くの疑問は残ったままだった。6月26日の国会会期末に向け、統計不正の集中審議は予定されておらず、与党は幕引きとする考えだ。 賃金動向などを調べる基幹統計の一つ、毎月勤労統計…
学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題の質疑が集中した5日の衆院決算行政監視委員会で、安倍晋三首相が玄葉光一郎委員長(民進党)から「質問に答えてください」と再三注意された。野党は「答弁拒否の態度で真相解明にはほど遠い」と批判。野党を攻撃したり一方的に持論を展開したりする首相の答弁態度が、対立を深める要因になっている。 首相は民進の宮崎岳志氏から学園の加計孝太郎理事長との関係を指摘され、学園の役職に就いていたときの報酬額を尋ねられると、「加計氏と友人であることと政策に関与したかは別問題。印象操作を一生懸命している」と宮崎氏を批判。玄葉氏から「質問に答えてください」と注意されても批判を続けた。重ねて「もう質問に答えてください」と言われ、ようやく報酬額を答えた。 さらに旧民主党政権が構造改革特区で加計学園の提案を「速やかに検討する」と格上げしたことを取り上げ、「みなさんは上がってきたら『めくら判
5日の参院予算委員会で、民進党の蓮舫代表から追及を受けた稲田朋美防衛相が「中国漁船」を「中国公船」、「防衛費」を「軍事費」と言い間違える一幕があった。 稲田氏は沖縄・尖閣諸島沖で2010年に中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した事件について、「尖閣で『中国公船』が衝突して大混乱になった」と説明。過去の自身の雑誌での発言を釈明した際は「民主党政権の安全保障に大変危機感を持って、財源のない子ども手当をつけるぐらいならば、『軍事費』を増やすべきではないか、と申し上げた」と述べた。自衛隊は憲法上、軍隊ではないため、政府は防衛費という言葉を使う。 稲田氏は4日も「(尖閣諸島周辺の接続水域に)中国の戦艦が入ってきた」と答弁し、民進の後藤祐一氏から「防衛省発表では『艦艇』『艦船』という言い方をしている。言葉の選び方を慎重に」とたしなめられた。
自民党の武藤貴也衆院議員(滋賀4区)が、安全保障関連法案の反対デモをしている学生団体「SEALDs(シールズ)」について、自分中心で利己的とツイッターで批判した問題が、国会の安保関連法案審議で新たな火種になっている。野党は批判を強め、政府は火消しに追われた。止まらぬ自民議員の放言に、党内からも批判の声があがる。 5日の参院特別委員会。民主の藤末健三氏は「政府は『集団的自衛権の行使は戦争ではない』と言うのに、武藤氏は、自衛隊の活動を戦争前提に発言している」と攻め立てた。 中谷元・防衛相は「政府としては国民のご理解を得るべく説明に努めている」と釈明。岸田文雄外相も「(安保法制は)切れ目無い体制を作って抑止力を高め、紛争を未然に防止することが目標だ」と語り、発言の評価には踏み込まないままだった。 武藤氏は4日、記者団に対し「(発言を)撤回することはない」と強調。発言の趣旨を説明する意向だったが、
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