【ロサンゼルス=藤えりか】三菱重工業製の蒸気発生器の配管破損で昨年から停止中の米カリフォルニア州南部のサンオノフレ原発について、運営する南カリフォルニア・エジソン社は7日、全2基を廃炉にすると発表した。住民の反対を受け、再稼働をめぐる米原子力規制委員会(NRC)の判断が長引き、コスト面から「維持は不経済」と判断した。同社は三菱重工に損害賠償を請求する。 エジソン社は昨年10月、2基のうち1基を7割の出力で稼働する計画をNRCに出していたが、市民団体や一部議員が反対、NRCも公聴会を重ねるなどして判断に時間をかけてきた。エジソン社は「再稼働できるかどうか、できたとしてもいつになるか不安定な状態がこれ以上続くのは、利用者や投資家にとってよくないとの結論に至った」とコメントを出した。廃炉は長年かけて完了させる。 エジソン社は廃炉に伴い、約1100人のレイオフを発表。NRCは昨年、三菱重工の「