2012年にYouTubeで公開された『端ノ向フ』を筆頭に、インディーアニメの世界で活躍する塚原重義監督の初長編『クラユカバ』と最新作『クラメルカガリ』の2本が同時公開! ここでは監督に制作の裏側をインタビュー。前編では、うだつのあがらない青年探偵・荘太郎が連続失踪の謎に迫る『クラユカバ』をメインに、たっぷり語ってもらった。 ――『クラユカバ』と『クラメルカガリ』の2本が同時に劇場公開されます。公開を控えた今の率直な心境は? 塚原 まだ客観視できないですね。たぶん公開になってからも、しばらくは客観視ができない気がします(笑)。これまでは短編を作ってネットで公開する、というかたちだったので、それと比べると今回は状況が大きくなっていて、その流れに身をまかせている……という感じですね。 ――なるほど。まずは『クラユカバ』からお話を聞きたいのですが、これまで塚原監督が作ってきた作品の、いわば集大成