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渋谷で、次の時間まで予定が空いてしまった。何をしようか、と思って、無意識的にカフェを探す。渋谷にはチェーン店をはじめ、カフェが多い。試しに近くにあるスタバを覗いてみるが、行列。他のスタバも行列。いや、スタバだけでなく、チェーンのカフェはどこもかしこも行列しているのだ。 渋谷のカフェ、混みすぎではないか? 率直に、こう思った。そして、私はこれを「渋谷のカフェ、混みすぎ問題」と名付けた。 ガラガラの「渋谷モディ」、行列のスタバ 「渋谷のカフェ、混みすぎ問題」。 これを象徴的に表す存在が、マルイグループが展開する「渋谷モディ」というファッションビル。2015年に開店したこのビルは、開店当初は活気に満ちていたが、徐々にテナントが離れ、歯抜け状態になっていく。コロナ禍も相まって、結果的に2020年頃には“ゴーストビル”という異名も取るほどになった。 現在、2020年よりはテナントの数が増えてはいるが
学校の帰り道、ゲーセンに寄って、友達とだらだらした経験のある人はいるだろうか? 筆者も中高時代、そんな経験をした一人だ。音ゲーが好きな友人がいて、「maimai」というゲームをずっとやっているのを、横で見ていた。特に私はお金を使うわけではなく、そこで友人とだべりながら、だらっとしていた。たまにやるのはアーケードのシューティングゲームで、「ハウス・オブ・ザ・デッド」をよくやっていた気がする。 ただ、お金がたくさんあるわけではなかったから、2プレイぐらいして、それで帰る。思えば、1000円かからないぐらいで、だらっといられる、「せんべろ」ならぬ「せんだら」的な使い方をしていたなあ、と思う。 でも、そんな、ゲーセンは、もう戻ってこないのかもしれない。実は、ゲーセンの倒産が相次ぎ、業界全体が苦境に立たされているのだ。 なぜ、ゲーセンは苦しいのか? 筆者は、それを、まさに今ここで書いたような「だらだ
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『花束みたいな恋をした』は、ファミレスの物語だ。坂元裕二が脚本を書き、2021年に公開された同作は、主人公2人の甘く、苦いラブストーリー。それは、ファミレスでの告白からはじまり、ファミレスでの別れ話で終わる。 ちなみに筆者はこうした「ファミレスでだらだらするシーン」が出てくる物語を「ファミレス文学」と呼んでいるが、本作は「ファミレス文学」の代表格といえるだろう。 学生が社会人になっていくときの心の動き、そしてある種の「子どもだった自分たちへのノスタルジー」を多分に含んだ本作は、深夜のファミレスで過ごした時間が、どこか夢のような、幻のような空間だったことも表している。ファミレスで、恋人とだらだら話した時間は、もう戻ってこない。本作を見終えたあとに感じるのは、そんな気分だ。 そして、現実に、そんな「だらだらできたファミレス」は過去のものになっているのかもしれない。 苦境に立たされるファミレス
結婚相談所の経営者として婚活現場の第一線に立つ恋愛・婚活アドバイザーの植草美幸氏と、人気漫画家として男女の心理を描いてきた東村アキコ氏。東村氏の周囲では、20代、30代と独身を謳歌した男女が、40代を前に次々に「結婚したい」と言い始めているという。なぜそのような現象が起きているのか。2人が現代の結婚観、恋愛観をあぶりだす。 パートナーはいないけど「結婚します」と宣言 東村アキコ(以下、東村):私は職業柄、知り合いが多いんですが、東京に出てきて約20年、結婚式に呼ばれたことがものすごく少ないんです。私自身は28歳で結婚して出産。その後、離婚して子育てに追われていました。 だから、30代は、仕事をバリバリやって趣味に時間とお金を使って楽しそうにしている独身の人たちを見て「さすが東京、さすが現代社会」と思っていました。ところが、30代後半くらいからその人たちが「結婚したい」と言い出した。 年賀状
コンビニ最大手セブン-イレブン・ジャパンが、400円以下の弁当類の強化を急いでいる。 コンビニの主力商品の1つであるチルド弁当。セブンの店頭をのぞくと、その品ぞろえに変化のあることに気づく。以前は税込み500円以上の商品がほとんどを占めていたが、直近では「バターチキンカレー」「麻婆丼」「五目チャーハン」など、370円(税込み399円)の弁当の存在感が高まっている。 セブンでは商品の価格帯を「松・竹・梅」の3つに分類している。チルド弁当の例でいえば、600円以上の商品を「松」、401円~559円を「竹」、400円以下を「梅」とする。関東の一部地域における各価格帯のチルド弁当の商品数は、2023年2月下旬で7:9:3だったが、今年3月には4:9:5に変わっている。 客数はコロナ前の水準に戻っていない 400円以下の「梅」の商品を増やす背景には、消費者の根強い節約志向がある。 賃上げが叫ばれる中
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メディアは、よく「若者の恋愛離れ・結婚離れ」などと言います。昨今の婚姻数の減少および婚姻数の減少に伴う出生数の減少は、まるで若者の価値観が変遷したことが原因かのように言う有識者もいます。まるで、こうなったのは「若者の自己責任」であったかのように。しかし、それらはまったくの見当はずれの解釈です。 確かに、出生動向基本調査が経年で調査している若者の「一生結婚しない」という割合は年々増えています。同調査の報告書では、18~34歳を集計したものとなっていますが、それを20~39歳で再集計しても同様です。20~39歳としたのは、こちらの過去記事(参照→恋愛結婚の人は大概25歳で出会っている残酷現実)で解説したように、未婚男女の「恋愛結婚による結婚限界年齢」は男性40.0歳、女性37.6歳であることから、対象年齢を39歳まで拡大するためです。 「若者の結婚離れ」は本当なのか? 具体的に見ると、「一生結
GMS大手の「イトーヨーカ堂」が、北海道と東北、信越にある「イトーヨーカドー」の全17店舗を、今春から順次閉店することがわかった。 近年、GMSは苦境を強いられており、特に地方立地店舗では郊外型店舗への客足流入などで苦しい状況が続いている。撤退店舗の半分は譲渡先の企業が決定したというが、まだ半分は譲渡先が決まっておらず、もし完全閉店となれば、買い物難民が生まれる恐れもある。 一時は日本を代表するGMSとして名を馳せたヨーカドー。そんなGMSの王者は、どこで道を誤ってしまったのか。今回は、ヨーカドー拡大の歴史を追いながら、その立地戦略に注目してヨーカドー苦境の理由について迫っていこう。 ヨーカドーの前身は「羊華堂洋品店」 ヨーカドーの前身である「羊華堂洋品店」は1920年、東京・浅草に誕生した。創業者は吉川敏雄で、後にヨーカドーを立ち上げる伊藤雅俊の叔父にあたる人物。太平洋戦争ののち、この洋
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「働きアリの法則」というものがあります。 これは、アリの集団を「よく働く・普通に働く・働かない」に分類したときに、よく働くアリが2割、普通に働くアリが6割、働かないアリが2割に分かれるという研究に基づくもので、別名「 2:6:2の法則」とも呼ばれます。 この法則のおもしろいのは、たとえ「上位2割の働くアリ」だけを取り出してグループ化しても、その2割の中で従前のように2:6:2に分かれてしまうというところです。逆に、働かない2割の下位群だけを抽出しても、その中から働く2割が生じるということでもあります。 変わらない「恋愛強者3割の法則」 同様のことは、人間の恋愛においても再現されます。 私は、以前より「恋愛強者3割の法則」と言っていますが、いつの時代でも、どこの地域でも、何の集団であっても、恋愛においてモテる層というのは大体3割程度であるというものです。厳密にいえば、恋愛強者3割、中間層4割
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ラーメンやうどん、寿司、牛丼など海外へ進出して成功を収めている日本の外食チェーンは多い。外国人が抱く日本の安心・安全なイメージや、チェーン店ゆえに国籍を問わず、誰が食べてもソコソコおいしいのが成功の秘訣だろう。逆に言えば、好みが分かれる個性的な味では海外ではウケないのである。 人気の秘密は、職人に対するリスペクト しかし、そんな定説を覆した店がある。昨年7月、香港の大圍(たいわい)に出店した味噌煮込みうどんの「大久手山本屋」がそれだ。店はMTR大圍駅直結のショッピングモール内にあり、1日平均600人が訪れるという人気ぶり。さらに、昨年11月には香港の海港城(ハーバーシティ)のオーシャンターミナルに2号店も開店し、こちらも人気のようだ。
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デンプンが液体に溶け出した一体感を味わう 穀物を粥状にした食べ物は世界中で食べられていますが、アジア圏の主役はやはり米粥。日本では1月7日には七草粥を食べる習慣がありますが、粥は年中食べてもおいしいものです。日本のお粥もいいですが、新しい定番としてレパートリーに中華粥を加えるのはいかがでしょう。 というわけで、今日は中国風の粥の作り方をご紹介します。 そもそも日本と中国では米の種類が違います。日本ではほぼすべてが短粒米ですが、中国では北部を除き長粒米が主流。長粒米は粥状に炊くと割れやすく、独特のとろみが出ます。この状態を「米の花が咲く」と表現しますが、デンプンが液体に溶け出した一体感を味わうのが中華粥です。 今回は手に入りやすい日本の短粒米を使いますが、米の花が咲いた状態を目指します。そのためのコツが2つあるので順番に確認していきましょう。
ツイッター(現X、以下ツイッター)に、鉄道車両の車体色と同じファッションコーディネートを投稿し話題を呼んでいる女性がいる。首都圏在住の20代会社員という投稿主の柚子さんは、着鉄(きてつ)と名付けたその鉄道コーデについて「着鉄は本人かわいくてヨシ、見つけた周りの乗客楽しくてヨシ、鉄道会社に運賃収入あってヨシの三方良しで、近江商人もニッコリのジャンルなのです」と魅力を語る。 柚子さんの鉄道コーデは北海道のキハ40形にちなむものが多いことから、ツイッターのコメント欄には「北海道のヨンマルの妖精さんですか?」、「北海道の鉄道愛をものすごく感じます」などとファンからの賛辞の声も相次ぐ。そんな柚子さんに「着鉄」の魅力について話を聞いた。 国鉄一般色から着想を得た初めての鉄道コーデ 「キハ40国鉄一般色の色合いが可愛い!洋服選びに使えそう!」――。 朱色とクリーム色のツートンカラーをまとった国鉄一般色の
お正月のお節料理に欠かせない「かまぼこ」。その中で、カニのような見た目と風味が楽しめる「かに風味かまぼこ(かにかま)」の快進撃が続いている。 風味かまぼこの国内市場は、2011年に7万1650トンだった販売量が2021年には8万0350トンへ約12.1%伸びた(富士経済調べ)。一方、同期間におけるアメリカのかにかま消費量は、8万9221トンから12万2469トンへと37.2%も急拡大している(マルハニチロ推計)。 諸説あるものの水産練り物会社スギヨ(石川県七尾市)が起源とされる。日本発祥のかにかまが、国内にとどまらず世界で市場を拡大している。 健康志向で市場は伸び盛り 背景には、欧米を中心とした「健康食志向」が挙げられる。スケソウダラなどの魚のすり身を原料とし、タンパク質含有量が豊富で低カロリー。サラダなどにも合わせやすく、料理に取り入れやすいのが魅力だ。和食文化の広がりも追い風で、酢飯や
インターネット接続テレビの普及が加速している。インテージの2023年のアンケート調査によると、全国の42%の人々がテレビをインターネットに接続して使用している。 過去の記事では、インターネット経由での動画配信の普及とテレビ受像機の利用形態(「データが証明『YouTubeに食われる放送局』の実態」)や民放の広告ビジネスに与える影響(「データで判明『TV揺るがすサブスクの脅威』の本質」)を考察した。 本稿では、コロナ禍に急成長した有料動画配信サービスに浮かび上がってきた課題や、インターネットにつながるテレビの可能性を、実際の視聴データを基に考える。 テレビ放送を視聴する時間は半分未満に まず、スマートテレビにおけるテレビ放送と動画配信の最新状況を確認しよう。マーケティング利用の許可を得て収集されたインテージのスマートテレビ視聴データ「Media Gauge(メディアゲージ)」の中で、動画配信も
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