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円安とは
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藤井 風や宇多田ヒカルら魅了するA.G.クック(A. G. Cook)――PC Music設立からJ-Popでの活躍まで、そのキャリアを振り返る 藤井 風、宇多田ヒカル、チャーリーXCX、ビヨンセ......これらのアーテイストを繋ぐキーマンがA.G.クックである。直近でも藤井 風“花”、宇多田ヒカル“Gold ~また逢う日まで~”のプロデュースを手掛け、J-Popシーンだけを眺めていても着実にその名を見る頻度が増えている。 〈A.G.クックとは?〉〈改めてA.G.クックの作品をチェックしたい〉――そんなリスナーに向けたテキストを、ライターのノイ村に執筆してもらった。今に続くA.G.クックのキャリアを、特にターニングポイントとなる楽曲や作品とともにチェックしてもらいたい。 *Mikiki編集部 「ポップな人たちと話すと、『ああ、あの実験的な人だね』って言われる。そして、実験的な人たちと話す
〈レジェンド〉ことシンガーソングライター/アイドルの小日向由衣が、前作『世界が泣いてる』(2021年)から2年、ニューアルバム『恋愛ハラスメント』をついに完成させた。〈短冊CDの日〉にリリースしたシングル“天の川ぶち壊す!”などを収録しているほか、故PANTA(頭脳警察)が小日向由衣にインスパイアされて作った“虹のほほえみ”のカバーもボーナストラックとして収めた、キャリアの集大成的な内容になっている本作。曲作りのスランプを乗り越えて作り上げたというアルバムの背景に、プロインタビュアーの吉田豪が迫った。 この調子でアルバム作れるのかな ――2年前のアルバムのときは、小日向さんが自腹を切ってボクをインタビュアーとして雇って記事を公開したんですよね。 小日向「そうなんです。noteで公開したんですけど、訳あって今は有料にしてます」 ――パブ記事なのに(笑)。今回はちゃんとした記事です! この『恋
はまじあきの4コマ漫画を原作とするアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」。2022年10月~12月にかけて放送された同作は、原作ファンやアニメ好きはもちろん、声優キャストが歌唱する主題歌や劇中歌などを通じて音楽ファンからも愛され、その余波はアニメ放送開始から1年が経った現在でも広がりをみせている。 なぜ「ぼっち・ざ・ろっく!」の人気は衰えないのか? 原作そのものの面白さは当然として、そこには映像化に際して付け加えられた〈音楽〉が強く関係しているのではないか。アニメ放送1周年を迎えた今、同作を深く知るライターのs.h.i.に改めてその魅力を考えてもらった。 *Mikiki編集部 〈結束バンド〉を入り口としたアニメ人気も 2022年を代表するアニメの一つとなった「ぼっち・ざ・ろっく!」は、本放送が終わった後も熱烈なファンを増やし続けている。今年の5月21日に開催されたイベント〈結束バンドLIVE -
Mr.Childrenが通算21作目のオリジナルアルバム『miss you』をリリースした。全て新曲で埋め尽くされた同アルバムは、デビュー30周年を経て、桜井和寿、田原健一、中川敬輔、鈴木英哉の4人の絆を感じさせるとともに、次なる航海へと挑むバンドの覚悟も刻まれた作品である。 〈国民的バンド〉〈モンスターバンド〉といった言葉で形容されるMr.Childrenは、どんな旅を経て『miss you』に辿り着いたのか。本記事では『miss you』にいたるまでの道のりをオリジナルアルバムとともに辿っていく。前編に続く後編では、『シフクノオト』から『SOUNDTRACKS』までの10作品を紹介する。 *Mikiki編集部 『シフクノオト』(2004年) “Replay”がポッキーのCMソングだったり“CROSS ROAD”がドラマ「同窓会」の主題歌だったりと初期からタイアップが多く、そのため90年
電子音楽の枠を超え、AIや生楽器表現を鋭利な耳で更新した異世界的自伝 実験的な電子音楽の鬼才として知られる一方で、ザ・ウィークエンドのプロデュースなども手掛け、ポップミュージックのフィールドでも活躍しているOneohtrix Point Never(以下、OPN)ことダニエル・ロパティン。Warpからの新作『Again』のリリースに合わせて、強烈なインパクトを放つ、新曲“Barely Lit Path”のミュージックビデオが公開された。 暗闇に覆われた森の中を、自動運転車が猛スピードで進む。フロントシートには、2体の心肺蘇生マネキンが縛り付けられている。車内には、核ボタンを連想させるボタンや、AIを思わせるチェスボード、〈エレホン〉(約150年前にシンギュラリティを予見した古典的ディストピア小説)といった意味深なアイテムが映し出される。ミニマルなアルペジオを基調としたストリングスとシンセに
活動休止の最中、桜井はPro Toolsを導入してより自由な制作スタイルを獲得する。全体的にメンバー4人のバンドアンサンブルが重視され、レディオヘッド『OK Computer』(97年)をはじめとした外的な影響を音作りやポストプロダクションに織り込んだ意欲作だ。現在まで続くバンドイメージそのものとも言えるロックアンセム“終わりなき旅”をクライマックスに据え、ラップのごとく軽快に韻を踏むファンクナンバー“アンダーシャツ”、サンプリングやエフェクトを多用しつつ、ラウドな演奏を半ば強引にミックスさせたかのような“ニシエヒガシエ“(これが当時ドラマ主題歌だった事実にも驚愕)あたりを聴くに、活動休止による停滞感は一切なく、むしろこれまで以上に現実的な視点とサウンドに舵を切ったことで、バンドは大きく前進する。ファンを中心にメンバーからも愛される楽曲へと育った“Simple”など、次世代に向けて必要なノ
Mr.Childrenが通算21作目のオリジナルアルバム『miss you』をリリースした。全て新曲で埋め尽くされた同アルバムは、デビュー30周年を経て、桜井和寿、田原健一、中川敬輔、鈴木英哉の4人の絆を感じさせるとともに、次なる航海へと挑むバンドの覚悟も刻まれた作品である。 〈国民的バンド〉〈モンスターバンド〉といった言葉で形容されるMr.Childrenは、どんな旅を経て『miss you』に辿り着いたのか。本記事では『miss you』にいたるまでの道のりをオリジナルアルバムとともに辿っていく。今回はデビュー作『EVERYTHING』から10周年の節目にリリースされた『IT’S A WONDERFUL WORLD』までの10作品を紹介する。 *Mikiki編集部 『EVERYTHING』(92年) 記念すべきメジャーデビュー作品。7曲入りのミニアルバムだが、ファーストアルバムと位置づ
サブスク問題の真相 吉田豪「今日は宣伝色強めのトークをするようにと事前に言われたんですけど、無理ですよね(笑)。川本さん、できます?」 川本真琴「私、宣伝自体が得意じゃないので(笑)」 吉田「フフフ。わかりました。では探り探りいきましょうか」 川本「吉田さんは宣伝、得意ですか?」 吉田「ボクが宣伝を得意なわけないじゃないですか! ボクのインタビューはなるべく宣伝色をなくすのがテーマで、Twitter(X)でも宣伝が苦手なんですよ。感想をリツイートするのがせいぜいで」 川本「ホントですか!? そんな2人でトークを始めさせていただきます(笑)」 吉田「では、まずはサブスク問題※について!」 川本「いきなり(笑)!?」 吉田「昨日、『アフター6ジャンクション』(TBSラジオ)でこのイベントの告知をしてましたけど、えらい怯えてたじゃないですか」 川本「何かが起こるんじゃないかってね。吉田さんの記事
現在日本在住、現代音楽やミニマルミュージックの巨匠として知られる作曲家・音楽家のテリー・ライリーが、ついにニューアルバム『Terry Riley STANDARDⓈAND -Kobuchizawa Sessions #1-』をリリースする。タイトルどおり山梨・小淵沢で録音された本作は、ジャズのスタンダードナンバーとオリジナル曲で構成された一枚。ここに刻まれた大らかで穏やかな音楽は、御年88にして保ち続けているオープンマインドな姿勢と懐の深さ、即興演奏や音楽そのものへの愛を強く感じさせる、とても雄大で柔和なものだ(録音当時は84歳)。〈現代音楽やミニマルミュージックの巨匠〉というパブリックイメージからまったく自由な瑞々しい新作を作り上げたテリー・ライリーに、ライターの松永良平(リズム&ペンシル)がインタビューを行った。 *Mikiki編集部 すべては偶然の流れ ──まず、今回のアルバム『Te
中塚武の活動20周年を飾る、7年ぶりのオリジナルアルバムとして話題の新作『PARADE』。同作から、トヨタ〈プリウス〉のCMに起用されたことで多くの人にとって聴きなじみのある名曲“Dreaming of the Future”がシングルカットされた。その12インチ盤には、FPM(田中知之)、in the blue shirt、原口沙輔という世代の異なる豪華なプロデューサー/トラックメイカーが参加し、三者三様の解釈が施されたリミックスが収められている。 今回はこれを記念して、中塚と、音楽家の先輩として彼を深くリスペクトするin the blue shirtこと有村崚の対談をおこなった。収録は、2023年8月20日に開催されたイベント〈中塚武 20th Anniversary Party『PARADE』〉の翌日に実施。ハッピーなバイブスに溢れたライブで有村が受けた感動から対談はスタートし、2人
高橋幸宏、ムーンライダーズ、清水靖晃他が参加した伝説のコンサートが40年の時を超えてリリース! 1982年にリリースされたピエール・バルーの『ル・ポレン(花粉)』というアルバムをご存知だろうか? 加藤和彦と高橋幸宏、清水靖晃が書き下ろし曲を提供、高橋、清水、鈴木慶一等が編曲、主にムーンライダーズやマライアが演奏を務めた日本制作盤だ。 その『ル・ポレン(花粉)』のリリースから約一ヶ月後の82年10月15日、アルバムの発売を記念したコンサートが東京芝郵便貯金ホールで行われた。このときのライヴ音源はずっと行方不明とされてきたが、このほどアルバムとコンサート両方のプロデューサーである立川直樹の事務所で奇跡的に発見され、『ル・ポレン~伝説のライヴ1982』として初めて陽の目を見ることになった。 ライヴ音源には、アルバムのレコーディング・メンバーであるムーンライダーズ、清水靖晃(サックス等)、大空はる
2023年8月9日、ザ・バンドのギタリスト/ソングライターとして知られた北米音楽界の重鎮ロビー・ロバートソンが、80歳でこの世を去った。前立腺がんとの闘病を長期間続けていたという。 ロビーの音楽家としての深く豊かな才能は、ザ・バンドで遺した多くの名曲はもちろん、ボブ・ディランとの共演作、ソロワークスや映画音楽の仕事の数々で聴ける。一方でザ・バンドの元メンバーたち、特にリヴォン・ヘルムとの軋轢があったことは知られているとおりで、彼の音楽人生は起伏に富んだものだ。 そんな彼への追悼の意を込めて、ミュージシャンの谷口雄がロビーとザ・バンドの物語を綴った。全3回に分けて掲載するうち、第1回に続く第2回はザ・バンドの伝説的デビュー作『Music From Big Pink』から解散コンサート〈ラスト・ワルツ〉まで。 *Mikiki編集部 デビュー作『Music From Big Pink』と名曲“T
ヒットチャートを見るとき、好きなアーティストの順位を確認するだけでなく、全体の男女比を気にする人はどれくらいいるだろうか。さらにいうと、チャートにおける男女比が常に歪であると知っている人は、そのなかの何%であろうか。 現状のヒットチャートでは、男女比が5:5になることはほとんどない。これが実力や才能に基づいた純粋な評価であれば何の問題もないが、そこに性別による偏見や忖度がないと誰が断言できるのだろう。ギターを弾く女性をあえて〈ギタ女〉と呼んでみたり、女性だけのバンドをわざわざ〈ガールズバンド〉と呼称したり、音楽シーンで女性はいまだに枕詞をつけられる側だ。 そんな音楽業界における男女不平等に、音楽チャートを運営しているBillboard JAPANが切りこんだ。アメリカのBillboardが開催している〈Billboard Women In Music〉というアワードをもとに、女性をエンパワ
五十嵐夢羽さん、宇野友恵さん、横山実郁さんの3⼈による新体制で活動を続けているRYUTist。2023年9月8日(金)にはSHIBUYA PLEASURE PLEASUREで結成12周年記念ライブを開催、今秋にはニューシングルのリリースを予定しています。そんなRYUTistの友恵さんによる、本にまつわる連載がこの〈RYUTist宇野友恵の「好き」よファルセットで届け!〉です。今回は、いつものスタイルから一転、映画「ドキュメント サニーデイ・サービス」と書籍「青春狂走曲」をきっかけに、友恵さんは東京・下北沢への旅を敢行。その記録をお届けする特別編の前編です。 *Mikiki編集部 ★連載〈RYUTist宇野友恵の「好き」よファルセットで届け!〉の記事一覧はこちら 7月末、新潟のシネ・ウインドで映画「ドキュメント サニーデイ・サービス」を観ました。 CDデビューから30年を迎えたロックバンド、
Nao☆「すみません、あのときはお世話になりました! 豪さんと(嶺脇育夫)社長がいれば大丈夫だっていうことで(笑)」 ――結婚もあったりで、Negiccoとしての活動を控えめにしつつ、ソロでそれぞれやっていこうみたいな5年間だったと思うんですけど。これは、どういう流れで決まったんですか? Nao☆「まず〈リーダーから〉ってふたりが後押ししてくれて私が結婚して。ハッキリは言われてないんですけど、ふたりが私を待ってくれてるというか、〈まずNao☆ちゃんからでしょ〉っていう感じを出してくれて……出してはいないんですけど」 ――そういう話はなんとなくメンバー間でしてたんですか? Nao☆「Negiccoの活動もやってたので、いいタイミングというか。そんなにうまくいくものでもないので、どうなるかなっていうところはあったんですけど。 私の子宮内膜症もあって、2年も治ってなくてけっこうたいへんな時期もあ
「相当前ですね!」 ――コロナ以降は全然会ってないし、つまりみなさんが結婚してから会ってなかったわけです。 「そうでしたっけ? 私、豪さんに先に〈結婚します〉ってお伝えしたのは覚えてるんですけど。そうか、ご無沙汰してます。私はSNSで豪さんのこと見てるから、感覚としては久々じゃないんですけど」 ――5年前は、ちょうどぽんちゃ(Megu)の病み期で。〈私はNegiccoを辞めなければいけないのでは〉ってぐらい歌の不調で悩んでましたね。 「インタビューでも泣いたりしてましたよね。それはすごい覚えてます」 ――その後どうなったんですか? 「ウイルス禍でNegiccoも活休(活動休止)になったりして、その期間はほとんど練習してました。先生とかつけないで自分の歌と向き合ってるみたいな感じでひとりで練習してて。乗り越えたというよりも、また新しい形として」 ――この歌い方ならイケるかな、みたいなやり方を
2023年7月20日に結成20周年を迎え、『午前0時のシンパシー』(2020年)以来3年ぶりの新作であるミニアルバム『Perfect Sense』を配信リリースしたNegicco。8月13日(日)にLINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で記念公演の開催を控える3人に、プロインタビュアーの吉田豪が5年ぶりの個別ロングインタビューをおこなった。初回はKaede編をお届け。 *Mikiki編集部 ひとりで歌うことが楽しい ――本当にお久しぶりです! 「お久しぶりです。5年も空いてると思わなかったですね」 ――そうなんですよ。このインタビュー企画自体が2012年に始まって、それから2014年、2016年ときて、2018年に『MY COLOR』が出るタイミングで取材したのが最後で。イベントもアイドル対バン的なものにそんなに出なくなって、コロナもあって、まったく会う機会がなくなったという。ソ
山下達郎が76~82年にRCA/AIRからリリースした名盤の数々が新たなリマスターとカッティングのアナログ盤およびカセットテープでリイシューされている〈TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection〉。同企画にあわせてタワーレコード渋谷店で開催されたのが〈CITY POP UP STORE FOR YOU @ TOWER RECORDS SHIBUYA〉だ。2023年7月12日からは〈CITY POP UP STORE @ TOWER RECORDS UMEDA NU CHAYAMACHI〉として大阪の梅田NU茶屋町店でも開催されている。 渋谷店のポップアップストアではクリス松村と長門芳郎のトークイベントが5月13日に行われた。山下達郎の音楽に造詣の深いクリス松村とシュガー・ベイブでのデビュー以前から山下達郎を知るパイドパイパーハウスの店主
タワーレコード新宿店~渋谷店の洋楽ロック/ポップス担当として、長年にわたり数々の企画やバイイングを行ってきた北爪啓之。彼の音楽嗜好は、50’s~90’sあたりまでのロック、ポップス、ソウル、ジャズなどを手広くフォロー。また邦楽もニッチな歌謡曲からシティポップ、オルタナティブ、ときにはアニメソングまで愛好する音楽の猛者である。マスメディアやweb媒体などにも登場し、その深い知識と独自の目線で語られるアイテムの紹介にファンも多い。退社後も実家稼業のかたわら〈音楽〉に接点のある仕事を続け、時折タワーレコードとも関わる真のミュージックラヴァ―でもある。 つねにリスナー視点を大切にした語り口とユーモラスな発想をもっと多くの人に知ってもらいたい、読んでもらいたい! ということで始まったのが、連載〈パノラマ音楽奇談〉です。第4回は西條八十について綴ってもらいました。 *Mikiki編集部 ★連載〈パノラ
いま、台湾でフリージャズの新しい動向が盛り上がりを見せている。恥ずかしながら、今回このインタビューを実施するまで、わたしはそのことを捉え損ねていた。もちろん、これまでもノイズや実験音楽、サウンドアートなどに関しては、台湾に独自のシーンがあることを認識していた。フリージャズを演奏するミュージシャンが何人か存在することも把握していた。だがジャズのシーンとなると、いわゆるスタンダードで保守的なものしかないと思い込んでいた。 しかしこれは大きな勘違いだった。台湾には約100年前の日本統治時代まで遡ることのできる独自のジャズの歴史があり、21世紀に入ってからは台湾ならではの要素を取り入れた実にユニークなアルバムも多数リリースされてきている。そして2010年代以降、ノイズのシーンとも交差しながら、台湾のジャズの歴史は新たな段階に入っていたのだ。そうした台湾フリージャズの立役者の一人が、サックス奏者・謝
2000年生まれ、元・禁断の多数決のシンガーソングライター、リれん。はましたまさし(禁断の多数決)、三沢洋紀、横沢俊一郎らの協力を得て初めてのアルバム『カマトツチ』を6月にリリースした。音楽活動を始めた中学高校の頃の話からアルバム制作についてまで、本人に訊いた。 旧ソれん時代 ――去年(2022年)まで名乗っていた〈ソれん〉というのは、禁断の多数決に参加した時に付けられた名前だとばかり思っていたら、高校の頃、音楽活動を始めた時に自分で付けたとのことですね。その由来は? 「この名前で活動する気は全く無かったんです。本名で活動するのが嫌だったので、でも、いい名前が思いつかなくて。当時ゲームのプレーヤー名で使っていた〈ソれん〉を仮名として付けて、そのうち変えようと思っていたら定着してしまって、変えるタイミングを見失ってしまったんですよね。思想があるの?とかよく訊かれるのですが、まーったく! 何の
リリース自体がトピックとなる孤高の鬼才が何年かぶりに新作を投下! 自身のモードと時代のムードが絶妙に重なり合った地点から鳴らされる刺激的なサウンドの正体は…… いまなお話題を生む存在感 エレクトロニック・ミュージック・シーンにおいて、異端的な存在感を放ち続けるエイフェックス・ツイン。アイルランド生まれの彼は、80年代後半頃から活動を始めて以降、数々の名盤と珍妙な言動で世間の注目を集めてきた。自身のSoundCloudアカウントuser18081971で突如音源を発表したかと思えば、前触れもなくNFTアートワークをオークションで販売するなど、定期的にメディアを賑わせている。
NewJeansのセカンドEP『Get Up』にも“ASAP”のプロデューサーとして参加することが明らかになっている250。K-Popやヒップホップシーンで活躍する異才は、韓国の大衆音楽ポンチャックを再解釈したアルバム『Ppong』(2022年)で、ここ日本でも注目を集めた。そんな250が、大阪・名古屋・東京・長野を回る〈【250 JAPAN TOUR 2023】“イオゴン - ポン” 日本巡回公演〉を2023年6月に開催。話題を呼んだツアーの初日、6月7日に開催されたCIRCUS OSAKA公演をミュージシャン/著述家の小鉄昇一郎が目撃した(なお、写真は東京公演で撮影されたものです)。 *Mikiki編集部 NewJeansのプロデュースと傑作『Ppong』で話題の才能 留まるところを知らないNewJeansの人気。今月末のカムバックも期待が高まる中、その裏側でこちらもじわじわとその名を
METAFIVEから新天地へ向かうTESTSETという名の電車 砂原良徳、LEO今井が語る1st『1STST』 正式な結成は2022年だが、TESTSETにはプロトタイプが存在する。いうまでもなく前年のフジロックフェスティバル出演時のことで、彼らはまだMETAFIVEと名乗っていた――。高橋幸宏、小山田圭吾、砂原良徳、テイ・トウワ、ゴンドウトモヒコ、LEO今井からなるMETAFIVEの活動は2021年夏、中心となる高橋幸宏の病気療養で暗雲がたれこめ、東京五輪に端を発する小山田圭吾のいじめ問題の再燃で暗礁にのりあげつつあった。そこにコロナ禍が追い打ちをかける。2021年7月にリリースを予定していた2作目『METAATEM』は発売を中止(のちに同年11月の無観客ライヴの特典として発表)し、同月末の自主企画ライヴは中止となった。出演が決まっていたフジロックは特別編成で臨むとの周知もあり、META
2023年6月現在、早くも〈今年を代表する楽曲〉と称して差し支えないであろうYOASOBI“アイドル”。現在放送中のアニメ「【推しの子】」との相乗効果はもちろん、楽曲そのもののインパクトに日本だけでなく世界までもが注目している。6月21日(水)にはCDパッケージとしてリリースされる“アイドル”が、なぜこれほどまでに話題を生み続けるのか。ライターのs.h.i.に紐解いてもらった。 *Mikiki編集部 “アイドル”が内包する音楽的な文脈 YOASOBI“アイドル”が大きな話題を呼んでいる。同曲のMVは4月13日の公開から35日間でYouTube再生数1億回を突破、海外からの反響をうけて5月26日には英語版もリリース。6月10日付のBillboard Global Excl. U.S.(世界200以上の地域のダウンロードとストリーミングデータの集計からアメリカを除いたチャート)では、日本語で歌
元SIMI LABのQNとJAZZ DOMMUNISTERSのN/Kによる電撃的コラボ!! 生演奏によるバンドセットと〈新音楽制作工房〉のビートメーカーによる未来派エレクトロトラックス。コンシャスとアクティヴィスト、ヤンキーとオタク、サブカルとストリートを混血し、ヒップホップのリアルをマジック・リアリズムと濁流させるゲートが開く!! また、〈Q/N/K 1st album release party「21世紀の火星」〉が、ゲストに没 a.k.a NGS(Dos Monos)とHenny Kを迎えて、東京と大阪で開催される。 大阪公演は8月24日(木)に梅田Shangri-Laで、東京公演は8月25日(金)に代官山UNITで開催される。東京公演のみ、オープニングDJとしてD-TAK a.k.a 高橋大地(新音楽制作工房)が出演する。チケットの最速先行受付は、本日12:00から6月25日(日)
追悼 ウェイン・ショーター 一度しかない、永遠に続く人生へのミッション 2005年12月発行intoxicate vol.59〈日本とジャズ〉特集の一部として掲載したものです。 菊地成孔「僕の履歴からおわかりのとおり、僕はあなたの大ファンです。今日、お会いできることをとても光栄に思います」 ウェイン・ショーター「私もこの場にいられることを光栄に思っているよ」 菊地「25年前、音楽を聴き始めた頃から、あなたに聞きたいことがいっぱいあるんですが、しかし同時に聞きたくない、聞くのが怖い、という気持ちも持っています。それはとても不思謙な気分で、あなたの音楽の魅力がマジック、秘密に彩られているからです。今こうしてお会いしているのがとても嬉しいのと同時に、夢を見ているような気分です」 ウェイン「私のアルバム(『Beyond The Sound Barrier』)と一緒。〈バリアを越えて〉話そうよ」 菊
NOBODY、ロックンロールのうたごころ――矢沢永吉や吉川晃司らを支えた相沢行夫&木原敏雄のバンドと80年代の傑作群に迫る NOBODY『NOBODY (2011 REMIX) (+10)』『POP GEAR (2011 REMIX) (+14)』『LIVE ワン! (+6)』『NIGHT WALKER (2011 REMIX) (+14)』『From A Window (+14)』『NOBODY COLLECTIONS 1982~1985 <2023 EDITION>』『Restless Heart (2023 Remix) (+9)』『GOT A FEELING (2023 Remix) (+9)』
アレックス・パターソン率いるオーブの最新アルバムは、長年エレクトロニック・ミュージック・シーンを引っ張ってきた熟練の技が光る快作だ。アンビエント、ハウス、ダブ、ポエトリーリーディングなど、音楽に限らない多くの要素が綿密に絡み合っている。聴き手の耳を一瞬にして蕩けさせるトリッピーな音像も絶品。若さだけでは作れない老練な電子音は必聴だ。
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