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掃除・片付け
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ある講座で、「どんなとき自分が成長できたと実感しますか」という質問に、かなり多くの人が「褒められたとき」と言っていました。 人は他人に「褒めてもらいたい」ものなのです。更に言うなら、尊敬する人から褒めてもらえばもっと嬉しいのです。 褒められることがモチベーションになり、努力を続けてスキルが向上するのは悪いことではありません。だから指導者は「とにかく褒めて、やる気をなくさないようにしよう」と考えがちになるのです。 しかし、褒めれば本当に人は成長するのでしょうか? もし褒められることが目的であれば、褒められれば目的は達成されます。これ以上努力する必要はなくなり、成長は止まってしまいます。 もっとよくないのは、褒められないと努力しなくなってしまうことです。褒め方の差を他人と比較し始めることさえあります。 だから褒めて育てる指導者は、手を変え品を変え褒め続けなくてはならないモードに陥ってしまうこと
「空気を読む方法はありますか?」 という質問をよくいただきます。 プレゼンでは、あえて空気を読んではいけません。 なぜなら、話し手が空気を読んで話してしまうと、主張がブレて説得力が落ちるからです。 プレゼンは、時間をかけてジワジワとコミュニケーションするものではありません。プレゼンは一回限り。しかも限られた時間で伝え、聞いた人が動くことが目的です。空気を読む行為は、主張が明確に伝わらないというリスクが伴います。 つまり、空気は読むものではなく、「作るもの」なのです。 物事の流れは「空気」で左右されます。 何度も協議を重ねてきたのに、ある「空気」のもと、突然計画をひっくり返されたり、しつこく努力しても全く芽が出なかったことが、ある「空気」をきっかけに認知されたりするという経験をされた方も多いのではないでしょうか。 今日は、プレゼンの空気を作る上で有効な1つのテクニックをお伝えしましょう。 「
声は出るようになった。音域も広がってきた。でも何か足りない・・・。 それは、声自体の響きです。 そんなに大きな声を出しているわけではないのに、空気が振動したり、響きがまろやかだったりするような声は、声自体に響きを持っています。 こういう声の持ち主は一声聞いただけで「何か違う」とすぐに分かります。 話し声があまりに良い方がいらしたので「声楽か、何かをされていたことがありますか?」と思わずたずねてしまったことがあります。やはり、ある時期ボイストレーニングを行っていたことがあるのだそうです。 この声自体の響きを共鳴と言います。 共鳴は一流のボーカリストになくてはならないものです。 共鳴を得ると、軽い声でも音が響くようになるので、喉にストレスがかかりませんし、声がれすることがありません。 共鳴を得るためには、まず鼻の下筋トレを行い「鼻中隔下制筋」を鍛え、さらに、鼻濁音やハミングなどで鼻腔を共鳴させ
声の良い人に共通するものがあります。 鼻の下の筋肉です。 小さな声でも、声が響くようになるためには、鼻の下の筋肉を鍛えます。 鼻の下の筋肉を鍛え、引き締まることで、鼻腔が振動しやすくなり、声が簡単に響くようになるのです。 鼻腔が振動することで共鳴が起こり、小さな声でも声が美しく響くようになります。 本来、共鳴のトレーニングは、ボイストレーニングの中でもレベルの高い方で、すぐに出来るようになる方はそれほど多くありません。 しかし、鼻の下の筋肉、「鼻中隔下制筋」を鍛えることで、この共鳴を最短で得やすくなります。 そのため、鼻中隔下制筋を鍛えるトレーニングをおすすめしています。 本日はその方法をお伝えいたしましょう。 何かの合間にもできる簡単なトレーニングです。 ★★★ 共鳴のための鼻の下筋トレ ★★★ (1)左手親指と人差し指で鼻の骨をつまむ。顔の前で右手人差し指を真横にする (2)真横にした
ほとんどの人は声で歌ったり、話したりしています。 声で発声するのは当たり前と思われるかもしれません。 しかし、声を意識しすぎると、声が固く「喉声」になりやすいのです。 大抵の方は声自体が強すぎます。 そして、声で歌っている音楽は、良い音楽ではなく、「ただの声」になってしまいます。そういう声は近鳴りしますが、声は響かず通りません。 表現において、声は響きをともなって柔らかく発声したいのです。 それでは「柔らかい声」とはどんな発声をすれば良いのでしょうか? それは、発想を「声」から「息」にシフトしたときに得られます。 息を流しながら、そこに声をのせるイメージです。 しかし、通常は、息を流すと声が出なくなりますし、逆に、しっかり声を出そうとすると喉や身体が硬くなり締まりすぎて息が流れなくなります。 良い息が声帯を通り抜ける感覚を身につけなくてはならないのです。 柔らかく、良く響き、充実した声のた
ボイストレーニングの練習で気をつけていただきたいことがあります。 それは反復練習です。 勉強でもスポーツでも音楽でも、それこそ「何事も反復練習」と言われます。 反復練習とは、本当にそんなに良いものなのでしょうか? 以前練習して演奏できるようになった作品をまた演奏してみると、やり始めは「せっかく練習していたはずなのに何かずれている」と思うことが良くあります。「こんな動きでよく演奏できていたなあ」と変に感心してしまうほどです。ずれた動きのまま「何日も、長時間、反復練習し、苦労して、克服し、そして、そこそこは上手くやっていた」ということが分かります。 ボイストレーニングも声帯や横隔膜動と連動した筋肉の動きからなっているもの。久しぶりに演奏してみると、たちまちそのときの感覚が戻ってきます。 一度覚えてしまったずれた動きはなかなか直りません。 「無意識の記憶に対する執念深さ」を感じます。 しかし「明
「滑舌がよくない」と気になる方は多く、滑舌を鍛えるために、早口言葉の練習をする方も多いようです。 ところが、せっかく早口言葉の訓練をしたとしても、横隔膜が使えていないと滑舌が良く聞こえるようになりません。 滑舌は主に、子音のさばき方が良いかどうかにかかっています。 子音のさばきは主に横隔膜によって行います。 特に難しいのはハ行。 ハ行はとてもやりにくいものです。 [h]は、他の子音のようにひっかかりがないぶん、横隔膜を特に強く使わなければ発音できないからです。 ただ口先だけで発音していても、流されて聞こえなくなってしまいます。 日本語で「花が散る」と言うのを、[h]が上手く入らないと「穴が散る」と聞こえ、意味が分からなくなります。 日本語だけではありません。 例えばドイツ語の「Herz」(心)。 これも、[h]が横隔膜によってしっかり息を流して発音しなければ正しく聞こえてきません。 (例外
良く響く低い声は、説得力や安心感があり、その人の人柄の温かみや深みを感じさせるものです。 ただ、ほとんどの人は、人前で甲高い声を出しておられますし、低い声を練習してもすぐ高い声に戻ってしまいます。 理由は (1)緊張している 響く良い声を出すためには高低関係なくリラックスが必要です。緊張により余計なストレスがかかってしまい横隔膜がしっかり使えず上がってきてしまい、十分に息が流れなくなることから、か細く響かない声になってしまいます。 (2)低い声を忘れている 事前にボイストレーニングをしていても、プレゼン資料を全く覚えてなかったり、未完成であったりするために、余裕がなくなってしまい、声を意識することをすっかり忘れています。資料をある程度は覚え、あらかじめリハーサルしておくことで回避できるようになります。 (3)低い声を開発していない どんな人でも、少しトレーニングをすれば低い声を開発すること
「ほんでぃつやごへえ・・ごへえとう・・・ん?・・・ごせいとう・・あ・・?」 これは、「本日はご清聴ありがとうございました」講演などの最後に言う言葉です。 大事な締めの言葉が言えなくなって、3回も言い直している場面を見て、本当に気の毒だなあと思いました。 その方は、プレゼンの途中でも、簡単な言葉で何度もつっかえておられていました。 「東京特許許可局」など、ちょっと言いにくいものでしたら、気をつけていないと噛んでしまうこともありますが、普段スラスラと言えているものまで言えなくなると、「あれ?私おかしくなっちゃったのかしら?」と焦ってしまい、「またしゃべれなくなるのでは?」とつい不安になってしまうものです。そうなると悪循環に陥ってしまい、さらにつっかえてしまうという繰り返しになりがです。 「今日は滑舌の調子が悪いのかな?」 そう思ってしまいます。 滑舌に調子が良いことも悪いこともありません。 緊
ボイストレーニングといえば、腹式呼吸ですね。 「息を吸って〜お腹をふくらまして〜、息をはいて〜お腹をへこまして〜」というかけ声、聞いた事があると思います。 基本的に呼吸法としては間違っていません。 しかし、この呼吸法、私は一度も行った事がありません。 なぜなら、腹式呼吸の練習をしていても、声が良くなることとは関係ないからです。 あまりに「ボイトレといえば腹式呼吸」ということが一般的になりすぎていて、腹式呼吸にこだわりすぎているために、ほとんどの方々が良い声を出せずにいます。 声は、「いかに横隔膜を使うか」というこの1点につきます。 横隔膜は、肺の下あたりにあるドーム型をした呼吸をつかさどる筋肉です。 この横隔膜をしっかりと使えるようにするためには、お腹をへこましてはいけません。 お腹は、常に、できるだけ張った状態にします。 おへその下の下腹がパンと張った状態を常に維持することが大事です。
「人間は保守的なの」 先日、料理研究家の先生がおっしゃっていました。 編集者に新しいレシピを提案しても、本当は美味しくても、新しすぎたり、大胆な組み合わせのものは「売れない」と採用してくれないのだそうです。 知り合いの家で、「月曜はカレー、火曜はギョウザ・・・」など、曜日によってメニューが決まっている家があったそうです。そのくらい、根本的に現状を変えたくないという意識が強いのです。 8月28日日本経済新聞「プロムナード」の欄に作家の伊東潤さんが、興味深いことを書いておられました。 伊東さんは、サラリーマン時代に同僚から転職の誘いがあったのですが、くだらない見栄から断ったことがありました。しかしその同僚が転職した新進のIT企業は大躍進。早い時期に転職した同僚は億万長者となったのです。 そのときの苦い経験から、趣味で書いていた作家の仕事が軌道に乗りはじめ、専業作家の道を選ぶことにしたのです。
ハスキーボイス、しゃがれ声・・・、レッスンをしているちに、そういう声の方が多いことに気がつきました。 また、「仕事をしていて夕方になるとしゃがれてしまって・・・」とおっしゃる方もいます。 ご本人はほぼ自覚がないのですが、よくよく聴くと、もともとハスキー気味の声で、一日声を出して疲労してしまうため、息が漏れやすくなってしまっていました。 「喫煙なさっていましたか?」 と訪ねますと、「禁煙しましたが1年前まで吸っていました」とのことでした。 喫煙をしていたり、アルコール度数の高いお酒を頻繁に飲んでその後にカラオケをやっていたり、幼い頃兄弟が多かったり、野球などの大声を出すスポーツをやっていた経験が長かった方など、また、怒鳴ることが多かった場合、ハスキーボイスになってしまいます。 ハスキーボイスとはどのようになってしまうのでしょうか? 声帯に無理な負担をかけて、でこぼこになってしまい、声帯がぴっ
よく「集中力が必要だ」と言われます。 そのため「私は集中力がないからだめなんだ」と思い悩む方も多いと思います。 かくいう私も、一つのことを始めると「あれも」「これも」気になりだすタイプで、集中力がないと思っていました。 ところが、歌やボイストレーニングのレッスンでは「集中なんかするとロクなことがない」のです。 声を出すためには、いかに体がゆるんでいるか、ということが大事になります。 体が引き締まりすぎていると、余計な部分が硬くなって、声が上手く出なくなるのです。 例えば、「エッジ」(またはボーカルフライ)と言われるトレーニング。 平井堅さんが、歌いだしのところで「あ”あ”あ”・・・」と声にならない声を出して始めるアレです。平井さんの場合は表現方法の一つでもありますが、これは、声帯から無駄な力みを取り除き、いかに声帯が必要最小限の力でお仕事をしてもらうかというためのものです。 人は「一生懸命
これは、ほとんどの人に言えることなのですが、いくら音を正確に歌えていたとしても、いかにも素人っぽい歌い方に聴こえる歌い方があります。 それは、楽譜が読めて歌っている場合です。 私のように、一生懸命、幼児教育から楽譜を読んだり、絶対音感の訓練をしている者としては、「楽譜が読めて何が悪い」と思いたくなってしまいますが、じつは楽譜がスラスラ読めることが、音楽にとってマイナスになってしまうことがあります。 特にピアノ科の人は音符を読む訓練をすべての楽器の中で一番やっていると言っても過言ではありません。 まず、ピアノは圧倒的に音が多い。そしてその多い音を一人で演奏する。そして、すべての音を暗譜で演奏するのが基本です。さらにもう一つ、ピアノは作品の数も多いのです。 そのため、譜読みが遅いと、レパートリーも増えませんし、進みも遅い。いかに人より早く譜面を読んで演奏できるか、というのが一つの能力として求め
「僕があんまり『小澤征爾は凄い、斎藤先生は凄い』と言ってたもんだから、師匠の渡邉暁雄先生が、『斎藤秀雄先生とは弦楽四重奏をしていたことがあるし、斎藤先生を紹介してあげましょうか?』と言ってくれた。斎藤先生にはものすごく習ってみたかったけど、今は渡邉先生についてるしと思って断った。もう斎藤先生も渡邉先生も亡くなってしまった。今思えば、あのとき紹介してもらっておけば良かったかなと思って、ちょっと後悔しているんだ」 私が尊敬する指揮者の先生が、こんなことを話しておられたことがありました。 その先生は現在70歳くらい。 この年代前後の指揮者で小澤征爾さんに憧れない人はいなかったのではないでしょうか? その小澤征爾さん始め、秋山和慶さんや堤剛さんらを、「桐朋式スパルタ教育」ともいえる方法で育てた桐朋学園創立者の斎藤秀雄先生。 その指揮法は、「斎藤メソッド」といわれる、斎藤先生が開発した科学的とも言え
最近、外資系企業の女性ビジネスパーソンAさんとお会いしました。 Aさんは、美人で、聡明な人。現在難しい状況になっている会社をなんとか良い方向にしようという真摯な姿に心を打たれました。 後で、一緒にいた友人に「Aさんは素晴らしいですね。」と言いましたら、「社内で敵も多いんだよ。嫉妬もある。厳しいと思う。」というお話でした。 そのとき私は、5月に咲き誇る「マリア・カラス」というバラを思い出していました。 大輪で濃いオペラピンク色。香りも強く、オペラ歌手のマリア・カラスを彷彿とさせるようなゴージャスなバラです。 そのマリア・カラス、 「敵が、非難するのをやめたら、こちらは落ちめだってことね」 という名言を残しています。 マリア・カラスが活躍した頃は、クラシックの世界でも「巨匠」と呼ばれる人たちが何人も存在した良き時代。 人気があればあるほど、必ず激しいアンチも存在するものです。 カラスも例外では
秋元康さんは、アイドルのオーディションで、最初からかわいい子は評価しないのだそうです。 秋元さんと田原総一郎さんの対談集「AKB48の戦略!」で秋元さんが語っていましたが、歌がうまい、踊りがうまい、プロダクションに入ってました、芸能スクールで練習してきました、という子は「磨いてもこの程度か」と考えてしまうのだそうです。 逆に、「足は太いけど、目はすごいよね」という子が選ばれると、不思議なことに自覚が出て来て、足が細くなっていき、「なんかいいね」と思った目もぐんと際立ってくる。良い顔になっていく。 ・・・・・(以下引用)・・・・・ 田原:おお、そういうもんですか?そんなに、きれいになっていくの? 秋元:そういうもんです。必ず変わって、どんどんよくなっていきます。やっぱり見られているということが、彼女たちには何よりのエネルギーなんです。 ・・・・・(以上引用)・・・・・ ピアノでもそうです。
仕事柄、整体にお世話になっています。 整体師さんによると、楽器をやっている人は身体のコンディションが良くない場合が多いそうです。 「僕から言わせると、楽器を演奏する姿勢は相当不自然です。」 一流のスポーツ選手は、ケアをしっかり行っているので、身体を柔らかく保っています。しかし、楽器を演奏する人でそこまでケアにかける人はなかなかいないのだということです。 バレリーナの草刈民代さんの本「バレエ漬け」に芸術系アスリートの大変さが書かれています。その中でも、『Shall we ダンス?』がヒットしたことで、仕事が来るようになり、経済的に潤うようになって初めて身体のケアに投資できるようになったとあります。結局、ケアをしっかりすることで、長い間踊り続けることができたのだそうです。 これは、楽器のほうも同じです。怪我をしたら演奏法を工夫するなどの必要もありますが、ケアに投資する余裕がないのもコンディショ
歌手のつんく♂さんがご病気になったとのニュースを見てショックを受けた方も多いと思います。一日も早いご回復をと願う一方、やはり歌手として頑張ってこられたのだ、ゆっくり休んでいただきたいとも思いました。 「つんく♂ どうなる今後の音楽活動 医師「声帯が"金属疲労"」という記事の中で「福田医院(横浜市)の福田伴男院長はつんく♂の症例について「声帯が"金属疲労"を起こしたようになり、それが原因で発生したポリープががんになったのではないか。歌手の職業病のようなもの」とお話なさった専門家の先生のご意見を読み、心配になった方もいらしたのではないでしょうか。 しかし、プロと一般の方々とでは、発声する絶対量が違います。 それでもやはり、声帯疲労は起こさない方が良いに決まっています。 そこで、本日は声帯の疲労を起こさないための正しいボイトレ法をお伝えしていきましょう。 ボイストレーニングと言えば、きっと誰もが
私が、最初にピアノのレッスンを開始したのは高校生のとき。場所は東京の世田谷区で、田園都市線の用賀と桜新町の中間くらいの場所、馬事公苑のそばでした。 有名演奏家によるコンサートのチケット代はかなり高価ですし、お小遣いでは足りません。親にお願いするのもだんだん申し訳なく思えてきたので、自宅で近所の子供たちをレッスンを始めました。 レッスンにいらっしゃるお母様方が素晴らしい方ばかりで、有り難いことに口コミをしてくださり、学生のうちに生徒の人数はかなり増えてしまいました。学業がおろそかにならない程度にお教えしていたほどです。 おかげさまで卒業してもなんとか困らないほどになっていました。地元の区立学校、有名私立の小中学校の子供たちや、外国人向けのスクールがありましたので、大使館関係の方々、また帰国子女の子供たちなどにレッスンをしていました。 子供さんたちの特徴は、「本当に良く出来た子」ばかりという印
「プレゼンで話しているとたくさんの人ががあくびをしたり眠そうにしている」 そう感じる人にはある共通のしゃべり方があります。 結構多いのが「大きくなったり、小さくなったり」「語尾が消える」しゃべり方。 これは「催眠術」と一緒の効果を発揮し、聞いている方は眠くなります。 眠くなってくるときの状態を想像してみてください。 例えば、学校の講義で眠気が襲ってくるときというのは周囲の音が遠くなったり、近くなったりして、先生の言葉の語尾が消えかかって聞こえてきますね。 また、眠いときの話し方というのは「そういうことでムニャムニャ・・・」となります。 一生懸命話していても、声が「大きくなったり、小さくなったり」「遠くなったり、近くなったり」「語尾がムニャムニャ・・」を繰り返し聞かされると、聞いている方は、相当頑張って聞いていても、心地よく眠くなってきます。 わざわざ集団を催眠術にかけているようなものなので
「発声練習ってやる意味あるの?」って思いませんか? 私はそう思っていました。 なぜなら、「腹式呼吸」「腹筋」「滑舌」「ノドを開ける」「頭のてっぺんから声を出す」、何年も一生懸命やっていました。 でも、声はほとんど良くなりませんでした。 基礎的なトレーニングを継続し「あるとき掴むもの」のようでした。先生のおっしゃることは間違っていないのですが、それは本当に雲を掴むような感覚で、質問もしてはならない状態が続きました。それはボイストレーニングというより、一つの修行だったかもしれません。 私は「表現」はあとから深めていくとしても、結果をすぐに知りたいと思っていました。 ちっとも変わらない声を聞いていて「このトレーニングをしていて本当によくなるのかな?」と常に疑問を持ちながらトレーニングしていたのです。 例えば、「腹式呼吸」。 「ハイ、息を吸って〜、お腹を膨らまして〜、ハイ、息をはいて〜、お腹を凹ま
ボイストレーニングをするときは、口呼吸を行います。 鼻呼吸することは間違っていません。 アマチュア合唱団では、歌うときに鼻で息を吸っている方がまだ多いですし、プロでも息継ぎの音さえ影響する静かなアカペラ宗教曲などにおいては、そっと鼻から息を吸うこともあります。 ボイストレーニングにおいては、口呼吸をおすすめしています。 理由は3つあります。 1、口の中が広くなる 「ボイストレーニング教室に通っているんだけど、声がなかなか良くならない」とおっしゃる方にまず共通するのが、「口の中がせまい」ということです。口の中がせまいと、どんなに良いトレーニングをしたとしても、とたんに声は響かなくなります。 良いホールや声の響く教会は天井が高く空間が広いですね。口の中を良いホールと同じ状態に持っていくのが最大のコツです。 「大口を開ける」ということではありません。 よく「縦に指三本が入るくらい開けなさい」と言
昨年末、有り難いことに「DVD付リーダーは低い声で話せ」という本を出版させていただきました。 発声の基本であり、意外にほとんどの方が気がついていない、横隔膜により良い声を出すための本です。本日はさらに、本には書かれていない発声のコツをお伝えしたいと思います。 「息をすって〜お腹をふくらまして〜、はい、息をはいて〜お腹をへこませて〜」 これは、一般的な腹式呼吸のトレーニングです。 これは間違っていません。 腹式呼吸に慣れていない人が行うには分かりやすい方法です。 また、呼吸法としても正しい方法だと思います。 しかし、私はこの腹式呼吸のトレーニングをやったことがありません。 なぜなら、「お腹をへこまして〜」をやってしまうと、とたんに良い声が出なくなるからです。 これを、へこまさないで発声できるようになるだけで、難しいトレーニングをするより、とたんに良い声になります。 良い声を出している人のお腹
良い発声をするために「まっすぐ立ちましょう」と言われます。 しかし、ほとんどの人はまっすぐに立てていません。 多いのが、猫背と、左右の偏りです。 猫背の場合は、「あばら骨を持ち上げるように」とか「肩を後ろに軽く引いて」などの方法があります。 しかし、左右の偏りは本人がほとんど気がついていないので、「右肩が上がっていますよ」とお教えしても「そんなはずはない、まっすぐ立ってます」とおっしゃいます。お教えしても自覚症状がないため、なかなか直すことができません。 偏りのほとんどは、普段の生活から身体が歪んでしまっているのが原因です。 そういう人は、電車を待っているときや、何かを待って立っているとき、知らず知らずのうちたいてい左右どちらかの片足を斜めに投げ出して偏った姿勢で立っています。 偏りがひどくなると、骨盤や背骨がゆがみ、腰痛や肩こりの大きな原因にもなります。 なかなか気づき難いゆがみですが、
私たちが、「良い声で発声しましょう」と言っても、良い声で発声できている状態というのは、なかなか自分自身で体感できないものです。 例えば、陸上100メートル競走で9秒台を出すようなアスリートはいったいどんな世界が見えているのか。 凡人の私には到底不可能なのを承知で、人間が成し得る可能性の限界に挑戦する彼らの体感している世界とはどんなものか、想像力を最大限に働かせてみることがあります。 陸上短距離走のトレーニングで、スピードを体感するトレーニングがあると聞いたことがあります。 身体とスクーターをベルトでつなぎ、スクーターに引っ張ってもらって走るトレーニングで、簡単にスピード感を体感できるのだそうです。まずは世界最速のスピード感を身体で知ることで、トレーニングに生きてくるということでしょうか。 声もほとんどの人は、ご自分で良い声が流れている状態というのを知りません。 知らないので、ただ単にノドで
「プレゼンやお客さんの前で話していると、声がひっくり返るので恥ずかしい。どうにかならないものでしょうか?」 こういった質問をよく受けます。 声が裏返るのは、理由があります。 ちょっと音楽的な話しをします。 男性でも女性でも、中間音と言われる音の高さで、だいたいファかソの音あたりで声が裏返りやすいのです。(人によってはレ〜ミ) 人は、中間音を経過して高音に移行するときに、発声の方法をチェンジするため声帯が調整しているのですが、上手に調整できない場合、声がひっくり返ってしまいます。ボイストレーニングを行っていないほとんどの方が、必ずと言っていいほどその音域で声が裏返ります。人には高音を発声するために声の変わり目があるのです。 上手な人は、訓練によって一定の声で発声することができるので、高い声や低い声を出していても同じように聴こえます。 しかし、話し声は、歌ではないので、そこまで訓練する必要はあ
人前でお話されるときに、よく男性でありがちなのですが、言葉と言葉の間で息を吸うとき「シーッ」と音を立ててしまう方がいらっしゃいます。女性でもいらっしゃいます。 具体的にどんな感じの吸い方かというと、「虫歯がしみるかな?」と気にして息をすうときとか、男性がよく行っているのを見たことがあるのですが、物を食べたあと(ラーメンが多いかもしれません)「シーッ」とするときの音に似ています。 話すときに緊張していたりすると、このような息の吸い方をしてしまうことが多いかもしれません。 これは、聞いていてあまり爽やかな印象がしませんし、出来れば息をすうときに音が立てない方が良いと思います。 音を立てて息をすうことをおすすめしないのは印象だけではなく、もう一つ理由があります。 それは、口の中が狭くなってしまうことです。 口の中が狭くなるとなぜいけないのか。 それは、良い声が出なくなるからです。 人前でせっかく
せっかく落ち着いたよく響く低い声にボイストレーニングをしても、いざ講演やプレゼンでスピーチをなさるとき、元の甲高い声に戻ってしまい、まくしたててしまう方がよくいらっしゃいます。 受講生の方でもそういう方がいらっしゃるのでおたずねしてみると、 「ついテンションが上がってしまって・・・」 「勢いつけて高い声で早口でしゃべらないと調子が乗らなくて」 「パッションをぶつけようと思うとどうしても甲高い声になってしまう」 情熱を持っていることは良いことです。 しかし、聞いている方は、情熱のすべてをぶつけられても、辟易とするか疲れてしまうでしょう。 そして、こういうプレゼンのときほど、話し手の方は話し終わった後、達成感のある表情をされています。 「調子がのらないとはなぜなのか?」 と、よく考えてみると、それは自分のために話しているのです。 子供が甲高い声で泣き叫んでいるのは、自分のことだけを考えているの
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