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新型コロナウイルスの感染拡大が収束を見せないなか、いつか行きたい場所をオンライン上で楽しむことができるウェブメディア「DOOR TO THE FUTURE」が公開されている。 このサイトでは、絶対に行きたいと思う観光地やホテルを、「いつか行こう」と待っているよりも、オンラインでつないで今すぐVRで体験してみようというもの。 ▲ 瀬戸内リトリート青凪 現在は、安藤忠雄設計による、瀬戸内の壮大な景色が楽しめる愛媛・松山の「瀬戸内リトリート青凪」、福島・会津若松の絶景温泉宿「大川荘」、坂茂が建築・設計した水田にヒントを得た山形・鶴岡の「ショウナイホテル スイデンテラス」の3施設が公開。 ▲ 大川荘 いずれも大自然を体感できる施設で、遠く離れたさまざまな施設を応援しながら、いつか本当に訪れるその日までいまから期待と予定を膨らますことができるだろう。 ▲ ショウナイホテル スイデンテラス
AXIS誌で使われている書体、AXISフォントをご存知だろうか。作者は、Type Projectを主宰するタイプデザイナーである鈴木 功氏である。フォント名からもわかるように、この書体はAXIS誌で使うことを前提につくられている。 AXISフォントのプロジェクトは、1998年に始まった。鈴木氏が新しくつくり始めた書体について意見を聞きたいと、アクシスのデザイン部門を訪れたことがきっかけだった。両者の間でやりとりを行ううちに、いっそAXIS誌で使うことを前提に書体を設計し直してはどうか、と話が進んだのである。 ▲鈴木氏のノートに記されたAXISフォントのファーストスケッチ。このスケッチをベースに開発が行われていった。 日本では、大新聞は別として、一雑誌が専用書体を持つことは珍しい。新しい書体をデザインするとき、欧米と違い、JISの第二水準までで、約9千もの文字をつくらなければならないからだ。
UR都市機構は、神奈川県横浜市磯子区の「洋光台団地」をモデルケースとして、継続的に団地の価値を上げ、より良い社会づくりに貢献する「団地の未来プロジェクト」を2015年3月より進めている。 そしてこのほど、同プロジェクトのアイコンとなる新たな拠点として、洋光台北団地集会所の建築アイデアコンペにおいて最優秀賞に選ばれたNAAW(長野憲太郎・王翠君)の案をベースに、隈研吾と佐藤可士和によるディレクションのもと実施案を策定したリニューアル工事を行い、「団地の集会所 OPEN RING」が完成したことを発表した。 北団地の屋外空間の良さを活かすために、建物と地形の関係性を高めることを考え、サンクンガーデンをより広く階段状に改修。軒下空間と関係づけることによって、既存建物・周辺環境を含め全体として「集まり」を感じる空間を作り上げた。 ▲ 団地の集会所 これに合わせて、洋光台中央広場のトーン&マナーを継
▲©︎Yuuki Nemoto 東京・JR大井町駅前に新しい公衆便所が登場した。品川区の設計コンペティションを経て、あかるい建築計画がデザインを手がけた。 ▲©︎Yuuki Nemoto ▲ ©︎Yuuki Nemoto 同事務所によれば、公衆トイレのネガティブなイメージを払拭し、公衆トイレのあたらしい「かた」をつくり出すことができないか、ということがデザインの出発点になったという。 そして、「うつくしいまちの風景をつくること」「きれいに使いたくなるトイレをつくること」「これからの社会に適したトイレをつくること」によって、大井町駅周辺の街にふさわしい、清潔であかるく、誰でも快適に使うことのできる公衆トイレのデザインを目指したそうだ。 ▲ ©︎Yuuki Nemoto ▲©︎Yuuki Nemoto この界隈は、高層のホテルや駅ビルが建ち並ぶ一方で、中低層の飲食店や住宅も多く、敷地はその境目
グラフィックデザイナーの岡 秀行氏(1905-1995)が日本各地から集めた「伝統パッケージ」の数々を紹介する展覧会が目黒区美術館で開かれている。 ▲会場風景 Photos by Reiko Imamura 日本人の生活の知恵や自然観を伝えるものとして、岡氏が再発見し、収集・リストアップしてきた「伝統パッケージ」は、米俵や酒樽といった食品・菓子・酒類の包装や容器など約500点近くに上る。 ▲澤之鶴[兵庫県/沢の鶴株式会社]酒 それらは1965年に写真集『日本の伝統パッケージ』(美術出版社)としてまとめられ、75年以降は「包む“TSUTSUMU”」展としてニューヨークをはじめ世界各地を巡回。その後、88年に目黒区美術館で展覧会を開催した際、同美術館が展示品を岡氏から譲り受け、コレクションとして保管してきた。本展は、その内容を20年ぶりに紹介すると同時に、岡氏が「伝統パッケージ」と名付けて世に
中国の家電メーカー Xiaomi(シャオミ)はさきごろ、創業10周年を記念するイベントにおいて、新型テレビ「Mi TV LUX Transparent Edition」を発表した。価格は49,999元(約76万円)で、2020年8月16日より中国市場で販売を開始している。 その名が示す通り、このテレビは世界初となる量産型の「透明テレビ」。オフの状態では一見すると厚さ5.7mmのガラス板のようだが、画面全体が透明な自発光の有機ELディスプレイでできているという。 画面上に映し出される映像はまるで空中に浮かんでいるかのようで、仮想と現実が融合したこれまでにない視覚体験を楽しむことができるそうだ。 画面サイズは55インチで、コントラスト比は150000:1の透明OLEDパネルを採用し、これまでにない明るさを実現している。 また、円型のベース部分はあらゆる環境に溶け込むデザインで、コンパクトディス
クリエイティブスタジオ Whatever Inc.は、自分が描いたらくがきに命を吹き込むことができるiOS向けARアプリ「らくがきAR(Rakugaki AR)」の配信を2020年8月1日(土)より開始した。 このアプリは、みんなが思い描いていた「じぶんの描きたいものに命を吹き込めたら」という想いを実現するもの。ノートやホワイトボードなど、どんなところに描いたらくがきでも、アプリでスキャンすることで、モバイル上のバーチャル空間を歩きだしてくれる。 さらに、画面をタップすることでご飯をあげたり、突っついて弾き飛ばしたり、といった楽しみ方もできる。 開発したクリエイティブディレクターの宗佳広は、「あらゆるものがデジタル化されていく今、忘れてはならないような『描く・伝える・創造する』といったアナログの楽しさを体験してもらい、それに気付いてくれたら制作者としては本望です」と話す。 なお、らくがきA
世界中には、2億5300万人以上の視覚障害者がいるとされる。そのうち、盲導犬を使う人はごくわずかだそうで、大多数の人は白杖に頼らなければならないのだそうだ。 また、盲導犬を使いたくても、アレルギーや費用、家の大きさなど、ユーザーのライフスタイルと一致せずに利用することができないという人もいるという。 そこで、英ラフバラー大学(Loughborough University)の学生 Anthony Camuさんが、盲導犬を飼えない視覚障害者向けの自動経路探索デバイスのプロトタイプ「Theia」を開発している。 VRゲーム機にヒントを得たという片手で持てるデバイスで、屋内でも屋外でも利用でき、入力操作もほとんどないなど、ハンドヘルドの盲導犬ロボットとしての役割を果たしてくれるものである。 自動運転車をモデルに、楽な運転感覚を歩行システムに変換することが目標で、「ねえ Theia、私を○○に連れ
リモートワークをする人にとって、自宅のデスクを会社のデスクのように整理できないと思う人もいるのではないだろうか。1日仕事すれば机の上は散らかるし、私物も混ざったりすると、仕事になかなか集中できないかもしれない。 そこで、ワークスペースの収納をデザインするOrbitkeyにより、デスクの上に敷いて整理整頓を行い、仕事の生産性をキープしてくれるアイテムOrbitkey Desk Mat をリリースしました。 まず、このマットを敷くことのメリットは、デスクにワークエリアを視覚的に構築してくれることだ。その上に何を置くかがはっきりとするので、雑然して気が散ることなく、目の前の仕事に集中できる。 さらに、マットは二重構造になっているので、そのあいだに紙やメモを保管することができる。書いたものがあちこちに行くことはないし、いつでも簡単に取り出せるのだ。 上部についているツールバーにはペンなどの小物を置
▲プランタゴ代表でありランドスケープデザイナーの田瀬理夫さん(左)と、ソニーのデザイナー、宮澤克次さん。Photos by Junya Igarashi ソニーのデザイナーが、各分野の豊富な知見や知識がある人のもとを訪ね、多様な思考に触れて学びを得る「Perspectives」。今回、デザイナーの宮澤克次さんがやって来たのは、1995年開業の複合施設「アクロス福岡」。ビルの斜面には木々が茂り、都市に森のような風景をつくり出している。人の手により設計された新たな生態系を25年以上前に監修した、ランドスケープデザイナーの田瀬理夫さんに、未来の風景のつくり方を聞いた。 ▲アクロス福岡のように竣工後も植物の監理業務を設計者が手がける事例は、極めてまれ。撒水せずとも維持できる一方、植生の状態や新しい実生などを考慮しながら光が入るように剪定するといった手間をかけることによって森をつくり出している。田瀬
グローバルエージェンツは、同社が運営する各宿泊施設にて、新型コロナウイルス感染予防対策として在宅勤務やリモートワーク・テレワークを行う人、長時間通勤を避けたい人などを対象に、充実したホテル環境が利用できる「テレワーク応援プラン」を展開する。 一般的なホテルのテレワークプランは、仕事の合間に仮眠ができるといったメリットがある一方、ベッドがつねに視界に入るので、仕事に長時間集中できないというデメリットがあるという。 THE LIVELY麻布十番では、ベッドを客室から取り払い、ホテルでありながら仕事に集中できる環境を用意。また、ライフスタイルホテルとして洗練されたデザインにより、ウェブ会議などで空間の背景が画面に入っても気にならない。 このテレワーク専用ルームではシャワールームが利用できない代わりに、コーヒーやスナックを充実させ、ヨガマットとストレッチポールも客室内に標準設置。夕刻のフリービール
▲©d’strict デジタルアート作品を手がける韓国のデザインオフィス d’strictは、ソウル市内で錯視を使った世界最大級のLEDスクリーンによるパブリックメディアアート#1「WAVE」を公開した。 本物の巨大な波のプールが街に現れたかと思うような、息をのむような大迫力のデジタルアート作品で、COEX K-POP SQUAREにある幅80.9m×高さ20.1mの韓国最大・高解像度の屋外デジタル広告(Digital Out of Home、DOOH)で披露。 ▲©d’strict このDOOHは平面でなく立体的になっており、正面からでも横からでも波の渦巻くリアルな情景を楽しむことができる。また、波がぶつかって天井に打ち上げられると、水が天井にあたった跡も再現されている。 ▲©d’strict d’strictは、DOOHによるビジュアルコンテンツの作成を専門としているそうで、今回公開し
ネクタイ不要のオンスタイル「New ON STYLE」と銘打ち、新たなオンスタイルを提案するナノ・ユニバースから、ジャケット着用に特化した新作インナーアイテムが登場した。 正面からは一見、普通のクルーネックTシャツのように見える。しかし、後ろ襟部分を高くデザインし、ジャケットを着用した際に襟に皮脂汚れが付着しづらくなっている。 ▲右:通常のTシャツ、左:ジャケT半袖 またIDカードホルダーをつけた際、首部が擦れストレスを感じることもあるだろうが、ネックの接着部分をTシャツがカバーすることで、擦れて痛い等の悩みも解決してくれるのだ。 素材は毛羽が少なく上品でキレイ目な生地で、年間通して着用できる綿100%を採用。カラーは、ホワイト/ミント/トップグレー/ブラックの全4種、サイズはS/M/L/XLとなっている。
佐藤オオキが率いるデザインオフィス nendoは、ローソンのプライベートブランド商品のロゴデザインとパッケージデザインを手がけた。これと合わせて、ローソンの新型コロナウイルス対策のキャンペーンビジュアルも公開した。 多くの国内コンビニチェーンには統一されたイメージのプライベートブランド商品があるが、ローソンはこれまで、「MACHI café」「Uchi Café」「NATURAL LAWSON」「からあげクン」「おにぎり屋」など、商品ジャンルやターゲットごとに複数のブランドを運用してきた。 これにより、ユーザーには商店街にいるように、専門性が高くて個性豊かなブランドから選べる楽しみを提供できるが、「ローソン」としてのブランドイメージを訴求しにくい点もあった。そこで、各ブランドの特性を維持しながらも統一感のあるビジュアル・アイデンティティを検討。 まずはローソンのメインロゴから、「シルエット
首都大学東京 インダストリアルアート学域の授業「プロダクトデザイン特論D」において、学生の皆さんが3チームに分かれ、第一線で活躍するデザイナーの方々にインタビューを実施。インタビュー中の写真撮影、原稿のとりまとめまで自分たちの手で行いました。シリーズで各インタビュー記事をお届けします。 現在、21_21DESIGN SIGHTで開催中の「マル秘展」(2020年3月8日まで)。そのディレクションを担当しているのが、「デザインエンジニア」という肩書きとともに多方面で活躍する田川欣哉さんです。Takram代表として、既成概念に捉われずものづくりの新たな道を切り開く田川さんならではの視点と思想を探りました。 分野とは何か? ——デザインエンジニアとして、田川さんはどのようなことを目的に活動をされていますか。 肩書きはデザインエンジニアとしていますが、デザインがやりたい、エンジニアリングがやりたいと
Googleマップなど、インターネットで公開されているマップはたくさんある。いずれも正確で便利だが、一般的なマップであるという点ではどれもそれほど違いはないだろう。 こうしたマップでもっと楽しみたいという人のためのツールをソフトウェア開発者のAndrei Kashchaが公開した。 彼のマップの特徴は、通りをすべて線で描いていること。都市の名前を入力すれば、OpenStreetMapのデータから世界中の都市が線描のマップとして現れるのだ。 それだけでなく、出てきたマップはカスタマイズも可能。最初に登場するのはベージュの背景にブラックの線で絵が描かれたもので、都市名もブラックで書かれている。これらをいずれも拡大したり、好きな色に変えられるのだ。 こうしてできあがった自分だけのマップは、PNGイメージに変換もできるし、さらにはZazzleでマグカップやクッション、タンクトップなどにもプリントし
アップルのデザインを長年統括してきたジョナサン・アイブ氏や深澤直人氏から敬愛される伝説の工業デザイナー、ディーター・ラムス。彼にフォーカスを当てた長編ドキュメンタリー映画「Rams」(2018)の上映会イベントが、去る2019年11月、アクシスギャラリーで開催された。 普段は人前に出ることを好まない、撮影当時86歳だったラムスから、映画を通して伝わってきたデザインの本質とは? 本イベントは11月1日より開催された「Design Meet-up@AXIS 領域と世代を超えてつながり、『デザイン』を考える1週間」のプログラムのひとつです。 復興期に育まれた静かな情熱 映画は、緑に囲まれたラムスの仕事部屋から始まる。カタ、カタッ、カタカタ。決してスムーズではない、タイプライターを打つ音が映像にかぶさる。真っ赤なオリベッティのヴァレンタインに向かうラムスはブラインドタッチではなく、人差し指でエット
モリサワは、モリサワフォントがiPadで使えるフォント提供アプリ「MORISAWA PASSPORT for iPad」をリリースした。 このアプリをインストールすることで、今までのデスクトップ上での作業に加え、iPad上のデザイン作業でも選りすぐりのモリサワフォントが利用可能。デスクでも、出先でも、どこでも今まで以上にデザインの幅を広げることができる。 今回提供するのは、モリサワ 391書体・タイプバンク80書体の計471書体。モリサワ、タイプバンクブランドの人気書体から厳選された基本のフォントパックで、和文だけでなく多言語フォントもラインナップしている。 MORISAWA PASSPORTユーザは2020年12月31日(木)まで、1契約につき1台を追加料金なしで利用できる。MORISAWA PASSPORTユーザ以外の人も、今なら特別価格として500円/月で利用可能だそうだ。
▲Photo by Gilles Lambert on Unsplash 博報堂の専門組織・博報堂行動デザイン研究所は、「情報をプールする」生活者を捉えるデジタル時代の行動デザインモデル「PIXループ™」を開発した。 情報をプールする生活者が「情報行動」と「消費行動」を明確に区別していないことから、「Pool(情報を引き寄せ貯めておく)」→「Ignite(気持ちに火が点く)」→「eXpand(体験をやってみて情報圏を拡げる)」という行動をループさせながら自己充足を図っていることを発見し、「PIXループ™」が誕生した。 ▲さまざまな「情報引き寄せプール」例と「欲求」との関係 この生活者主体の情報/体験行動ループの中に、いかに企業/ブランドが入り込み、消費(購買/契約)行動に結びつく施策をプロットしていけるかが、これからのマーケティングの成否を握ると考えられるそうだ。 ▲生活者を行動に向かわせ
米自動車メーカー・テスラ(Tesla)は、新車となる電動ピックアップトラック「Cybertruck(サイバートラック)」を公開した。2021年後半から生産を開始し、価格は39,900ドル(約434万円)から。完全自動運転をオプションで付けると7,000ドル(約76万円)アップとなる。 「スポーツカーよりも高いパフォーマンスで、トラックよりも優れたユーティリティ」をもつとされる同車。ボディは非常に高い耐久性と乗員の安全を目指しており、超硬度30X冷間圧延ステンレス鋼の外装から「Tesla armor glass」と呼ばれるウィンドウまで、すべてのコンポーネントは防弾仕様となっている。 シングルモーターRWDタイプでは、時速0-60マイル(0-96km/h)の加速は6.5秒、航続距離は250マイル(402km)を超え、デュアルモーターAWDタイプやトリプルモーターAWDタイプはこれを上回る性能
2019年度の「SIGCHI(シグカイ) LIFETIME RESEARCH AWARD(生涯研究者賞)」を受賞したマサチューセッツ工科大学メディアラボ副所長の石井 裕教授。歴代21人目でアジア人初となる快挙である。世界に先駆けて「タンジブル」という概念を打ち出し、独自の研究を続けてきた石井教授に、改めてインタビューした。 デジタルの世界で人間の物理性、身体性を取り戻す ーーこの度は受賞、おめでとうございます。「SIGCHI LIFETIME RESEARCH AWARD」とはどのような賞にあたるのか、教えていただけますでしょうか。 ありがとうございます。今回いただいた賞の母体は、ACM(Association for Computing and Machinery)という、世界で最も大きなコンピュータサイエンスの学会です。その中の分科会のひとつであるSIGCHI(シグカイ)で「SIGCH
ボーンデジタルは、ヨゼフ・ミューラー=ブロックマンによる現代グラフィックデザインの基本書「グリッドシステム-グラフィックデザインのために」を2019年11月5日(火)に全国の書店で発売する。 同書は、スイスのグラフィックデザイナーであり、教育者のヨゼフ・ミューラー=ブロックマン(1914-1996)の主著として知られる「Grid systems in graphic design」の全訳。原著(英語・ドイツ語2カ国語版)は、1981年にニグリ社から刊行されて以来、幾度も版を重ね、数多の言語へと翻訳されるなど、世界中で読み継がれてきた。 グリッドシステムの方法とその思想を、古代から現代へと至るヴィジュアルコミュニケーションの歴史的視野のもと、豊富な具体例を交えてわかりやすく紐解いた、現代グラフィックデザインの基本書で、グラフィックデザイナー、タイポグラファのみならず、デザインを学ぼうとするす
ガソリンに代わる持続可能な液体燃料ができる!? ケンブリッジ大学が合成ガスを生む「artificial leaf」を開発 ▲Credit: Virgil Andrei 「合成ガス」と呼ばれる、一酸化炭素と水素の混合ガスがある。これは現在、燃料や医薬品、プラスチック、肥料など、さまざまな商品を生産する際に原料として使用されているそうだ。 このような合成ガスを持続可能で簡単な方法で作り出すことで、ガソリンに代わる持続可能な液体燃料の開発ができるのではないか、とケンブリッジ大学の研究チームが実験を行っている。 彼らが開発した装置「artificial leaf(人工葉)」は光合成にヒントを得たもので、太陽光を取り入れる植物の分子と類似した2種類の光吸収材に、天然コバルトを使用した触媒を組み合わせている。 この装置を水に浸すと、光吸収材の1つが触媒を使って酸素を生成。もう1つの光吸収材は二酸化炭素
イトーキは、2019年11月より、自然と正しい着座姿勢に導くメカニズムを持つ新たなワークチェア「vertebra03(バーテブラゼロサン)」を発売する。 Vertebraは1981年の初代モデルから、身体の動きに合わせて、柔軟に脊髄をサポートする背もたれ、前傾機能を装備したシートなど、人間工学と生体力学に基づく先進の機能が搭載されている。そして今回のモデルでは、プロダクトデザイナーに柴田文江を迎えた。 一体化したフレームの肘部と背もたれに搭載した機構により、スムーズなロッキングを実現。前傾・直立・後傾・ストレッチ姿勢に自在に対応するだけでなく、手動操作なしで、座る人を自然と正しいシートポジションに導く。また、体重を前へ移動させると、座面が前方に傾斜し、大腿部への圧迫を感じさせることなく、デスクワークを快適にサポート。 同氏は「新vertebraは快適でありながら軽快な姿、自由な働き方にフィ
▲Pianissimo Fortissimo ヤマハは、デザインイベント「OSAKA×MILANO DESIGN LINK 2019」に協力して、2019年10月12日(土)から10月16日(水)まで、「ミラノ・デザインウィーク2019」に出展した体験型作品のうち、2作品を日本初展示すると発表した。 このイベントは、9月20日(金)の大丸心斎橋店本館グランドオープンを記念するもので、10月12日(土)から11月4日(月・休)にかけて同店本館を拠点に心斎橋エリアの複数箇所で開催。「ミラノ・デザインウィーク 2019」で話題となった作品が、大丸心斎橋店とその周辺エリアで楽しめる。 ヤマハの展示は、同イベント内で開催される「まちデコール × 大丸心斎橋店 Joint Exhibition」にて実施。展示されるのは、いずれも「pulse」をテーマとした音に関連する体験型の作品、「Pianissim
米フィラデルフィアにあるテンプル大学に新しい図書館「Charles Library」が完成した。校内にある2つのメインストリートの交差点に位置し、街の中心部に向かう幹線道路にもほど近いそうだ。 こうしたダイナミックな都市環境から、スノヘッタのデザインは本の倉庫である従来型の研究用図書館を再解釈して、多様な協働スペースや社会に開かれた学習スペースを加えた建築とした。また、前身となる1960年代に完成した「Paley Library」と比べて2倍以上の研究スペースを提供、年間500万人以上の来館者を見込んでいる。 外装は、周囲のキャンパスで用いられている材料を念頭に花崗岩を採用。壮大な木造のアーチ型のエントランスは、石造りのボリュームを切り込んだようなデザインだ。 このアーチは建物内にも続いて、大きな3階建てのドーム型アトリウムを形成。そこには、24時間年中無休で使えるエリアや、市民が利用でき
グラフィックデザイナーの原研哉が、「こんな日本はいかがですか」と選りすぐりのスポットを紹介するサイト「低空飛行」をスタートさせた。 「低空飛行」とは、地上の景色をつぶさに眺められる高度で、日本の深部あるいは細部をくまなく見てまわる旅をイメージした比喩的な名称。日本の魅力の核心に目を凝らすそうだ。 場所の選定、写真、動画、文、編集のすべてを本人が手がけることで、情報の独自性と篩の目の純度を維持。ホテルや旅館、美術館や卓越した自然景観など、紹介する対象に決まりはないが、ホテルや旅館は風土や景観を解釈し、来場者に向けてその土地の豊饒が表現されている最良の施設と考えて取材をしているという。 現在公開されているのは、北海道倶知安町から鹿児島霧島連峰まで10か所以上にのぼる。このプロジェクトは、日本がグローバルな文脈で、世界の豊かさに貢献できる価値に焦点を当てつつ、新たなツーリズムに備えていく試みだ。
nendo(ネンド)の佐藤オオキは、日本の伝統的なものづくりから現在のデザインへと継承された価値観として、海外のクリエイションとは対照的な「隠すこと」を挙げる。そして、多様性を受け入れざるを得ない日本の現状は、その蓄積を前向きに応用するための好機だと考える。 隠すこと。それが日本のデザインの特徴であり、さまざまな文化やものづくりに通底するテーマであると、ネンドの佐藤オオキは指摘する。例えば歴史を遡ると、江戸時代初期の芸術家にして陶芸家、本阿弥光悦に「熟柿」(じゅくし)という茶碗がある。今年ネンドが手がけた、サントリー美術館の「information or inspiration? 左脳と右脳で楽しむ日本の美」展で、佐藤が展示作品として選んだもののひとつだ。 「この茶碗の大きな特徴が、熟柿という名前の由来にもなった高台付近の造形です。海外で見るプロダクトは基本的に、見えるところはしっかりつく
▲写真/筒井義昭 世界各地で大小100のプロジェクトが進行するなか、取材当日帰国したばかりの隈 研吾は、相変わらず過密なスケジュールをこなしていた。その土地ならではの自然素材を用い、一貫して風土や環境に配慮した有機的建築を手がけてきた彼は、日本のデザインをどのように捉え、いかに影響を受けてきたのだろうか。 「如庵のうろこ板かな?」。しばし思いを巡らせた後、「日本のデザインを象徴するものは?」という問いに、隈 研吾は答えた。「如庵」は織田信長の弟、織田有楽(うらく)がつくった茶室である。緊張感のある千利休の「待庵」に対し、有楽は「客をくるしめるものなり」と異を唱え、ややゆったりめの小間に工夫を施し、居心地の良さをもたらした。床の間の右脇と茶道口の間に大胆に斜めの壁をしつらえ、床には魚のうろこのような三角形の板を張った。茶室のなかに斜めの線を用いたのは、有楽が初めてだと言われる。 「直線の構成
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