サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
掃除・片付け
www.tokyo-zoo.net
「ワレカラ」と聞いても、知らない方には何のことか想像もつかないと思います。ワレカラは、海の中で海藻や海草などの上でくらしている小さな「虫」。分類上は甲殻類端脚目に属します。甲殻類であるエビやカニの親戚です。 現在、葛西臨海水族園で展示しているのは「オオワレカラ」。ワレカラはたくさんの種類が知られていますが、大きくなっても体長1~2センチがふつうなのに、この種類は最大で6センチにもなります。そのため「オオ」ワレカラと名づけられました。体は細長く、陸でくらす昆虫のナナフシにちょっと似ています。 展示している場所は、葛西臨海水族園「東京の海」エリアの2階中央付近にある「アマモ場の小さな生き物たち」小水槽です。水槽の前に立って、この隠れ上手な生き物を探してみましょう。体の後半にある「歩脚」とよばれる脚でしっかりアマモの葉にしがみつき、体の前方の「顎脚」でぴったり葉にくっついているので、動かずじっと
多摩動物公園の北園「ライオン園」で飼育していたライオンのオス「スパーク」(18歳)が2024年4月15日、起立不能となりました。 治療および苦痛の低減を図り、生活の質(QOL)を維持することを飼育担当者と獣医師で検討しましたが、回復が見込めず、治療自体がスパークの身体に大きな負担となること、今後苦痛が増大していく状況にあることから、苦渋の選択ではありましたが、本日4月17日、安楽死処置をおこないましたので報告します。 これまでの経過等2022年5月 スパークは四肢を痛め、また体力も低下してきたことから、同じ群れのオス「ジャンプ」とともに引退させ、バックヤードで静かに過ごせるようにしていました。引退時のスパークは16歳で、ライオンのオスとしては高齢でしたが、動きにぎこちなさは見られるものの、当時は食欲もあり元気にしていました。ジャンプとともに、日中は屋外、夜間は屋内でゆっくりとした時間を過ご
井の頭自然文化園のニホンリス(以下「リス」と表記します)飼育施設において、リスの衛生対策のために2023年12月4日(月)、リスの体表の寄生虫(以下、体表の寄生虫を「寄生虫」と表記します)を駆除する薬を滴下し、あわせてケージ内の巣箱等に殺虫剤の散布をおこなったところ、リスが複数死亡しました(累計32頭。第1報[2023年12月11日発表]後、2024年1月13日に1頭死亡)。 その後、死亡原因の調査をおこないましたので、結果等についてご報告いたします。 今後は、このような事故が起こらないよう、公益財団法人東京動物園協会においては全職員が今回の事故を深く受け止め、再発防止に努め、確実かつ着実に業務を遂行してまいります。 皆さまにはご心配をおかけし、改めて深くお詫び申し上げます。 1.当該施設について本園 リス繁殖棟A棟(2階建てケージ、各階5室ずつ、計10室) 2.使用した薬剤及び使用方法薬
上野動物園で飼育しているアジアゾウの「スーリヤ」(メス、推定30歳)と「アルン」(オス、3歳)の2頭に、同時期に歯の抜けかわりが見られたのでご報告します。 ヒトを含めたほとんどの哺乳類は、古い歯の下から新しい歯が生えてきます(垂直交換)。そして、それは乳歯から永久歯へかわる一時期のみです。 一方でゾウは、生まれたときに生えている臼歯を、後ろから生えた新しい臼歯が前に押し出すことで抜けかわるようになっています(水平交換)。さらに、一生のうちに5回の抜けかわり時期があり、上下左右それぞれで6個の臼歯を1個ずつ順番に使うようになっています。 歯のでこぼこした部分が食べ物をすりつぶす際に少しずつ摩耗していき、十分な働きができなくなるころに後ろの新しい歯が前の古い歯を押し出す、というしくみです。年齢から推定すると、スーリヤは4回目、アルンは1回目の抜けかわりの時期と考えられます。 2024年2月16
多摩動物公園では、このたびアムールトラの「シズカ」が死亡しましたのでお知らせします。 死亡したアムールトラ 名前 シズカ 性別 メス 年齢 17歳 生年月日 2006年6月16日 多摩動物公園生まれ 死亡日 2024年2月15日(木) 死因 溺死 経緯 シズカは2006年に多摩動物公園で生まれました。これまでに2回出産し、6頭の子が生まれました。 2月15日の9時30分頃放飼した直後は普段と変わらず異常は見られませんでしたが、10時40分頃、飼育担当者が放飼場のプールで動かないシズカを発見しました。すぐに獣医師が確認しましたが、残念ながら死亡していました。 放飼場でのシズカの行動を撮影したビデオの映像から、10時32分頃放飼場奥の部分で急に立ち上がり、回転して暴れ始めた後プールに落ち、10時35分頃に動かなくなったことを確認しました。 今後、病理組織検査をおこない、死亡直
絶滅危惧種の肉食性有袋類タスマニアデビルが来園します!(※展示終了時間について追記) └─多摩 2024/02/08(03/14更新) 2024年3月14日追記: タスマニアデビルは予定通り公開しましたが、展示中に落ち着かないようすも見られました。 2頭はこれまで非公開の保護施設で飼育されていたため、新しい環境に慣れるまで時間がかかることが予想されます。2頭が落ち着いて過ごせるよう、できるだけ静かに観覧いただくようご配慮をお願いします。また、混雑時はなるべく立ち止まらずに、譲り合っての観覧をお願いします。 動物が環境に慣れるまで、3月15日(金)から当面の間、午後3時に展示を終了させていただきます。なお、動物の体調や天候により、展示を中止する場合やさらに早く収容する場合があります。ご理解とご協力をお願いいたします。 2024年2月14日追記:来園するタスマニアデビルの名前が決まりました。
魚の中には、他の魚の体表についている寄生虫を食べる種類があり、「クリーナーフィッシュ」とまとめて呼ばれています。ホンソメワケベラはインド洋、太平洋のサンゴ礁、温暖な岩礁域に生息するベラのなかまで、よく知られるクリーナーフィッシュです。 葛西臨海水族園「世界の海」エリアの「南シナ海」の水槽では、タマカイやメガネモチノウオ(ナポレオンフィッシュ)といった大型の魚といっしょにホンソメワケベラを展示しています。この水槽の魚たちの多くはホンソメワケベラよりも何倍、何十倍も体が大きいのでホンソメワケベラが食べられてしまうのではと心配されるかもしれませんが、そうした事態はめったに起こりません。 ホンソメワケベラは尾びれをピョコッピョコッと動かして飛び跳ねるように泳ぐことがあります。じつはこの泳ぎは「私は体についた寄生虫を食べる(クリーニングをする)魚ですよ」という意味があるのです。この泳ぎを見た魚たちは
上野動物園のジャイアントパンダやゴリラの反応についてお知らせしましたが(下記リンク)、地震に対する動物の反応は大きく3つに分けられるようです。 まず、ジャイアントパンダのように興奮して走り回るタイプ。私が目撃したタテガミオオカミは、パニックとまではいかないものの、しばらく運動場を走り回り、その後、揺れが強くなると寝室に飛び込んでじっとしていました。ハダカデバネズミも巣内で動き回り、ヤマネは枝の上を走り回った後、ぶら下がって固まっていたそうです。サルのなかまでは、クロシロエリマキキツネザルやブラウンキツネザルが枝やケージの中で激しく動き、鳴き続けていました。水辺の動物も同様で、カリフォルニアアシカはプール内で泳ぎ回り、モモイロペリカンは集団となって普段以上の速度で不忍池を泳ぎまわっていたそうです。 次に、驚いてじっとするタイプ。ホフマンナマケモノはロープの中ほどでぶらさがっていましたが、普段
2021年4月1日追記:「ニシチ」が死亡しました。詳しくはこちらのページをご覧ください コアラ館で飼育しているコアラ「ニシチ」(オス、2歳)は、2021年3月14日に右下顎の腫れを確認したため同日に検査をしました。検査の結果、リンパ腫(※1)を発症したことがわかりました。コアラは特有の「コアラレトロウイルス」(※2)というウイルスにより、白血病やリンパ腫といった重篤な病気を引き起こすことが知られています。 国内で飼育しているコアラも、多くがこのウイルスに感染していると考えられています。ウイルスをもっていてもすべてのコアラが発症するわけではありませんが、ニシチがリンパ腫を発症したのは、このコアラレトロウイルスの影響である可能性があります。 今後はニシチの体調に合わせた治療をおこなっていくことになります。現在は展示室で生活をしていますが、症状が重くなった場合には非展示エリアでの療養をおこないま
葛西臨海水族園では、老朽化による展示場の補修工事のため、2024年1月11日より「ペンギンの生態」エリアの展示を当面の間、休止しています。なお、一部のペンギンについては、仮設展示場でみることができます(詳しくはこちら)。 展示の休止期間中は、10:30・15:00のペンギンのエサの時間および、12:30のペンギンのスポットガイドを中止します。ご来園のみなさまにはご迷惑をおかけいたしますが、ご理解くださいますようお願いいたします。 工事期間 2024年1月11日(木)から10月末まで(予定) ※工事が終わり次第、順次展示を再開します。展示再開については、決まりしだい葛西臨海水族園公式サイトでお知らせします。 展示を休止する動物 フンボルトペンギン、フェアリーペンギン、オウサマペンギン、ミナミイワトビペンギン ※一部は、仮設展示場で展示再開(詳しくはこちら) 経緯 施設の経年劣化と動物の安全な
【近況更新】シャオシャオとレイレイ──ハズバンダリートレーニングを始めました └─ 2023/08/03(12/17更新) 2023年12月17日更新: 近況を追記しました。くわしくはこちらをご覧ください。 2023年8月3日:ハズバンダリートレーニングを始めました 上野動物園では、ニシゴリラやホッキョクグマ、アイアイ、クロサイなど、多くの動物で健康管理のためのハズバンダリートレーニング(※)に取り組んでいます。ジャイアントパンダでは、これまでに「リーリー」や「シンシン」、「シャンシャン」で定期的におこなっており、血液検査や口の中のようすの観察などに役立てています。 2021年に誕生した双子のジャイアントパンダ「シャオシャオ」と「レイレイ」でも、2023年7月からハズバンダリートレーニングを開始しました。 (※)ハズバンダリートレーニング 動物の健康な飼育と人間の安全な作業を目的として、動
井の頭自然文化園のリス飼育施設において、ニホンリスの衛生対策のため、2023年12月4日(月)にリスの体表の寄生虫を駆除する薬を滴下し、あわせてケージ内の巣箱等に殺虫剤の散布をおこないました。その後、ニホンリスが複数死亡し、個体数が減少しています。 現在、死亡原因の究明とともに、生存している個体の経過観察に努めています。みなさまにはご心配をおかけし、深くお詫び申し上げます。 1.当該施設について動物園(本園)リス繁殖棟A棟(2階建てケージ、各階5室ずつ、計10室) 2.経緯 2023年12月4日(月)、飼育していたニホンリスの衛生対策のため、リス繁殖棟A棟の全頭40頭を捕獲して体表の寄生虫を駆除する薬を滴下しました。また、ケージ内に設置していた巣箱等には殺虫剤の散布等をおこないました。その後40頭をケージに戻しましたが、しばらくして1頭に異状が確認され、その個体は当日中に死亡しました。その
ぶら下がったまま殻を脱ぎ捨てる?──摩訶不思議なオオゴマダラの蛹化 └─多摩 2023/09/21 多摩動物公園の教育普及係では幼児向けコンテンツ「Kids and Zoo(キッズ アンド ズー)」を作成し、公開しています。先月は新作のぬりえを5種追加しました。そのひとつであるオオゴマダラのぬりえに添付する動画を作成するために、昆虫担当者のバックアップのもと、オオゴマダラを卵から飼育し、観察と記録をおこないました。 オオゴマダラはほかのチョウより一際大きく、優雅に飛ぶ、昆虫生態園を代表するチョウです。その幼虫は白と黒の縞模様に赤くて丸い紋がある一見ドキっとするような色合い、蛹は黄金色でクリスマスオーナメントのような姿──と成長段階で大きく姿を変えます。 今回、Kids and Zooの1分30秒の動画には収まりきらなかったオオゴマダラの魅力、なかでも摩訶不思議な蛹化(幼虫から蛹になること)
アフリカゾウの運動場で見つかる白くて硬い塊といえば、オスの「砥夢」(トム)の牙の欠片か、カラスが運んできたライオン用の牛骨の破片である場合がほとんどです。「牙だったら嫌だなぁ」と思いながら拾い上げてみると、牙でも牛骨でもありませんでした。歯の可能性もあったので砥夢の口の中を確認したところ、歯の一部が欠落したと思われる部分がありました。 ゾウの歯は抜け落ちても、えさといっしょに飲み込んでしまったり、フンなどのゴミに紛れてしまい、見つけられないこともあります。私もアフリカゾウの担当になって3年経ちますが、抜け落ちた歯を見るのは初めてです。 歯が抜け落ちたと聞くと、心配される方もいるかもしれませんがご安心ください。ゾウの歯はヒトの歯とつくりが大きく異なるため、問題ありません。ゾウの歯には切歯(牙)と後臼歯の2種類があります。ゾウの切歯は上あごから2本生えていて、ネズミなどのなかまと同じように生涯
上野動物園のバイソン舎では、アメリカバイソンのオス「グンマ」(1990年5月19日生まれ)と、クビワペッカリーのメス「アイ」(2002年9月29日生まれ)「マイ」(2004年9月22日生まれ)「ミイ」(2005年8月20日生まれ)が同居しています。同居を開始したのは、2006年7月31日からで、すでに7年以上が経過しています。 最初のころは、2種間でケンカをすることもあったようですが、適度な距離を保ちながら、互いに落ち着いて過ごしてきました。 そんなバイソン舎で、ある日、不思議な光景が見られました。クビワペッカリーのミイが、アメリカバイソンのグンマの顔に、お尻から背中の辺りを懸命にスリスリとこすりつけているのです。グンマも嫌がることなく、ミイにスリスリさせています。 ◎執筆者による撮影動画:クビワペッカリーとアメリカバイソン(13秒) Windows Media形式 QuickTime形式
【更新】スマトラトラの子「アサ」の成長、そして公開に向けて └─上野 2023/09/03(03/18更新) 2024年3月18日更新 スマトラトラの「アサ」(メス)は、展示時間を通常よりも短くしていましたが、順調に訓練が進んだため、3月19日(火)からおとな個体と同様の展示時間といたします。 なお、同じ日に「ミンピ」「アロナ」「アバディ」「マクムル」の開園日における放飼練習(展示場に出す練習)が始まりますが、練習中はアサを含め、ほかのトラの展示を一時中断しますので、あらかじめご了承ください(4頭の展示についてはこちらをご覧ください)。 2024年2月26日更新 スマトラトラの「アサ」(メス)は、第二放飼場のみで展示しておりましたが、順調に訓練が進んだため、第一放飼場も使用することといたします。展示時間は、引き続き13時半から15時半の2時間程度です。 なお、どちらの放飼場を使用するかは、
葛西臨海水族園は、お盆期間中の2023年8月11日(金・祝)から14日(月)までの4日間、開園時間を3時間延長し、開園中に水槽の照明を消して魚たちと一緒に夜を迎える特別イベント「Night of Wonder──夜の不思議の水族園」を実施します。光る腕輪をつけた水族園スタッフが館内を巡回し、夕方から夜にかけて観察できる魚の産卵など、この時間ならではの行動をご紹介します。見かけたら声をかけてください。 夜の不思議な水族園を体験していただくため、照明の消灯以降、館内及び水槽内は通常よりもかなり暗くなります。また、ご利用いただける展示エリアが昼間とは異なりますので、ご理解ご了承のうえ、お楽しみください。
シフゾウは大型のシカのなかまで、多摩動物公園では現在「アオバ」(オス、14歳)、「カオル」(メス、19歳)、「セナ」(メス、16歳)の3頭がくらしています。オスのアオバがもっとも若く、3頭のなかではいちばん体力があります。 シフゾウはオスにだけ角があります。ヤギやウシのなかまはオスメスともに角があり、一生生え変わることはありませんが、シカのなかまは角が毎年生え変わります。 生え変わりのとき、古い角は自然に取れて落ちるのですが、片方で2kg近い大きな角が突然ポトリと落ちるので、かなりショッキングな場面となります。落とした本人も驚いて走り回ったり、その後ションボリして少し元気がなくなったりします。この落角(らっかく)は年末から年始のころに起こることが多く、角完成のサイクルは繁殖期と大きな関係があります。 アオバは今年1月4日に落角したあと、袋角(ふくろつの)が成長し、初夏に破角(はかく)、現在
突然ですが皆さんに質問です。トノサマバッタと聞いて何色を思い浮かべますか? おそらく多くの方が「緑色」と答えるのではないのでしょうか。もちろんそれは大正解です。多摩動物公園の昆虫園では緑色のトノサマバッタも飼育・展示しています(写真左)。 しかし、昆虫園では他にもいろんな色のトノサマバッタを見ることができます。上の右の写真をご覧ください。これも同じくトノサマバッタです。ご覧のように黒っぽい色をしています。 この色の違いは「相変異」によるものです。バッタは個体密度の違いによって見た目や生態が変化しますが、その現象を相変異と呼びます。 最初に紹介した緑色のトノサマバッタは低密度、すなわちまわりにあまり仲間がいない状態で成長した「孤独相」と呼ばれる個体です。孤独相のトノサマバッタは後ろ脚が長く、跳ねるのに適した体をしており、よく野外で見られるタイプです。 反対に黒色のトノサマバッタは高密度、すな
前回の記事では、シャンシャンの初めての発情についてご紹介しました。今回は最終回として、中国への出発当日のようすをお伝えします。 2023年2月21日、ついに旅立ちの日がやってきました。その日は早朝からたくさんの職員がせわしなく動いていました。上野動物園にとって、中国との協定に基づくジャイアントパンダの返還は初めてのことです。輸送に向け、事前にスケジュールや方法などを綿密に練り、部署を越えた協力態勢を整えていました。その中で私たち飼育係は、シャンシャンを東園パンダ舎から定刻どおりに(かつ安全に!)搬出する役割を担いました。当然ながらこれが失敗しては元も子もないので、なるべくシャンシャンにいつもと違うことを悟られないよう、検疫時と同じように飼育係2名で輸送箱への収容に臨みました。 朝6時、何度か声をかけるとシャンシャンが起きました。いつもより早い時間だからか少々眠そうでしたが、それでもきちんと
日本の多くの地域で約1か月後には衣替えの季節を迎えますが、鳥たちの衣替え(?)についてお伝えします。 多摩動物公園のアジア園にある「ウォークインバードケージ」は通り抜け式の大型ケージです。中ではクロツラヘラサギやツクシガモ、オシドリ、クジャク、ニホンコウノトリなど、さまざまな鳥たちを間近で観察することができます。 ケージ内に鳥の羽がたくさん落ちている時期があります。落ちた羽を見て「ちゃんと掃除をしていないのでは?」と思われるかもしれませんが、掃除をさぼっているわけではありません。“換羽”と呼ばれる鳥の生態と深い関わりがあるのです。 換羽とは、古くなった羽が抜け落ち、新しい羽に生え変わる生理現象です。一般に年1回以上おこなわれ、鳥の種類や年齢、性別などによって生え替わり方が決まっています。 風切羽(翼の羽)の換羽は左右対称に進んでいきます。初列風切(翼の中でも先端の方の丈夫な羽)は、通常内側
日本各地の動物園でニホンザルなどを飼育展示している施設「サル山」という名称をみなさんも一度は聞いたことがあると思います。その先駆けとなった上野動物園のサル山が2011年10月15日に80周年を迎えました。昭和6年(1931年)〔追記:初期のサル山については記録が少なく、完成時期についていくつかの説がありましたが、再調査の結果、昭和7年[1932年]10月に完成し、同月サルを放したことが判明しました〕に千葉県富津市にある高宕山(たかごやま)の岩山をモデルにして造られました。今でもニホンザルたちが当たり前のようにのんびりとした生活を送っています。しかし、完成直後にはさまざまな問題が起こりました。 完成当初はニホンザルの群れを展示する予定でしたが、群れでの入手が難しかったため、当時飼育されていたニホンザル1頭、タイワンザル1頭、飼育頭数の多かったカニクイザルとアカゲザルを数十頭ずつと、混ぜこぜで
出産日 2023年4月28日(金) 頭数・性別 2頭(うち1頭はメス。もう1頭は死産、性別不明) 両親 母親:ミンピ 2014年8月4日 よこはま動物園ズーラシア生まれ 2020年11月24日 来園 父親:ブラン 2013年5月21日 仙台市八木山動物公園生まれ 2018年12月3日 来園 経緯 上野動物園では動物園同士で協力しながら、希少動物スマトラトラの繁殖を進めています。2018年12月3日に大阪府泉南郡岬町のみさき公園(2020年3月に閉園)からオスの「ブラン」を、2020年11月24日に横浜市立野毛山動物園からメスの「ミンピ」を、ブリーディングローン(※)により受け入れました。 今年1月に繁殖のため同居させたところ交尾が見られ、4月28日に出産しました。上野動物園におけるスマトラトラの子どもの誕生は1997年以来26年ぶりです。 ※ブリーディングローンについて 繁殖を目的とし
上野動物園では、2023年4月28日(金)にスマトラトラが生まれました。上野動物園でのスマトラトラの出産は26年ぶりです。 出産日 2023年4月28日(金) 頭数・性別 2頭(うち1頭はメス。もう1頭は死産、性別不明) 両親 母親:ミンピ 2014年8月4日 よこはま動物園ズーラシア生まれ 2020年11月24日 来園 父親:ブラン 2013年5月21日 仙台市八木山動物公園生まれ 2018年12月3日 来園 経緯 上野動物園では動物園同士で協力しながら、希少動物スマトラトラの繁殖を進めています。2018年12月3日に大阪府泉南郡岬町のみさき公園(2020年3月に閉園)からオスの「ブラン」を、2020年11月24日に横浜市立野毛山動物園からメスの「ミンピ」を、ブリーディングローン(※)により受け入れました。 今年1月に繁殖のため同居させたところ交尾が見られ、4月28日に出産しました。
2023年3月13日に、多摩動物公園のニホンイヌワシ「小町」(メス)が死亡しました。年齢はちょうど30歳になったところでした。小町は動物園での生息域外保全に大きな役割を果たしてくれました。もし小町がいなければ、現在のようなニホンイヌワシの飼育個体群が形成されていなかったかもしれません。 小町は1993年に、秋田県田沢湖町(現・仙北市)で幼鳥のときに衰弱しているところを保護されました。自然復帰ができず、種の保存に役立てるため秋田市大森山動物園で飼育後、1996年に繁殖をめざして多摩動物公園にやってきました。 ニホンイヌワシは、野生の生息数が500~650羽と推定される絶滅危惧種です。1990年代から繁殖成功率の急激な低下が指摘され、1996年に国の保護増殖事業が策定されました。当時、国内における飼育下のニホンイヌワシは、6施設で14羽にすぎず、繁殖の成功は3例のみでした。動物園には安定的に繁
※6月22日(木)から閉鎖区域が一部変更になります。 多摩動物公園では飼育鳥類での高病原性鳥インフルエンザ発生に伴い、2023年2月16日(木)から臨時休園を続けてきましたが、このたび防疫措置が完了し、2023年4月10日(月)から園内の一部の区域を除いて再開園いたします。発生以降の経緯や対応などについてはこちらのお知らせをごらんください。 長らくご迷惑とご心配をおかけしました。お詫び申し上げます。引き続き、防疫対策を徹底してまいります。ご理解とご協力のほど、お願い申し上げます。 再開園日 2023年4月10日(月) ※一部の区域は閉鎖いたします。 閉鎖区域 高病原性鳥インフルエンザの国内発生状況をふまえ、園内の防疫態勢を維持するために、発生施設を含む区域と家禽飼育施設周辺を閉鎖します。 1.区域の閉鎖にともない観覧できない施設(以下の園内マップをご確認ください) 2.閉鎖期間 2023年
2021年7月3日から、いよいよライオンバスが運行再開します。 こちらのページではライオンバスの歴史のほか、新施設を紹介する記念動画、記念グッズなどの情報を紹介していきます。ぜひご覧ください。 園長からのごあいさつ 小さいころに乗ったライオンバス。「獅子の咆哮(鳴き声)」にドキドキ、鉄板で補強されたバスや重厚な扉の開閉にワクワク。バスが走り出して小停止。すると、目の前にライオン‼ 2016年3月末で発着場工事のために運行を休止したライオンバスですが、建物の完成後、ライオンの出入り訓練とバスの運行訓練を終えて、いよいよ再開します。 新しいライオンバスステーションには、ライオンのくらしを紹介する展示エリアとライオン園を一望できる観覧エリアもあります。でも、何といっても、バスに乗って間近でライオンを見る! 感じる! 発着場は、ケニアのイスラム教寺院を模したかつての姿から様変わりしましたが、国内最
暖かい日も増え、そろそろ衣替えを検討する季節になってきました。実は私たち人間だけでなく、ほかの哺乳類にも「衣替え」があります。哺乳類の毛が抜けて新しい毛になることを一般的に「換毛」と呼びますが、季節がある地域にくらす哺乳類のなかには、季節の変化に応じて冬毛から夏毛へ、夏毛から冬毛へと一気に換毛するものが多くいるのです。まさに私たちと同じ「衣替え」ですね。なかでもひときわ鮮やかに大変身するのが、ホンドテンです。 ホンドテンは本州、四国、九州に自然分布します。地域や個体によってその毛色は少しずつ違うものの、一般的に夏には、頭が黒く、体はオレンジ~茶色っぽい暗い色、冬には、頭が白く、体は明るい黄色になります。 図鑑で見るホンドテンは、換毛が完全に終了した美しいすがたで描かれます。一方、動物園では、その変化の過程を追いかけて観察することもできます。日々の変化を継続して発信することで、それまでは気づ
ジャイアントパンダ「シャオシャオ」と「レイレイ」が母親の「シンシン」から離れるための準備を「ステップ3」へ進めます └─上野 2023/03/12 既にお知らせしているとおり、ジャイアントパンダ「シャオシャオ」と「レイレイ」の成長に合わせ、母親の「シンシン」から離れてくらす時間を徐々に長くし、親離れできるよう支援しています。 3月11日からステップ2に移行し、シャオシャオとレイレイは、日中はシンシンと離れてすごしています。シャオシャオ、レイレイは2頭で近くにいる時間が多いなどふだんとは異なったようすは見られるものの、採食と休息は取れており、親離れが順調に進んでいると判断できるため、現在のステップ2「午前・午後別居」から、ステップ3「夜間別居」へ移行します。 ステップ3.夜間別居 午前、午後は母子を同居させ、現在授乳の機会が多く見られている室内収容後から翌朝まで別居させます。 日程 2023
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『東京ズーネット | TokyoZooNet』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く