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中東情勢
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インターネット上の偽情報・誤情報をどうするか。その対応策をめぐる官民の動きが急ピッチで進んでいる。中心となっている総務省の「デジタル空間における情報流通の健全性確保の在り方に関する検討会」は今月24日にファクトチェックを手掛けている民間団体から一斉に意見を聴き、今夏をめどに具体的な対応策をまとめ、公表する方針だ。 ただ、ファクトチェックの仕組みが政府主導で整えられたり、実際のファクトチェックに政府が関与したりすることには慎重であるべきだ、との意見も専門家の間で根強い。日本国憲法で保障された「言論の自由」を侵害する危険性が拭えないからだ。 そうしたなか、総務省が2023年度補正予算で行う公募事業「インターネット上の偽・誤情報対策技術の開発・実証」において、国内のファクトチェック団体を「2次請負者」(2次下請け企業)のパートナーとして組み込む構想を持っていることがわかった。各ファクトチェック団
あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 「浪花の全身作曲家」キダ・タローが明かす数奇な人生『「浪花のモーツァルト」の愛称で親しまれた作曲家のキダ・タローさんが14日亡くなりました。93歳でした』 ーーNHKが「浪速のモーツァルト」という御本人得意の『ネタ』でこう報じるほど愛された作曲家キダ・タローさんが、5月14日に亡くなりました。 日清食品の「あらよ、出前一丁」、オリバーソースの「オリバーソース」、大かに道楽の「獲れ、獲れ、ぴち、ぴち、かに料理」など関西人なら耳に馴染むあるCM曲のほか、「プロポーズ大作戦」など人気番組の音楽も手掛けました。その数が1万を超えるともいわれています。。 「探偵ナイトスクープ」など番
普段は意識しない、どの川の流域で生活しているかを知ることができる「流域地図」アプリで思わぬ水害に備える あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 市区町村とは違う「自然の住所」を知っていますか?「流域」を3D地図化 5/13公開スマホ用登山アプリ「YAMAP」で知られるヤマップ社が日本全国の「流域」が簡単にわかる3Dデジタルの「YAMAP 流域地図」をリリースしました。 流域とは、地形により降った雨が水系に集まる、大地の範囲・領域のことです。 流域は自然の地形の必然に沿った大地の区分け方で、雨により大地に刻まれた水循環の単位です。生物多様性のまとまりのよい自然生態系でもあります。そのため、人が任意に分割し、設置した
現在の「X」こと、旧「Twitter」。日本でのマンスリー・アクティブ・ユーザー(MAU=月に1回以上利用する人の数)は6000万人を超え、その影響力も絶大なSNSだ。しかしその内部では、一部のメディアを優遇して表示する措置が取られていたことを、内部の証言をもとに前回の記事で明らかにした。 ではもう一つの疑問、「なぜヘイトが放置されているのか、どういう基準で削除しているのか」についてはどうだったのだろうか。今回はその真相を明らかにする。 スローニュース取材班 ヤバい書き込みを、誰がどう削っていたのかまず気になるのは、Twitterの投稿を誰が監視し、どのように対応していたのかということだ。 結論からいうと、Twitter Japanは監視はしてはいるものの、彼らだけで全ての問題に対応できているわけではなかった。 「監視」はJapanを含めた日本語が理解できる社員たちが分担して24時間体制で
あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 「国政選挙で機密費から100万円」元官房長官が証言 陣中見舞いに現金自民党政権で官房長官を務めた元政権幹部が、国政選挙の候補者に選挙の陣中見舞いとし内閣官房報償費(機密費)から現金を渡していた、と証言したことを中国新聞が5月10日に報じました。 機密費は国政の運営上必要な場合に、官房長官の判断で支出される経費です。その使途は機密を理由に公表されていません。しかし政党の選挙への使用は目的外使用の可能性があります。中国新聞の取材に、元官房長官は不適切な支出だったと認めています。
去年7月に「X」と名称を変えるまで「Twitter」という名称で知られたソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)。利用者が多い日本では、マンスリー・アクティブ・ユーザー(MAU=月に1回以上利用する人の数)が6000万人を超えるという。もはや凡百のメディアを超える拡散力を持った装置は、この国の言論空間だけでなく、社会活動や政策にさえ影響を与えているといっていい存在だ。 そんなSNSには、常に疑惑がつきまとってきた。 「特定のメディアだけ表示されるよう、優遇していたのではないか」 「なぜヘイトが放置されているのか、どういう基準で削除しているのか」 いずれもサービスの信頼性の根幹にかかわる問題だが、Twitter社がユーザーに対して十分な説明をしたことはない。 今回、内部の関係者への取材に成功。その知られざる実態が浮かび上がってきた。 スローニュース取材班 結論から言おう、「一部のメデ
あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 OpenAIがパブリッシャーにどのようにパートナーシップを申し込んでいるかが明らかになった生成AI企業「OpenAI」がメディアにどんな条件で提携を持ちかけているかを、米国のメディア「ADWeek」が報じました。 OpenAI社は生成AIのために正確なデータを膨大に必要としています。しかし、そうしたデータを大量に保有する新聞社や出版社などのパブリッシャーは著作権侵害やビジネスモデルの破壊がおきることを懸念しています。 NewsYorkTimesなど複数のメディアは、著作権で保護された記事を無断でデータとして使用したという理由でOpenAIを訴えています。一方でメディア企業の
あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 取調べを受けることになったら ― 取調べを受ける心がまえについて ーNHKの朝ドラ『虎に翼』、私も毎回楽しみに見ています。その中で主人公の父親が逮捕された事件は「共亜事件」は、戦前の「帝人事件」がモデルだといわれています。 ドラマの主人公の父親も無罪を勝ち取りましたが、実際の帝人事件はのちに全員が無罪になりました。現在では、政治的な謀略だったのではないか、とみられています。 この帝人事件で「主犯」として逮捕された永野護氏のインタビューがダイヤモンド・オンラインで公開されています。会員向けの記事ですが、彼の見立てによる事件の真相はとても興味深いです。 実は帝人事件のような大き
あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 越境した憎悪、拡散瞬く間 在日クルド人装い、1人で180件投稿このところ、クルド人への差別的な書き込みを妙によくSNSで見かけるようになりました。外国人が増えてくればトラブルだってあるでしょう。しかし人種の違いを理由にした、人を人とも思わないような差別はあってはならないものです。 「在日クルド人の投稿」とされた、日本人の反感を誘うような書き込みが7カ月前にあり、話題になりました。それを見て怒りや恐怖を掻き立てられた人たちが「クルド人怖い」「追い出そう」と次々と投稿。排外的な主張が拡散してしまいました。 そこで元になった書き込みを朝日新聞が調べたところ、実はクルド人を装ったト
あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 ジャニーズの“SMAP解散”を思わせるという声も…「BTSの父」vs.「NewJeansの母」K-POP界激震の“全面衝突”に至るまで〈現地記者が解説〉 BTSが所属する韓国最大のエンターテインメント企業「HYBEハイブ」のお家騒動でK-POP界が大騒ぎになっています。 HYBEの創業者であり「BTSの父」ともいわれるパン・シヒョク会長と、人気絶頂のグループ「NewJeans」と育てた、HYBE子会社「ADORアドア」のミン・ヒジン代表が真っ向から衝突。刑事訴訟にも発展する紛争になっています。 この騒ぎにさらに火をつけたのは、ミン・ヒジン代表の記者会見の過激さでした。 ドジ
あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 加速する「宗教の中国化」 イスラム教徒の街で相次いだ不可解な出来事中国ではいま、イスラム教のモスクが中国風の建物に改造されるケースが相次いでいるそうです。背景にあるのは信仰より共産党の指導を優先させる「宗教の中国化」なのだとか。 西日本新聞の坂本信博特派員(当時)が、現地で取材した状況を2022年10月にリポートしています。 その坂本記者、実は西寧を取材した際、非常に奇妙な状況に直面しました。乗っていたタクシーが特殊警察に囲まれ、「運転手が強盗犯」だと告げられます。しかし男は逮捕もされず、坂本さんは連れていかれた警察署で「北京に帰ったほうがいい」と促されます。 警察署が手配
あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 オランダ軍が県内で訓練 北部訓練場で米軍の日程に参加 識者「日米安保条約違反が常態化している」日本国内で米軍以外の他国の軍隊が、日本側に知られることなく軍事訓練をしていた、なんてにわかには信じられませんよね。まるで出来の悪い陰謀論のように受け止めてしまうかもしれません。 ところが、そんなことが実際にあったんです。 オランダ軍の海兵隊が、沖縄県で軍事訓練をしていたのですが、日本の沖縄防衛局はオランダ軍が来日していたことさえ知りませんでした。 訓練は米軍の北部訓練場で行われ、米海兵隊の訓練プログラムに参加していたと沖縄タイムスの塩入雄一郎記者がスクープしています。 北部訓練場に
あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」日本のいたるところでよく見かける格安のインド料理店。実は、そのほとんどがネパール人の経営なのだそうです。 なぜ日本にネパール人が経営するインド料理店、通称「インネパ」は日本で5000店以上ともいわれています。なぜ、そんなにもあふれているのか。 ちょっとした疑問からスタートし、結果、日本中、あるいはネパールまで徹底的に取材した傑作が、フリージャーナリスト室橋裕和さんの『カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」』(集英社新書)です。 ネパール人がなぜ日本でカレー屋を開くのか。純粋なインド料理でもネパール料理でもないのに、なぜそのメニュ
証拠メールを発見!汚染拡大の原因は経産省の「お墨付き」か【スクープ連載『デュポン・ファイル』第14回】 国際機関から発がん性を指摘されている有機フッ素化合物の「PFOA(ピーフォア)」。三井・デュポンフロロケミカルの清水工場(静岡市)で通称C-8として半世紀以上にわたって使われ、工場の内外を汚染していた。その工場内の極秘データが収められた「デュポン・ファイル」を入手。5万ファイルに及ぶ膨大な資料を紐解きながら、「地下水汚染」「排水汚染」「大気汚染」「体内汚染(従業員)」の実態を描く調査報道シリーズの連載第14回。 汚染が広がった原因に、実は経済産業省も深く関係していた。そのことを示すメールを、「デュポン・ファイル」の中から発見した!そこに書かれた経済産業省の担当者が話した内容とは。衝撃のスクープを発信する。 フリーランス 諸永裕司 「経産省のお墨付き」で汚染拡大?「デュポン・ファイル」の中
株式会社の代表者の住所はこれまで登記簿に掲載する必要がありましたが、一定の要件を満たせば非公開にできるよう、法務省が制度を改正しました。省令の施行は10月1日です。 前回、この省令案に反対する立場の澤康臣・早稲田大学教授のパブリックコメントを掲載しました。反社会的勢力とのつながりなどを調べる有力情報をなくしてしまうことは透明化の流れに逆行し、情報秘匿の拡大による無責任な匿名会社の違法取引や犯罪収益隠匿が横行するタックスヘイブン化の危険を招くとして、代替案も提示しています。 今回は、過去の豊富なジャーナリストとしての経験に基づいてパブリックコメントを提出した、ジャーナリストで上智大学教授の奥山俊宏さんの意見を全文掲載します。奥山さんも、非公開に代わる案を具体的に示しています。(小見出しは編集部で付けたもので、原文にはありません) また、パブリックコメントの結果公示を受けての追記のコメントもい
株式会社の登記簿には現在、代表者の名前と住所が掲載されていますが、一定の要件を満たせば掲載する代表者の住所を市区町村までにとどめ、それ以上の情報は非公開にできるようになります。省令の施行は10月1日です。 登記簿は会社代表の本人を特定できる数少ない情報で、不正な商取引や詐欺、反社会勢力の進出などを防止するため、非常に重要な役割を果たしてきました。その重要なルールが改正された経緯などについては、前回の記事で紹介しています。 法務省は省令改正前に募ったパブリックコメントを公表していますが、ほんの一部であり、しかも要旨を短く載せているだけです。そこで、実際には4000字に及ぶ重要な指摘を送っていた、ジャーナリストで早稲田大学教授の澤康臣さんが提出したパブリックコメントの全文を掲載します。 骨子反対する。代表者の住所は本人特定に欠かせず、また反社会的勢力とのつながりを調べる有力情報でもあり、不法行
スローニュース 熊田安伸 株式会社の登記簿には、代表者の名前と住所が掲載されています。本人の特定ができる数少ない情報で、不正な商取引や詐欺、反社会勢力の進出などを防止するためには非常に重要だからです。 その重要なルールが改正されました。一定の要件を満たせば、代表者の住所を市区町村までにとどめ、それ以上の情報は非公開にできるようになるのです。10月1日に施行されます。 詳しくはこちらの法務省のサイトをどうぞ。 こうした動きの背景にあったのは、「クリエイターがステップアップのために法人化する際に、大きなハードルとなっている」という考え方です。例えば、一般社団法人クリエイターエコノミー協会など6団体は、自民党の小委員会に提言を出すなどして制度の改正を働きかけていました。 法務省は改正前、「商業登記規則等の一部を改正する省令案」に対してパブリックコメントを募っていました。クリエイターエコノミー協会
東京電力・福島第一原子力発電所の事故を描いたNetflixドラマ『THE DAYS』が話題だ。日本の評価サイトではポイントが高く「息をつめて見た」「再現度が高い」などの感想が寄せられている。海外では英紙ガーディアンのサイトに「事実に執着し、人物像もストーリーもないがしろにしている」との評が載るなど、事実にこだわった作品だという評価が目立つ。実際、「事実に基づく物語」との文字が、エピソードの冒頭に毎回浮かび上がる。 しかし、事故の経緯に関する重要な部分で、実際とは違う点があることをご存じだろうか。今回、ドラマを味わいつつ、事故のことをより深く知ってもらうため、発災以来取材を続け、最近、事故深刻化の引き金になった新事実を独自の調査でスクープした、奥山俊宏さん(上智大教授、元朝日新聞記者)に寄稿してもらった。 「事実に基づく物語」の3つのシーンがここで史実と違っていていいのいだろうかと、どうして
あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 フェイクニュースと偽・誤情報対策は、ニュースとコンテンツと広告に分けて検討をトンデモなく恐ろしい議論が進んでしまっているので、唖然としました。総務省の「デジタル空間における情報流通の健全性確保のあり方に関する検討会」という有識者会議のことです。 なぜそんな会議が行われているかというと、要するに「インプゾンビ」がモリモリとわき、偽情報の投稿があふれ、有名人の写真を無断で使ったヤバいSNS広告が流れ続けても全く対処ができていない状況の中、これはもう海外のプラットフォームを規制するしかないじゃないか、という問題意識が前提にあるからです。 その対策のためとして、1月から急速な勢いで
あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 小説家が自作の予告編動画を動画生成AIで作ってみたついにこんな時代が来たか、というのが本日紹介するコンテンツ。SF作家の安野貴博さんが、自らの小説の予告編動画を、AIで自作したというのです。 小説『サーキット・スイッチャー』が文庫化されることになり、それに合わせて作ったのだとか。出来上がった動画はこちらで見ることができます。いかにも動画生成AIっぽい質感ではありますが、一昔前だったらこのクオリティのCGでゲームのオープニング動画とか作ったらいくらかかったことかと。 小説家が自作小説📚の予告編動画🎬を作ってみた(AIで) 『サーキット・スイッチャー』 文庫版、明日発売です
あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 『家庭裁判所物語』あす4月1日から放送が始まるNHKの連続テレビ小説『虎に翼』には、ベースになった本があることをご存じでしょうか。 それがNHKの記者で解説委員の清永聡さんが著した『家庭裁判所物語』です。「物語」とありますが小説ではなく、あくまで史実に基づいたノンフィクション。大量の公文書や裁判関係の記録、それに関係者の証言取材を積み重ねて知られざる内幕を描いた、調査報道といっていいものです。 先日、知り合いのドキュメンタリー作家と話をしていた際、「それにしても清永さんはよく家庭裁判所なんて地味なところを調べようと思ったよね」と語っていました。 ところが本書を読んでいただけ
封印された極秘資料入手!「デュポン・ファイル」が明かす地下水汚染・大気汚染・体内汚染の実態【大型スクープ連載開始】 ここに、ある工場の汚染物質の実態を明らかにする大量の極秘データがあります。国際機関から発がん性を指摘されている有機フッ素化合物、総称PFAS(ピーファス)の汚染が日本各地で発覚する中、ここまで汚染源の実相が詳細にあらわになるのは初めてのことです。 静岡市の化学メーカー、三井・ケマーズフロロプロダクツ(当時は三井・デュポンフロロケミカル)の工場でPFASが長年使われてきたこと、密かに行われた従業員の血液検査で極めて高い濃度が検出されていたことを、ジャーナリストの諸永裕司氏はSlowNewsでスクープしてきました。 その過程で、諸永氏は工場内部の膨大な極秘データを手に入れたのです。分量は実に50ギガバイト(5万ファイル分)。社内での通達文書や汚染物質のデータをまとめたExcelフ
スローニュース取材班 前回、NHKのスペシャルコンテンツと呼ばれる特設サイトの多くが一斉に更新停止となることなど、デジタル化に逆行するような指示がコンテンツ制作の現場に相次いでいることを伝えた。デジタル職員の廃止をはじめとした新たな人事制度が断行されることは、スローニュースでの報道の2日後になって職員側(組合)に示され、衝撃を持って受け止められている。 今回、新たに入手したのは、NHKの労働組合と会長が直接協議をする「中央経営協議会」の開催報告だ。職員であれば誰でも見られるもので、驚くような内容はないだろうと思っていたが、そうではなかった。「NHKのみならずテレビというメディアの求心力は以前より低下しており、職員の不安は日増しに大きくなっている」と主張する組合に対し、「あまりデジタルシフトを先に進めなければと思い詰めなくても良いのではないか」「この時点で未来図を示すことが重要なことではない
あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 NEWSつくばかつて茨城県のつくば市や土浦市のエリアで展開していた日刊紙の「常陽新聞」は、経営悪化で2017年3月に廃刊しました。 しかし、「地域からメディアがなくなるのを防がなくては」と、記者たちがその7か月後に立ち上げたのが、ウェブメディアの「NEWSつくば」です。 つくば、土浦地域のニュースを毎日2~3本提供していますが、「生活者の身の回りで起こっていることこそが地域のニュースだ」として、生活者目線からの発信を続けています。例えばつくば市にある自治会の改革と取り組みを追った「シルバー団地の挑戦」という、スコープを徹底的に絞った連載がありました。 もう一つの特徴は、元常
能登半島地震のニュースは読者に届いていたのか、求められていた情報は何だったのか、徹底分析してみると…… あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 被災地で求められる情報とは? ——能登半島地震から1ヶ月、東京との読まれ方の違いを分析考えてみれば当たり前ではあるのですが、実際に突き付けられると、やはりそこまで考えていなかったという驚きのデータ分析を目にしました。特にメディア関係者は必読ではないでしょうか。 スマートニュースのデータアナリストである有野寛一さんが、能登半島地震が発生した1月1日からの1カ月間、スマートニュース上で配信された記事へのアクセスを徹底分析しました。対象となった記事は、地震に関するキーワードが含
あふれるニュースや情報の中から、ゆっくりと思考を深めるヒントがほしい。そんな方のため、スローニュースの瀬尾傑と熊田安伸が、選りすぐりの調査報道や、深く取材したコンテンツをおすすめしています。 きょうのおすすめはこちら。 戦火の放送局Ⅱ~ウクライナ うつりゆく“正義”昨日の「今日の必読」では、戦時下でも政権と緊張関係を保ち続けるウクライナのメディアを取り上げた朝日新聞の記事を紹介しました。そこに描かれていたのは、極限状態にあっても「民主主義の守り手」として揺るがないジャーナリストの姿でした。 しかし、その姿ばかりが真実なのではありません。NHKスペシャル「戦火の放送局Ⅱ」は、ウクライナの公共放送「ススピーリネ」を舞台にした番組です。Ⅱとあるように、2年前にロシアの侵攻が始まった直後、NHKは同じススピーリネを取材したNスぺを放送しています。その時に語られたのは、放送局が攻撃されても、拠点を移
フリーランス 諸永裕司 国の政策に一石を投じる決断だろう。 岡山県の吉備中央町が、国際機関から発がん性を指摘されているPFAS(有機フッ化化合物)に汚染された水を飲んでいた住民の血液検査の費用を、新年度予算案に盛り込んでいることがわかった。 3月議会に諮られる予算資料にこう記されている。 <健康影響調査業務 61,200(千円)> 吉備中央町の予算資料(数字の単位は千円)町の関係者によると、汚染された飲み水によって体内にPFASを取り込んだ住民たちの血中濃度を調べ、その後の健康状態も観察していくという。血液検査は、対象となる約1000人(円城地区)のうち希望者に行う。 PFAS汚染をめぐる血液検査を自治体が実施するのは全国で初めてで、国内では例のない汚染地域での大規模な調査となる。山本雅則町長は「住民に寄り添う」という言葉どおりの決断をした。 山本雅則町長(撮影:諸永裕司)きっかけは、昨年
スローニュース取材班 公共放送からデジタル時代にあわせて公共メディアへの進化を遂げようとしてきたNHK。しかしこうしたコンテンツが一気に読めなくなろうとしている。 3月1日、NHKにインターネット業務を義務づける放送法改正案が閣議決定された。放送とネットでの配信内容は「同一」のものとなる。これにより、デジタル上で展開してきたコンテンツの多くは読めなくなる。 実はNHK内では先月からこれを見越したような動きが急加速していた。「スペシャルコンテンツは段階的にではなく、3月末に一斉に更新停止」「NEWS WEB後の新サイトの立ち上げを早める」「“デジタル職員”は廃止」といった衝撃的な情報が伝わってきた。いずれも「新聞協会の圧力に屈した」結果だという。 視聴者・読者には何の説明・議論もなく事は進んでいる。「緊急特集『NHKデジタル大逆行』#1」では、入手した内部資料などをもとにその内幕を明らかにす
《がんの「痛み」やその他の症状でお悩みの方へ:モニター追加募集のご案内》 新たにスローニュースが入手した2023年3月17日付けの品川美容外科の職員向けの「お知らせ文」は、そんなタイトルで始まっていた。 伊藤喜之(ノンフィクション作家) 「臨床実験で確認されている」は本当か?お知らせには続いて、本文にこんな記載もある。 「これまで、上清点滴によるがん縮小や転移がん消失といった一定の有効性や安全性が、臨床実験(原文ママ)でも確認されており、当院においても、モニタリングを実施する運びとなりました。尚、当院でこれまで実施してきた上清投与モニタリングによる副作用の報告はございません」(*臨床実験は正しい用語としては臨床試験) 品川美容外科はこう安全性を強調している。 しかし、実際にこのような臨床試験を行なっている医療機関があるのか、何らの具体的な情報はなく、この記載の根拠も判然としない。 職員向け
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