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悩みを聞いてくれたのは、スマホの向こう側の人だった。SNSなどを活用した「デジタルアウトリーチ」支援の可能性 若者たちの孤立の解決に向けた活動を行う認定NPO法人D×Pが、孤立孤独・生活苦を抱える若者たちを対象に行ったアンケート調査の結果を発表。調査結果からわかったのは、支援が必要にもかかわらず「誰にも相談したくない」と考えている若者が一定数いたこと。そして、若者たちに身近なSNSなどデジタルツールを活用した支援策「デジタルアウトリーチ」の可能性でした。 不登校や中退、経済的困難など、さまざまな境遇にある10代の孤立を解決するための活動を行っている認定NPO法人D×P。LINE相談事業の「ユキサキチャット」で全国から相談を受け付けているほか、現金給付や食糧支援など生活に直結する支援も行っています。 今回のアンケート調査の対象となったのは、生活の困窮や望まぬ妊娠といった悩みを抱えた人たち。こ
社会をよくする会社、つまり公益性のある企業の指針となる認証「B Corp(B Corporation)」の公認ハンドブックの日本語版ができました。社会や環境に配慮しながら利益を追求しているビジネスマンにとって、手引きとなるこの本。出版したのは、まさにB Corp認証の申請に挑戦中の、長野県にある古本買取・販売会社です。 『B Corpハンドブック よいビジネスの計測・実践・改善』(バリューブックス・パブリッシング) Akiko Kobayashi / OTEMOTO 「B Corp認証」の「B」はbenefit(公益)の意味。2006年に設立されたアメリカ・ペンシルバニア州の非営利団体「B Lab」が、社会的・環境的パフォーマンスの基準を満たし、説明責任、透明性を果たしている企業を認定している制度です。 パタゴニアやザ・ボディショップ、オールバーズなど世界79カ国で約5000の企業が取得。
「ハーバードを出ていないなら諦めろ」その言葉に唇を噛んだ女性起業家が語る、"できない"からこそできたこと 2000年、共同創業者の諏訪光洋さんとともに株式会社ロフトワークを設立した林千晶さん。当時は起業そのもののハードルが高く、まして女性が大規模の会社を率いるという前例は極めて少ない時代でした。幾多の苦難を乗り越えてきたこれまでを振り返り、林さんが現代の起業家たちに伝えたいこととは。 女性起業家として、経営の最前線を走り続けてきた林千晶さん。 2000年、共同創業者の諏訪光洋さんとともに、クリエイティブカンパニーの株式会社ロフトワークを設立。2022年に同社の会長を退任して以降はその後の動向が注目されていましたが、2022年9月には日建設計とロフトワークとともに立ち上げた新会社、Q0(キューゼロ)の代表取締役社長に就任しています。 ロフトワークの創業前まで、共同通信のニューヨーク支局に勤め
葛飾北斎に憧れる14歳は、生後8カ月から筆に墨をつけていた。「なぜ?」と聞かれたときに母が選んだ答え方は 江戸時代後期の浮世絵師、葛飾北斎に憧れ、絵画を模写してしまうほどの腕前を持つ目黒龍一郎さん、14歳。人気テレビ番組に出演し、「葛飾北斎博士ちゃん」として知られています。好きなことをどのようにして極めていったのでしょうか。龍一郎さんと母親の史さんに聞きました。 6歳の頃、クジャクを描いている目黒龍一郎さん 写真提供 : 目黒史さん 目黒龍一郎さんは、葛飾北斎の生活習慣に倣い、午前5時ごろには起きだして絵を描いています。 最近の作品は3月に、中学2年生の期末テストを受けている自分を浮世絵風に描いたもの。「春眠暁を覚えず」「メタボリックシンドローム」、「走れメロス」などテスト勉強で覚えたワードなどが、龍一郎さんの周りに散りばめられています。 中学2年の期末テストを描いた作品 写真提供 : 目
「お姉ちゃん、女の子が好きなんじゃない?」スターバックスで働く母親が、こどもからの一言に動じなかったわけ 教育現場や企業などでさまざまな取り組みが推進され、いま最も重視されている考え方のひとつである「多様性」。コーヒーストアチェーンのスターバックスでは、性的マイノリティの従業員に対するサポートもいち早くスタートさせ、2017年には「同性パートナーシップ登録」制度や「性別適合手術のための特別休暇」制度を導入。多様性を重視する姿勢は、当事者以外の従業員にもシナジー効果を発揮しています。 近年、教育現場や企業において推進されている多様性(ダイバーシティ)への取り組み。コーヒーストアチェーンのスターバックスも創業当初から多様性を重視し、ブランドが大切にする価値観の一つにも「お互いに心から認め合い、誰もが自分の居場所と感じられるような文化をつくること」を掲げ、人々の個性を尊重するさまざまなアクション
ヤマタノオロチ神話の伝承地である島根県奥出雲町には、日本で唯一の「泊まれる自然史博物館」があります。日本古来の製鉄技法「たたら製鉄」が栄えた里に、なぜ恐竜や鉱物が展示されているのか。その謎を探るため、夜の博物館に潜入しました。 島根県奥出雲町佐白地区 Akiko Kobayashi / OTEMOTO(記事中写真すべて) 出雲縁結び空港から車で1時間弱。鉄の生産が盛んだった頃には多くの人や物資が往き来していたとされる、山陰と山陽を結ぶルートを登っていきます。視界が開けたところで突然、恐竜が登場しました。 奥出雲多根自然博物館のシンボルである草食恐竜「エウロプロケファルス」です。 駐車場で恐竜が吠えている ここは、島根県奥出雲町に1987年にオープンした博物館で、日本でただひとつの「泊まれる自然史博物館」。2011年からは宿泊者限定の「ナイトミュージアム」も実施しています。 人口1万1480
全国の高級スーパーに置かれている、赤と黄色のレトロなパッケージが印象的な「木次パスチャライズ牛乳」。島根県の山間部で、日本の本州では珍しい放牧の酪農によって生産されています。産地を訪れると、人々の暮らしのすぐそばに牛がいる、のどかな風景がありました。 「ダムの見える牧場」の牛たちは、その日の気分で移動する方向を決める Akiko Kobayashi / OTEMOTO 誰に誘導されるでもなく、一列に並んだ牛たちがゆっくりと斜面を降りていきます。 「今日は下に行く気分なんだなあ」 島根県奥出雲町の山あいに10年前に開業した「ダムの見える牧場」。代表の大石亘太さんは、太陽の光を背に浴びながら草を食み始めた牛たちを眺め、目を細めました。 「牛は群れで行動するので、みんなで斜面を上がっていく日もあります。午後4時になると自ら牛舎に戻ってきますよ」 牛舎の入り口は閉鎖されていない Akiko Kob
新学期は、学校生活で心配なことが増えたり、さまざまな家庭の子育てに触れる機会が訪れたりする時期。小学生の子育てには、乳幼児期とはまた違った悩みが生まれます。OTEMOTOでは、親子サポートプロジェクト「6歳からのneuvola(ネウボラ※)」をスタート。こどもが小学1年生になる保護者が悩みがちなテーマについて、"先輩"や"同期"にあたる保護者たちのリアルな声を紹介していきます。 ひとつの正解はないけれど、みんながどう対処しているのかを知ることで、「うちの子には何が合うのか」を考えるヒントになりますように。今回は「放課後の過ごし方」について考えます。 ※ ネウボラ = フィンランド語で「アドバイスの場」という意味。妊娠期から子育て期まで切れ目のないサポートを提供する自治体が日本でも増えています。 ※アンケートは引き続き募集中です OTEMOTO 「こどもは放課後どこで過ごしますか?」。アンケ
ロシアとウクライナ、イスラエルとパレスチナ......戦争のニュースが毎日のように流れています。それを目にしたこどものなかには「何が起きているの?」「鉄砲がこわい」など不安や恐怖を感じる子も。そこで、平和構築の専門家として多くの紛争地で活躍し、今は戦争の予防事業などに取り組む瀬谷ルミ子さんに、2人のお子さんとの話を交えながら、戦争報道とこどもとのかかわり方についてお聞きました。 ーー現在は、基本的には日本にいらして、現地スタッフの方とやり取りをしながら紛争地域への支援活動に携わっていらっしゃるのでしょうか。 これまで紛争地で、兵士から鉄砲などの兵器を差し出させるとともに除隊させ、兵士が社会復帰できるように職業訓練や住民との融和をする仕事であるDDR(武装解除)に携わってきました。 今はREALs(リアルズ)で、シリアの国内避難民や難民、アフガニスタンでの緊急支援、紛争やテロなどの予兆を把握
24時間365日、匿名で利用できるオンラインチャット相談窓口の「あなたのいばしょ」。運営するNPO法人を設立した大空幸星さんが目指すのは、信頼できる人に確実にアクセスできる仕組みです。こども家庭庁の「こどもの居場所部会」委員も務める大空さんに聞く、"居場所"を求める人たちに向けた支援のあり方とは。 24時間365日、年齢や性別を問わず誰でも無料・匿名で利用できる相談窓口。さまざまな人たちの居場所となっているオンラインのチャット相談窓口を運営するのは、NPO法人「あなたのいばしょ」です。 2020年3月に同法人を設立したのは、当時は大学生だった理事長の大空幸星(おおぞら・こうき)さん。その背景にあったのは、大空さん自身が実際に経験したという"孤独"でした。 「複雑な家庭環境のなかで育ったということもあり、望まない孤独で悩むことも多くありました。そこで、信頼できる人に確実にアクセスできる仕組み
新学期は、学校生活で心配なことが増えたり、さまざまな家庭の子育てに触れる機会が訪れたりする時期。小学生の子育てには、乳幼児期とはまた違った悩みが生まれます。そこでOTEMOTOでは、親子サポートプロジェクト「6歳からのneuvola(ネウボラ※)」をスタート。こどもが小学1年生になる保護者が悩みがちなテーマについて、"先輩"や"同期"にあたる保護者たちのリアルな声を紹介していきます。 ひとつの正解はないけれど、みんながどう対処しているのかを知ることで、「うちの子には何が合うのか」を考えるヒントになりますように。第1回では「ゲーム事情」を取り上げます。 ※ ネウボラ = フィンランド語で「アドバイスの場」という意味。妊娠期から子育て期まで切れ目のないサポートを提供する自治体が日本でも増えています。 ※アンケートは引き続き募集中です OTEMOTO 「こどもにゲームをさせますか?」。アンケート
「黒糖焼酎」と聞いて、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか。 ふわりと甘い香りのするお酒。鮮やかな奄美諸島の風景。風に揺れるさとうきび。ここまで連想できる人は、ごくわずかかもしれません。 でも、10年後には、きっと「黒糖焼酎といえば…」というイメージが次から次に浮かぶお酒になる。そんな希望を感じさせてくれるのが、奄美大島で創業96年となる西平酒造の4代目、西平せれなさんです。 西平せれな(にしひら・せれな) / 西平酒造株式会社代表・杜氏 鹿児島県奄美大島生まれ。東京でミュージシャンとして活動していた2014年、父が体調を崩したため帰郷。2021年10月、西平酒造の4代目代表に就任 西平酒造 提供 音楽活動から一転、家業に せれなさんは1927年創業の酒蔵の蔵元にして、家族全員がミュージシャンという西平家に生まれました。セレナーデからつけられた「せれな」という名前や、上京して音楽大学へ進学
こどもの友達が家に上がりこんで困るというSNSの投稿に対し、「元放置子」と名乗る人たちが「放置子には関わるな」と投稿し、波紋を広げています。居場所がないこどもが身近にいたとき、どう対応すればいいのでしょうか。NPO法人チャイボラ代表理事の大山遥さんと考えました。 「自宅に上がりこんで夜遅くなっても帰らない」「おやつや食事を要求する」「自分の子がいじめられる」など、迷惑行為やトラブルの種として「放置子」がたびたび話題になっています。 「放置子」という言葉はネット上で数年前から使われているスラングで、児童虐待防止法の虐待の定義とは異なるものです。親が多忙や無関心なケースも含んだ広い意味で使われていますが、ネグレクト(養育放棄)や、身体的・心理的な虐待などで自宅にいづらい事情がある子も含まれているとみられます。 2024年1月、「息子の友達である放置子につきまとわれて困っている」という投稿がXで
地方の女子学生の進学の選択肢が少ない原因のひとつにロールモデルの不在があるとして、東京大学の学生団体「#YourChoiceProject」が、地方の女子高校生の大学受験に向けて約2年かけて先輩や同級生が伴走する「メンタリングコミュニティ事業」を始めています。 「#YourChoiceProject」は、地方の女子学生が直面する教育分野でのジェンダーギャップを解消するために、地方から東京大学に進学した女子学生たちが2021年に活動を始めました。 YourChoiceProjectの活動の様子 写真提供:#YourChoiceProject 男子は難関大、女子は地元 東大の学部生の女性割合は20.1%(2022年度)、地方女子の割合は9%(2021年)。遠方在住の女子学生に月3万円の家賃補助がある住まい支援を2017年度に始めましたが、女子の割合は大幅には増えてはいません。 #YourCho
「性的マイノリティであることを誰にも相談できない」と悩む若者やこどもが孤立しないように、メタバース空間で居場所をつくる取り組みが始まります。地方で暮らす若者も物理的な負担なく参加でき、アバターを通してなりたい姿になれるのもメタバースならではです。 これは「LGBTやLGBTかもしれない若者やこどもの居場所づくり」に取り組む一般社団法人にじーずが始める、メタバース空間での居場所事業「バーチャルにじーず」。代表の遠藤まめたさんによると、性的マイノリティの若者を対象にしたバーチャルな居場所は、国内外で前例が確認できなかったということです。 メタバース空間の居場所「バーチャルにじーず」 画像提供:にじーず / OTEMOTO編集 交通手段がない地方の若者に にじーずは2016年8月から、全国の約10都市でリアルな居場所事業をしています。2023年12月までに10代から23歳まで延べ3500人あまり
2024年1月1日に発生した能登半島地震で被災した人たちの中には、障害者や外国人など避難生活で不便を抱えがちな人たちがいます。コミュニケーションの壁がある人がSOSを出すときに役に立つ、Xのアカウントをまとめました。 石川県能登地方で2024年1月1日、最大震度7を観測する地震が発生しました。 株式会社ヘラルボニーは震災から2日後の1月3日、障害のある人が被災地や避難所で必要とする情報を、当事者だけでなく多くの人に知ってもらおうと、特設サイト「#障害者を消さない」を開設しました。 NHKによると、2011年3月に発生した東日本大震災では、障害者手帳を持った人の死亡率が住民全体の約2倍となったといいます。 岩手県盛岡市に本社があり、知的障害がある人のアート作品の販売などを手がけるヘラルボニーは、サイトを開設した理由をこのように説明しています。 「知的障害や発達障害がある人の中には、突然の環境
2024年1月1日に発生した能登半島地震では、土砂崩れが起きたり路面が陥没したりして道路が寸断され、孤立している地域が多数あります。写真家の山崎エリナさんは、こうした災害現場で復旧作業をする人たちを撮り続けてきました。自身も阪神淡路大震災で被災した経験から、暮らしを支える人たちに焦点を合わせ続けます。 Elina Yamasaki for OTEMOTO 「あの日もし自分の部屋で寝ていたら、いま生きていなかったかもしれません」 写真家の山崎エリナさんは、1995年1月17日に起きた阪神淡路大震災を振り返ります。 震災で自宅が全壊 いつもは「そろそろ部屋で寝なさい」と言う母親が、なぜか「このまま寝よう」と言い、しゃべりながら居間で寝た夜の明け方でした。大きな揺れとともにテレビやたんすが吹っ飛び、必死で身を守りました。廊下には亀裂が入り、自宅マンションは全壊しました。 「震災がきっかけでパリに
出雲大社のお膝元である島根県出雲市で創業58年となる老舗干物店「渡すい」こと渡邊水産。不漁や消費者の魚離れ、後継者不在など「魚業界にはいいニュースが何もない」という現状に直面しています。そんな逆境において干物の新概念を広めようと奮闘しているのが、3代目の岩田響子さんと竜平さん夫妻です。 岩田響子さんと竜平さんは、渡邊水産の3代目。夫婦で役割分担して家業を切り盛りする Akiko Kobayashi / OTEMOTO 幼い頃から、祖父母と両親が忙しく働く姿を見てきた岩田響子さん。愛媛県で船長をしていた祖父が1965年に創業した渡邊水産は、山陰沖で獲れた新鮮な魚を干物に加工して販売しています。響子さんたち4人きょうだいも、学校から帰ると自宅の隣の加工場での出荷作業の手伝いが待ち受けていました。 干したカマス一尾一尾にセロハンを巻いて個包装し、発泡スチロールの箱に並べて、スタッフと家族が総動員
子育ての悩みのひとつは、部屋が散らかること。リモートワークで在宅時間が増えるとますます気になり、つい「片付けなさい」と子どもを叱ってしまうことも。しかし、大人にとってはガラクタでも、子どもにとっては大事な宝物だということもあります。子どもが大切にしているものや子どもの気持ちを尊重しつつ、家族にとって心地よい空間づくりはできるのでしょうか。3人の小学生が暮らすお宅にお邪魔して考えました。 小学3年生の男の子と小学1年生の双子の女の子を育てている方尺真美さんの自宅は、栃木県の閑静な住宅地にあります。部屋ごとに異なる色のアクセントクロスや床のタイル、間取りまで、真美さんがじっくり考え抜いて選んだものばかりです。 2019年に家が完成したとき、長男はまだ小学校に入学する前で、双子の子育てにも手がかかる時期でした。 そろそろ家づくりを考えたいけれど、汚したり散らかしたりはしてほしくないというのは、小
2000年代から進んでいる日本人の「魚離れ」。値段が高い。調理が面倒。食べづらい。そんな魚料理の課題は「干物を使うことで解決できる」と老舗干物店が提案しています。魚の代わりに干物を料理に使い、骨からだしを取る。干物のイメージが変わる画期的な使い方を教えてもらいました。 「特大ノドグロ入ったよ〜!」 午前10時、島根県出雲市の老舗干物店「渡邊水産」の加工場には、緊張が走っていました。 このところ不漁だったなか、山陰沖で水揚げされたのは高級魚として知られるノドグロ。干物にすると1尾1万5000円以上になる魚をこれから加工するのです。 干物にすると1箱30万円を超える高級魚ノドグロ Akiko Kobayashi / OTEMOTO まず、社長の渡邊一さんが慣れた手つきで背に包丁を入れます。自らつくった干物を翌朝に試食して味の微調整をする生活を繰り返して45年。塩加減や干し加減にも並々ならぬ心血
"小1の壁"が不安な親に、大日向雅美さんがこの時期に伝えたいこと。「1年生になったら...と考える前に」 こどもが小学校に入学するにあたり、多くの親が直面する「小1の壁」。保育園に預けていたときよりも仕事や時間の調整が必要になることを指すこの言葉が浸透したことで、親がより早くから不安や焦りを感じるようになる傾向もあります。こどもの発達心理に詳しい研究者の大日向雅美さんが「入学までにまだ時間があるこの時期にこそ伝えたい」というメッセージを紹介します。 小学生になると大人とつないだ手を離し、ひとりで登校するようになります(写真はイメージ) Adobe Stock / kapinon 小学校生活のスタートをわが子がうまく切れるだろうか。先生の言うことをちゃんと聞けるだろうか。友達と仲良くできるだろうか。 そうした心配が高じてふと気づくと「小学生になるまでに、あれもこれもできなければならない」とい
中学生のときに校則に疑問を持ったことをきっかけに、情報公開制度を利用して全国の校則を集めたデータベース「全国校則一覧」を創設した高校生の神谷航平さん。このデータベースは各地で校則を改革する動きに活用されています。ところが、全国の都道府県立高校1700校を超える校則を比べて見えてきたのは「校則の変え方を定めた校則がない」という残念な事実でした。 神谷航平さんは群馬県の県立高校に通う3年生。「日本一『校則』を持っている高校生」として活動し、NPO法人Change of Perspective代表理事も務めています。2023年8月には、Forbes JAPAN 30 UNDER 30(日本発「世界を変える30歳未満」)に選ばれました。 神谷航平(かみや・こうへい) / 全国校則一覧 創設者 / NPO法人Change of Perspective代表理事 2005年、群馬県生まれ。中学生の頃、校
不登校の小中学生の数が過去最多となっています。その対策を協議する会議での、フリースクールをめぐる滋賀県東近江市長の発言に波紋が広がっています。ジャーナリストとして子育てや教育について扱ってきた後、現在は東京大学特任助教を務める中野円佳さんは「学校という枠組みに対する根本的な問いを、この発言があぶり出した」と投げかけます。中野さんの寄稿を掲載します。 「僕は文科省がフリースクールの存在を認めてしまったということに、がく然としているんですよ」 2023年10月17日に滋賀県の会議で東近江市の小椋正清市長がした発言が問題になっている。不登校の小中学生の数が過去最多を更新する中、県での対応策を議論していた場でのことだという。 小椋市長は会議の後には、「不登校の大半は親の責任だ」とも述べたという。これに対し、フリースクール関係者らや不登校を経験した親たちから反発の声が上がっている。滋賀県内のフリース
テレビ東京で今夏放送されていたドラマ『週末旅の極意~夫婦ってそんな簡単じゃないもの~』。こどもを持たない夫婦が週末の旅を通して「夫婦」について考えるというストーリーに、SNS上ではさまざまな共感の声が聞かれました。プロデューサーを務めたのは、『晩酌の流儀』『きのう何食べた?』などの人気ドラマも手がけた、テレビ東京の松本拓さん。自身の経験をヒントにした制作秘話や、作中でのリアリティの追求など、ドラマづくりの極意について聞きました。 中年男性の食事シーンを淡々と描いた『孤独のグルメ』、サウナブームで「ととのう」という言葉を世に浸透させた『サ道』など、既存の枠にとらわれないユニークなライフスタイルドラマを発信しているテレビ東京。 そんなテレビ東京で今夏放送され、密かに話題となっていたドラマが『週末旅の極意~夫婦ってそんな簡単じゃないもの~』(Amazon Prime Video、U‐NEXTで全
小学校受験は「親の受験」とも言われています。共働き世帯が増えるにつれ、働く親たちにとっても選択肢のひとつとなり、首都圏での志願者数は増加傾向です。ただ、受験する学校によっては、働く母親がモヤッとする場面もあるようで......。 教室に足を踏み入れると、紺づくめの母親たちの姿が目に飛び込んできた。 紺色のセットアップ、紺色のバッグ、紺色のスリッパ。グローバル企業で管理職として働く40代のAさんにとって、息子の小学校受験のために見学した幼児教室の"ドレスコード"は衝撃的だった。 「自立した大人が制服のように同じ色と形の服を着るなんて、今どきありえないと思いました。自分の意見をしっかりもっている先輩ママであってもそのスタンスは変わらずで、『こどものためだから』と、普段とはまったく違う紺色ルックだったので驚きました」 「紺色以外は色じゃない」 Aさんは心の中ではまったく同意も納得もできなかったも
ロシア・サンクトペテルブルグの名門バレエ団、マリインスキー・バレエでファースト・ソリストとして活躍する永久メイさん。17歳で日本人史上2人目のバレエダンサーとして入団後、現在はファースト・ソリストとして舞台に立ち続けています。そんな永久さんに、幼少期から続けてきたバレエやサポートしてくれたご両親への想いについて聞きました。 ロシア・サンクトペテルブルグ。この街のランドマークとしても知られるマリインスキー劇場のバレエ団で、主役級のファースト・ソリストとして舞台に立っているのは、日本人バレエダンサーの永久メイさんです。 13歳でバレエ学校のモナコ王立プリンセス・グレース・アカデミーに留学し、17歳で日本人史上2人目のバレエダンサーとしてマリインスキー・バレエに入団した永久さん。23歳となった現在も、世界的な名門劇場の舞台に立ち続けています。そんな永久さんに、幼少期から続けてきたバレエとの向き合
新潟県の離島、佐渡島にある廃校が「学校蔵」として生まれ変わったのが9年前。アクセスが良いとはいえないこの場所にいま、世界各国から学びたい意欲のある人たちが集まっています。学校蔵で学ぶ内容は、酒造りから地域づくりまで多岐にわたります。教える人も学ぶというサイクルがあり、人と人とが交差する熱い校舎を取材しました。 海を一望する高台に建つ学校蔵。古い木造校舎や玄関前の池はそのままで、どことなく懐かしい雰囲気が漂います Mizuho Ota 「課題解決先進地」に 新潟港からカーフェリーで2時間半。佐渡の両津港に到着したら、バスに乗り、キラキラと光る海と黄金に輝く田んぼを眺めながらさらに1時間ほど揺られて、ようやくたどり着く西三川地区。かつて砂金で栄えたこの地の高台に建つのが、今回の目的地である「学校蔵」です。 酒蔵らしく玄関先には杉玉が吊られています。同時に、学校蔵は酒造り以外の多様な取り組みを行
私たちがいつの間にか当たり前に感じてしまっている、「結婚には恋愛が必要」という概念。そこに一石を投じる本が話題です。世代・トレンド評論家の牛窪恵さんが2023年9月13日、新刊『恋愛結婚の終焉』を上梓。新刊に込めた想い、そして恋愛と結婚の未来についてお話を聞きました。 ※この記事は本の発売を記念したオンラインイベントと本の内容で構成しています。 「草食系男子」や「おひとりさま」などの言葉を世に広めた、世代・トレンド評論家の牛窪恵さん。2015年発売の『恋愛しない若者たち コンビニ化する性とコスパ化する結婚 』、2020年発売の『若者たちのニューノーマル Z世代、コロナ禍を生きる』などの著作を通じ、多様化する現代の若者たちのライフスタイルを追い続けています。 そんな牛窪さんの新刊『恋愛結婚の終焉』は、恋愛と結婚のプロセスにフォーカス。私たちがこれまで当たり前のように感じてきた、「恋愛を経て結
九州のご当地アイスとして有名な「ブラックモンブラン」。地元を代表する老舗企業の5代目社長として家業を継いだ竹下真由さんは当時まだ30代。3人めの子どもを出産したばかりのワーキングマザーでもあった。 企業のトップを務める女性は、いまだに「女性社長」の肩書きで呼ばれる。地方になるとさらにその存在は珍しい。 そんななか、佐賀県の老舗企業を30代で継いだ女性がいる。地元名産のアイスとして人気の高い「ブラックモンブラン」を製造する、竹下製菓の代表取締役社長、竹下真由さんだ。 まだまだ家父長制の気風も残る土地で、若くして女性社長として事業を引き継いだことで苦労もあったのでは、と問うと「むしろ、いわゆる会社員のほうが男女の差で苦しんでいる人が多いのかも」とからりと笑う。 ものごころついたときから会社を継ぐことを前提にキャリアを考え、その価値観をパートナー選びにも反映させてきたという竹下さん。外資系コンサ
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