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掃除・片付け
news.yahoo.co.jp/byline/enomotomikiro
歴史は数々の天才たちの仕事が絡み合って出来上がっている。宮崎駿監督がアニメ産業に起こしたイノヴェーションは、ピクサーのラセター監督を目覚めさせ、巡り巡ってジョブズの復活、iPhoneの誕生、そして世界の音楽産業の再生にまで連なっていく───。 エンタメ産業そして人類の生活を変えたスティーブ・ジョブズの没後十周年を記念する集中連載、第十九弾。 ■ジョン・ラセターと宮崎駿 二〇一四年、宮崎駿がアカデミー名誉賞を受賞した。日本人では黒澤明以来の快挙であり、アニメ監督としては史上初だった。この賞を得るともう他の賞は授与されなくなる、もしくは貰う意味がなくなるとすら言われている。映画界のノーベル賞といっていいかもしれない。 「アニメ史上、この芸術表現に誰よりも貢献した人物がふたりいます。ひとり目がウォルト・ディズニー。その次が宮崎駿さんです」 配給を担当したディズニー社を代表して、レッドカーペットの
Apple退社時、契約で個人向けのパソコンを作れなくなったジョブズは大学向けのワークステーションで再起をかける。だが伏兵のサン・マイクロシステムズ社が、後の音楽配信の雄スポティファイも勝ちパターンにしたフリーミアムモデルを大学向け市場に仕掛けてきたことで惨敗を喫することになる。 ■ネクスト・キューブ。ジョブズの放埒な完璧主義がもたした失敗作 高価なマグネシウムで覆われたその漆黒の立方体には、ジョブズの完璧主義が結晶していた。Appleを辞め、取締役や株主の軛を逃れると、ジョブズの完璧主義は放埒へ向かってしまっていた。 デザインに資金を集中した。筐体にはSonyのトリニトロンテレビとウォークマンを手がけたハルトムット・エスリンガーに依頼。化粧箱もSonyに倣い、じっくり金をかけた。 ロゴも徹底的に拘り、ロゴのデザイン料だけで十万ドル、現在価値で二六〇〇万円をかけた[1]。Sonyと同じくプレ
ジョブズが再起をかけて作ったワークステーション、ネクスト・キューブは全く売れず、失敗作の烙印を押されてしまった。だが、それは巡り巡ってインターネットの登場につながり、CDから音楽配信へ向かう未来を切り拓くことになる。 ■ジョブズとゲイツ。失敗作とインターネットの誕生 一九九一年の夏の午後。 結婚したばかりのジョブズの新居に、マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツがやってきた。茅葺き屋根に、黒ずんだレンガの愛らしい家は裏門が開け放たれており、キッチンのドアを開けて入ると、身重の妻ロリーンと裸足のジョブズが彼を迎え入れた。そこは日中、鍵がかかっていないのだ。 ハワイにいたゲイツが、早めに休暇を切り上げてやって来たのは、ジョブズと対談の誘いを受けたからだった。ジョブズもふだん製品発表がない時期に取材を受けないが、ゲイツと話すならと引き受け、休暇先のアワニーから戻ってきた。 ゲイツとジョブズ。ふたりの
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