サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
掃除・片付け
www.gqjapan.jp
“スーパーテクノロジー”1990年代のクルマがいまも中古車市場で人気が高いのは、まだまだ開発費がふんだんに使えた時代にあって、理想主義的なクルマづくりがされていたからだろう。 うっかり興味半分で購入すると、部品などで苦労するかもしれないけれど、いまの目から見ても、なんだかよさそう! と、思える“スーパーテクノロジー”が、この時代はさまざま生まれている。 それを“珍”と呼んでしまっていいかわからないけれど、この場合、エンジニアのこだわりが、常識を超越しているという点であえて”珍”とさせていただきます。なにはともあれ、クルマっておもしろい!と思わせるテクノロジーを搭載したモデルを紹介しよう。
2021年の本屋大賞を受賞した町田そのこのベストセラー小説『52ヘルツのクジラたち』が、成島出監督によって映画化。杉咲花は、家族に人生を搾取されてきた主人公、三島貴瑚(きこ)を演じる。性的マイノリティやヤングケアラー、ネグレクトなどの問題を扱う本作について、杉咲が俳優として考えたこととは。3月号に掲載したインタビューのロングバージョンをお届けする。 作り手がどこまで現実を背負うか。これは映画という表現をめぐる現在進行形の議題だろう。そして今回、杉咲花は全てを背負おうとしている。最新主演映画『52ヘルツのクジラたち』が内包するのは、ヤングケアラーやネグレクト、DVといった社会に潜む問題、そしてトランスジェンダーの人々に対する差別や偏見など。搾取や他者からの支配を経験し、言葉や身体の暴力にさらされた人々が傷つきながらも寄り添おうとする姿を映し出す本作を、彼女は現実と隔絶した物語として提示しない
──『どうで死ぬ身の一踊り』は、大正期の作家・藤澤清造の歿後弟子を自称し、破滅的な私小説家として知られる西村賢太の第一創作集です。OMSBさんの楽曲「Childish Wu」(『MONKEY』収録、2021年)の中では、「だからどうで死ぬ身で voiceあげ踊れ」とラップされていますね。 OMSB:『Think Good』(2015年)をリリースした後、なかなか思うように活動できないまま5、6年経ってしまい、「もう一回マジで音楽をやろう」と思って作ったのが『MONKEY』というEPでした。ちょうどその頃にこの本を読んだので、西村賢太と自分の心境が重なって、藤澤清造の「何んのそのどうで死ぬ身の一踊り」という言葉が俺にとっても自分を奮い立たせる大事な言葉になりました。
──『PERFECT DAYS』を観て感動するのは、平山という主人公の送る日常のルーティンが実に美しく描かれていること、そしてそのルーティンが少しだけ崩れたときにまた新たな物語が始まっていくことです。こうした描写を見て、誰もが日常の貴重さを痛感させられたパンデミック下の日々を思い浮かべずにいられなかったのですが、この映画をつくるうえで、やはりパンデミックに対する思いがあったのでしょうか? ヴィム・ヴェンダース(以下、WW):まさにポスト・パンデミックの物語であり、新たな始まりへの想いを込めた映画です。そして新しい生活のお手本になるのがこの映画の主人公だと思う。多少理想化された人物ではありますが、平山の世界の見方は素敵なものです。消費文化に追われることなく、大きな木の根元にある小さな芽や木漏れ日のような、他の人々が見逃してしまう些細なものに目を留めることができる。本を一気に何十冊も買うのでは
杉田水脈議員の「人権侵犯」認定から考える:「思いやり」ではなく「システム」として人権を守ること──連載:松岡宗嗣の時事コラム 1948年12月10日に国連で「世界人権宣言」が採択されたことから、この日は「世界人権デー」と位置付けられ、12月4日〜10日を「人権週間」としている。ライターの松岡宗嗣が、この機会に改めて「人権」について考える。
ゴジラ制作に挑む、準備は整った!『ゴジラ-1.0』(ゴジラ マイナスワン)は、ゴジラの実写邦画としては30作目であり、『シン・ゴジラ』(2016)以来、7年ぶりの新作だ。節目となるこの作品で監督を務めたのは、VFXを得意とし、大のゴジラファンを公言する山崎貴。ゴジラ愛が溢れる山崎監督は、新時代のゴジラとどのように向き合い、そして何を描こうとしたのか?
『セブン』『ファイト・クラブ』『ソーシャル・ネットワーク』などで知られる鬼才、デヴィッド・フィンチャーの最新作が、10月27日(金)より一部劇場にて公開中、11月10日(金)よりNetflixにて独占配信される。その見どころを、篠儀直子が解説する。
マシュー・ペリーがいま語る話とは?マシュー・ペリーの回顧録、『Friends, Lovers, and the Big Terrible Thing(友人、恋人、そして大災難)』(原題)が、2022年11月に刊行された。注目と驚愕に値する、そして心に響いてやまないこの1冊を読むのはどんな体験なのか、〝ある読者〟のケースを紹介しよう。 この本を書き終えてから数カ月後、ペリーはオーディオブック版のレコーディングに入ろうとしていた。自分の著書─前半はスマートフォンのNotesアプリを使って親指2本で打ち始め、最後はiPadで仕上げた本─であるにもかかわらず、最初から最後まで通して読んだことがないと気づいたのは、そのときだ。自分の書いた言葉を、翌日にはマイクに向かって読み上げる予定になっている。何か準備をしておいたほうがよさそうだ。そこでベッドに横たわり、iPadを抱えて本の世界に飛び込んでみた。
かねての夢が叶う日がやってきた。 8月にわずか数日間、来日したRMが向かった先は「江之浦測候所」。彼が敬愛するアーティストのひとりとして挙げる杉本博司が手がけた壮大なアート施設だ。敷地内を見学後、現代美術の巨匠と初めて顔を合わせた。 小田原文化財団 江之浦測候所 相模湾を望む元柑橘畑の傾斜地に建造されたアート施設。約1万5000坪の敷地に光学硝子舞台、隧道、茶室、ギャラリー棟、春日社などが設けられ、古い礎石や石造美術、さらに杉本博司のアート作品が共存する。 神奈川県小田原市江之浦362番地1 http://www.odawara-af. com/ja/ RM:ジャケット ¥440,000、シャツ ¥115,500、タイ ¥61,600、レザーパンツ ¥915,200、シューズ ¥214,500(すべて予定価格)by BOTTEGA VENETA(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン) 康友 戎 R
あの子がしんでしまったと知ったとき、駅前の中華屋で、大盛りのオムライスがくるのを待っていた。わたしはせまいカウンターでひとり、凍りついたようになりながら、ようやくやってきたそれを、どんどん口に押し込んで、やっとの思いで完食し、店を出た瞬間に嗚咽した。 わたしのせいだ、と思った。わたしには、あの子よりすこし年上の世代の当事者として、もっとできることがあった。直接関わることはできなくても、あの子の抱えていた荷物を、ちょっと持ってあげるくらいできたはずだ。 友人たちは、動揺するわたしを懸命に励まそうとしてくれた。あなたのせいではないと言ってくれた。けれど、マジョリティである友人たちに、この痛みをわかってもらえるわけがない、と思ってしまう自分がいた。そしてマイノリティではあっても、性自認や性表現にさほど悩んだことのないまわりの人たちにも、きっとわかってもらえない、と感じていた。 そう、わたしも、あ
数十年にわたる沈黙が破られ、真実が明らかになっていく──2017年10月、衝撃のスクープが世界中を駆けめぐる。それは映画製作配給会社「ミラマックス」の創業者で、『クライング・ゲーム』(1992)、『パルプ・フィクション』(1994)、『恋におちたシェイクスピア』(1998)など数々の話題作を送り出してきた超大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの、長年にわたる悪質な性加害を暴露するものだった。最初スキャンダラスなゴシップとしてのみ消費される可能性もあったこの記事は、忘れ去られるどころか、#MeToo運動と呼ばれる性犯罪告発運動の起爆剤となる。執筆したのはニューヨーク・タイムズ紙の調査報道記者、ジョディ・カンターとミーガン・トゥーイー。彼女たちの著書『その名を暴け —#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い—』(新潮文庫から翻訳あり)に基づき、取材から記事発表までの経緯を描い
-English follows Japanese- ※この記事は映画『君たちはどう生きるか』の内容に関するネタバレを含みます。 この4年間、『君たちはどう生きるか』を意識しない日はなかった「絵コンテは精神的にも肉体的にも重たかった」と、米津は苦笑いしながら当時を振り返る。 映画『君たちはどう生きるか』主題歌の制作は、宮﨑駿本人が書き上げた5冊にもおよぶ絵コンテを受け取ったところから始まった。 「今までの宮崎さんの作品とは一線を画する、100人いれば100人が違う感想にたどり着く内容だと感じました。だから、『これにどういう音楽をつければいいんだろう……』と途方に暮れましたね。ポップミュージックを作ってきた人間として、『今までのようなやり方では到底通用しない』という予感ばかりがそこにありました」 さらに本作の場合、絵コンテのト書き(注:セリフ以外の演出指示や意図を伝える文章)がヒントになるこ
NewJeansの新曲を書いたR&Bアーティスト、エリカ・ド・カシエールが、楽曲制作の意外な裏側を語る 8月2日(現地時間)、韓国の5人組ガールズグループ「NewJeans(ニュージーンズ)」の最新EP『Get Up』が、米・ビルボードチャートで1位を獲得した。その世界的ヒットを裏で支えた女性アーティストに米版『GQ』が話を訊いた。
※以下、結末までのネタバレを含みます。 『女の平和』が実現するバービーランドグレタ・ガーウィグ監督の最新作『バービー』は、おもちゃが主人公の子ども向けファンタジー映画とは思えないような実存的テーマを扱った作品である。ヴィジュアルはピンクを基調としたポップなものだが、聖書や古代ギリシア喜劇、メアリ・シェリーのゴシックホラー小説『フランケンシュタイン』(1818)などにさかのぼる哲学的課題を扱ってもいる。過去のSFやファンタジー、ホラーなどを消化しつつ、そこに現代的なフェミニズムなどの視点を加えた作家性の強い作品だ。 ヒロインである定番バービー(マーゴット・ロビー)は、マテル社が出している他のいろいろな種類のバービーたちと一緒にバービーランドに住んでいる(登場人物の大半がバービーかケンなので、これ以降、便宜的にヒロインは定番バービーと呼ぶことにする)。バービーランドはいわゆる典型的に「ガーリー
舞台に登場した與真司郎は硬い表情のまま、約2000人のファンで埋め尽くされた会場をゆっくりと見まわし、この日のために用意していた“手紙”を読みはじめた。 「これから僕が話すことは、皆さんが期待して望んでいる内容ではないかもしれません。なかには理解するのに時間がかかる方もいると思います。でも、これから僕が話すことがきっかけで、少しでもこのことについて理解が深まり、世界が変わってくれることを願っています。(中略)さまざまな葛藤を乗り越え、今やっと皆さんにこのことを打ち明ける決意ができました。それは、僕がゲイであるということです」 2カ月かけて書かれたという丁寧な、そして勇気と強い覚悟のあらわれたその手紙を読んでいた彼が、突然言葉を詰まらせ、涙を流しはじめたのは、少年時代のことを語っていたときだった。体を震わせ、嗚咽する彼に、それまで静まり返っていた会場から大きな拍手とたくさんの声援が送られた。
「神宮外苑の再開発に、なぜ私は賛成するのか?」倉本圭造──特集「都市の緑を考える」Vol.02【GQ VOICE】 神宮外苑の再開発をめぐる問題は、「都市と自然がどのように共存していくべきかを考え直す好機」と捉えることもできるのではないだろうか。倉本圭造は経営コンサルタントの視点から、賛成の弁を述べる。
「トランスジェンダーとして生きる経験を話したい」──佐藤かよが語る、ゲーム、アイデンティティ、プライドのこと【GQ VOICE】 「トランスジェンダーの人がどんな事件を起こしたとしても、トランスジェンダーが悪いんじゃありません。その人が悪いことをしたのです」。5月初旬、モデル兼ゲーマーの佐藤かよが、近年激化しているトランスジェンダーに対するバッシングについて自身のツイッターでこう呟いた。そんな彼女に、6月の「プライド月間」の後半、『GQ JAPAN』は話を訊く機会を得た。トランスジェンダーとして生きる経験を話したいという佐藤に、文筆家・批評家の水上 文(みずかみ あや)が話を訊いた。
『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』をはじめとするハリウッド作品で、存在感のある悪役を演じ続けるデンマーク人俳優、マッツ・ミケルセン。同情できないようなキャラクターからも人間味を引き出す演技や、故郷とアメリカの映画界での仕事について語った。 「僕が外でタバコを吸うのを見たいですか?」 マッツ・ミケルセンが突然、話を遮ってそう言った。パパラッチが撮影したタバコをたしなむ彼の写真は見たことがあったが、実際に吸っているところを見るのは初めてだった。彼の喫煙写真はファンの間で特に人気がある。彼はヘビースモーカーのため、通常は外で吸わなければならないことから、特に写真の数が多いのだ。ネット上には、ミケルセンがタバコを吸う画像がわんさか上がっている。「実際に見たら、面白いんじゃないですか?」と、彼は笑いながら言った。 禁煙したいが「どうにもできない」米・ロサンゼルスの歴史あるホテル「シャトー・マー
「依存症」専門の精神科医・松本俊彦さんインタビュー【前編】──「薬物を手放すために必要なのは、刑罰ではなく治療と支援です」【GQ VOICE】 昨年、日本エッセイスト・クラブ賞を受賞した『誰がために医師はいる クスリとヒトの現代論』の著者である松本俊彦さんに、「依存症」の現在とその向き合い方について訊いた。その前編。 松本俊彦さんは、依存症を専門とする精神科医だ。自殺予防や依存症治療に携わってきた半生をつづった『誰がために医師はいる クスリとヒトの現代論』(みすず書房、2021)は、昨年日本エッセイスト・クラブ賞を受賞した。依存症というと、いまだに覚醒剤などの違法薬物やアルコールなどが想起されがちだが、この数年、実情は変わりつつあるという。また、多くの依存症者は、快楽への欲求ではなく、仕事や学校、家庭内での生きづらさやこころの問題を自力で乗り越えようとした結果、依存症に陥っている。依存症と
今こそ、アディダスの「サンバ」という、近年で最も難解なトレンドサイクルを生み出しているアイテムに目を向けるべきときかもしれない。6月上旬に控えるウェールズ・ボナーとのコラボレーション第6弾をはじめ、注目のコラボレーションが続々と発表される嵐の前の静けさにわれわれはいる。昨夏やその前の夏と同様、サンバがこの夏の“イットシューズ”になることは自明のように思われる。 サンバのトレンドが不可解なのは、その粘り強さにある。その人気はいまだにうなぎ登りで、留まるところを知らない。先週のある日の午後、米ニューヨークのプリンス・ストリートとブロードウェイが交わるソーホーの交差点で、私はホワイトのヴィーガンレザーのサンバを履いている若者が4つの角に4人同時にいるのを目撃した。 74年の歴史を誇るサンバは、2022年に最もホットなファッションアイテムのひとつとなり、年明けを欠品状態で迎えた。100ドルで販売さ
※以下、ネタバレを含みます。 火と水と怪物と映画の冒頭、スニーカーをはいて暗い草むらを歩くこどもの足が映る。こどもは湖の岸辺に着くと火事を遠目に見る。ライターかチャッカマンらしきものを手にしているようだ。けたたましいサイレンを鳴らして走る消防車。燃え上がるビル。そして夜の空に立ち上る炎と黒煙、火の粉の上に赤い文字で「怪物」というタイトルが浮かび上がる。 映画『怪物』は、このように不穏な火事で幕を開ける。はたしてこどもが放火したのか? 心をざわつかせるこの問いは、怪物というタイトルと結びついて火を噴くドラゴンのイメージをほんの一瞬喚起したりもするが、クリーニング店で働く麦野早織(安藤サクラ)とその息子・湊(黒川想矢)の平穏な朝のシーンによってかき消され、宙づりにされる。やがてその穏やかな日常も、湊が学校で担任の保利道敏(永山瑛太)にいじめられているのではないかという疑惑に浸食されていく。 は
※以下、結末までのネタバレを含みます。 信仰と赦しそのとき、ペトロがイエスのところに来て言った。「主よ、兄弟がわたしに対して罪を犯したなら、何回赦すべきでしょうか。七回までですか。」イエスは言われた。「あなたに言っておく。七回どころか七の七十倍までも赦しなさい」(『新約聖書』「マタイによる福音書」18章21-22節) サラ・ポーリー監督・脚本の映画『ウーマン・トーキング 私たちの選択』(Women Talking、2022)は、実際に起こった事件に触発されて作られた。2005年から2009年にかけて、ボリビアのメノナイトが住むコロニーで、女たちが朝目覚めると体に不可解なアザなどがあるという出来事が続発するようになる。メノナイトはプロテスタントに属する再洗礼派と呼ばれる宗派のひとつで、このコロニーにはとくに保守的な宗派の信徒が住んでいた。しばらくは悪魔の仕業ではないかなどと言われていたが、実
『GQ JAPAN』4月号(3/1発売)より転載。日本のゲイ漫画界の第一線で活躍し、海外でも高い評価を得ているゲイ・エロティック・アーティストの田亀源五郎さんが、岸田政権による性的マイノリティへの差別問題に斬り込んだ。 お得意のやっているふり1月26日、国会で岸田文雄総理大臣が同性婚制度の導入について「極めて慎重な検討を要する」と答弁したと報じられた。それを読んで「やれやれ、またお得意の〝やっているふりして何もやらず〟か」と思った。選択的夫婦別姓制度と同じである。もう30年くらい延々と〝慎重な議論〟を続けているが、未だ実現する気配はない。同じやり方で同性婚も、ずるずると結論を引き延ばし続けるつもりなのだろう……というようなことを、この文章では書くつもりだった。原稿の依頼内容が、前述の「極めて慎重」発言を受けて、ということだったので。 ところが文案を練っている間に、今度は2月1日に岸田首相が
1stアルバム『Still Still Stellar』に続き、1月に発売した2ndアルバム『Specter』もオリコン週間デジタルアルバムランキング、Billboard JAPAN Download Albumsなど多数のチャートで1位を獲得。2ndアルバムとなる今作は、Ayase、じん、田淵智也、ナナホシ管弦楽団ら豪華クリエイター陣が書き下ろした全11曲を収録した作品となっている。 VTuberとして初めて「THE FIRST TAKE」に出演し、同時視聴数16万人という驚異的な数字を記録。軽やかにカテゴリーを超越していくパイオニア・スピリットは、VTuberの元祖として知られるキズナアイの影響が強いという。「キズナアイさんが新しい道を切り拓いていく姿を見て、私もああいうふうに楽しいことがやりたいと思いました」 アイドルVTuberともアーティストとも言われるが、肩書にはこだわらない。
ビールの話はビールを飲みながら4月中旬、電気グルーヴの事務所にて、ふたりのインタビューが行われた。取材に向け、東京駅の「リカーズハセガワ北口店」にて「West Coast Brewing」(以下WCB)の既存ビール5種を手土産に調達。それを渡すと、「では飲みましょう」ときちんとしたビアグラスが卓上に出され、ビールが注がれた。
“坂本さんには、もっとむだな時間をすごしてほしかった”ミヒャエル・エンデの『モモ』を読みかえした。本を閉じ、すこしぼうっとして、1時間もしなかったころか、電話がなった。坂本さんの訃報だった。 ☆ 坂本さんは忙しかった。はなしをするようになったのは、世紀が変わってから、つまり、NYに拠点を移してから10年も経ってからだから、「来日」しているときに会う。しごとで会う。ばったり顔をあわせ、ちょっと時間ができたから、とはならない。
今回わたしは、お散歩がいかに人生を充実させるかについて書くつもりでしたが、そんなタイミングで、どっかのえらい人が、「家族観が変わる」という理由で同性婚に反対しているのを知って、よせばいいのに色々な反応を見て、まんまと死にたくなってしまいました。 ある匿名の人は、同性カップルが主人公の『きのう何食べた?』を愛読していると言いました。しかし、登場人物たちが結婚について語りだしたら、即読むのをやめるそうです。なぜなら、同性愛者には、わきまえていてほしいから。なにを? いや、しってるけどさ。言わなくてもべつにいいよ。いずれにせよ、わたしはあんたを呪うし。 その漫画は、わたしも読んだことがあります。ドラマになった際も、ちょっとだけ観ました。一緒に暮らしているパートナーとふたりで。 だけどどうしても、傷つくような感じがしたんです。いままさに、生産性がないだとか言われている自分たちのくるしみや、切実さ、
ティム・クックはアップルCEOとして、世界一クリエイティブな会社を自分のやり方でつくり変えた。今回の取材では、リーダーシップについて、また、なぜ自分を「アウトサイダー」だと思うのか、そしてアップルの価値をどう保とうとしているのかについて語ってくれた。そして、一日中iPhoneを見つめないために何をしているか、も。 アップルパークで、時刻は午前9時になろうとしている。とうの昔に起床していたクックは、現代のCEOたちの朝の儀式「メールと運動」をすでに済ませていた。メールアドレスを隠さないことを誇りにしているクックのアドレスは、ちょっと検索すればわかる。実際、彼は送りつけられる雪崩のようなメールをありがたいと感じている。5時ごろ起床すると、すべてのメールを読む。ユーザーはアップル製品への思いを書き送ってくる。人生を語ってくることもある。これがインスピレーションを生むのだ。 クックの下で働くと、ど
ドラマ『孤独のグルメ』の主人公が愛用するタグ・ホイヤーについての考察。時計ジャーナリストの広田雅将は、時計選びの絶妙な"さじ加減"に唸った。 プロも唸る井之頭五郎の時計選び筆者はテレビを見ないが、『孤独のグルメ』は例外のひとつだ。中年のオッサンが飯を食べる様子をただ大写しするだけの番組だが、きちんとエンターテインメントになっているのだ。もっとも、番組を成立させる「さじ加減」は難しそうだ。仮に主人公が「港区おじさん」なら視聴者は興ざめするし、しょぼくれた男がひとりで食事をしても、当たり前すぎて面白みに欠ける。加えて、食事の場所は、高級すぎても地味すぎても、王道すぎても狙いすぎてもズレるだろう。コースギリギリを見極めてストライクを投げ込む「味付け」にはいつも感心させられる。 オッサンのひとり飯を嫌味に見せず、ありきたりにも見せないさじ加減は、小道具の腕時計にも見て取れる。腹が減ったとぼやき、猛
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『GQ JAPAN(コンデナスト・ジャパン)』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く