「イナゴを原料にしたソースを作っているんです」。そんな言葉に驚き、今年の夏から取材を始めた地域活性化団体「いなか伝承社」主宰の田中寛人さん(33)=和歌山県紀の川市=が、ついに「イナゴソース」を完成させた。しょうゆの町として知られる同県湯浅町のしょうゆ職人の指導を受けながら製作したという全国初の昆虫発酵調味料。はたして和歌山の魅力を全国に発信するヒット商品となるか。焼き魚やコロッケ、サラダなど何にでも使えるというソースはどんな味なのか。何をさておき試食してみた。(土屋宏剛) イナゴソースの味 田中さんは和歌山の魅力を発信する活動の一環としてイナゴソース作りに取り組み、試行錯誤の末、今年10月下旬に完成させた。ソースは2種類(いずれも100ミリリットル)で、「1号醤油(しょうゆ)麹」「2号米麹(こめこうじ)」と名付けた。1号、2号というのは、バッタをモデルにしたヒーロー「仮面ライダー」にあや