自民党は17日、派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた政治資金規正法改正案を衆院に単独で提出した。焦点の一つである政策活動費の使途公開は項目単位にとどまるなど、支出の実態が見えない「ブラックボックス」は相変わらず。連立与党の公明党ですら共同提出を拒む異例の状況で、野党は「検討対象にも値しない」と一斉に批判。衆院の政治改革特別委員会で22日に審議入りするが、自民と他党の隔たりは大きく、協議の難航は避けられそうにない。(井上峻輔)
4月末の午後、東京都千代田区の「レトロげーむキャンプ秋葉原店」。息子と訪れた男性(42)が指さす先には、96年発売の人気ソフト「ポケットモンスター」の第1弾がある。保存状態によっては安い品も買えるが、発売時の定価3900円の5倍を超えていた。店内を見渡すと、80年代に発売された「ファミリーコンピュータ(ファミコン)」のソフトも数万円に達している。 「ここ数年、登場キャラクターの人気が高いゲームの高騰が特に著しい。外国人が買い求めている」と説明するのは、店長の田中祐博さん(43)。ポケモンをはじめ、こちらも名の知れた「スーパーマリオ」「ドラゴンボール」といった人気シリーズが注目を集めている。機器も値上がりしており、携帯機の「ゲームボーイカラー」は2万円を超える。
「国が殿さま、自治体は家来」に戻っちゃう 玉城デニー知事・保坂展人区長・岸本聡子区長…LIN-Net詳報 地域主権主義に根差した政治を目指す「ローカル・イニシアティブ・ネットワーク」(LIN-Net)は4月20日に東京都内で、7回目の集会を開いた。沖縄県の玉城(たまき)デニー知事が、国が県の事務を代行して進める辺野古(へのこ)新基地建設の問題点を特別報告した。 続くシンポジウムでは、地方自治体への国の指示権を拡大する地方自治法改正案の問題点を中心に、いずれもLIN-Netの世話人で世田谷区の保坂展人区長、杉並区の岸本聡子区長、政治分野のジェンダー平等を目指す団体の能條(のうじょう)桃子代表、政治学者で東京工業大の中島岳志教授が、玉城氏を交えて話し合った。(関口克己、山口哲人)
尻の突き出しは禁止、TバックはOK…? 公営プールでの水着撮影会、なぜ醜悪ルールまでつくって認めるのか 埼玉県営プールで業者が開く水着女性の撮影会について、県公園緑地協会が定めた新ルールが物議を醸している。過激なポーズや水着での撮影が行われていたことを受け、NG項目を列挙したために全国でも例のない事細かな内容になった。識者からは「ここまで規制が必要なのであれば、そもそも公共施設で認めるべきなのか」と声が上がる。(出田阿生) 埼玉県営プールの水着撮影会 民間業者が県営プールを借り、水着姿の若い女性モデルを不特定多数の参加者に有料で撮影させるイベントで昨年6月、未成年モデルの出演や過激な露出・ポーズがあったと判明。協会は一時、全事業者に中止を要請したが、3つあるプールで統一した貸し出しルールがなかったことから大野元裕知事は「一律の中止は適切ではない」と表明。協会は一部の要請を撤回し、有識者検討
卒業式や入学式での「日の丸・君が代」強制を20年以上続ける東京都教育委員会。今年も、過去に不起立を理由に処分を受けた教員の再任用を拒否した。国際機関は是正を求めてきたが、強制の根拠となる通達は撤回されていない。思想・良心の自由を掲げる教員らは、都教委からの圧力が変わっていない現状を訴える。(宮畑譲)
過激なポーズや未成年の出演が確認された「水着撮影会」が埼玉県営プールで開かれていた問題で、所沢市の市民団体が2日、市内で「若い女性の半裸を撮影するイベントが公共施設で開催されていることを知って、県に意見を出してほしい」と街頭で呼びかけた。 街頭活動をしたのは「所沢市民が手をつなぐ会」。メンバーの荻原みどりさん(75)は「女子中学生のモデルに、男性が何十人も群がって撮影する様子をネットで見て驚いた。性を商品化した営利目的の撮影会を、なぜ県の施設でやらせるのか疑問だ。県民として恥ずかしい」と話した。荻原さんらの呼びかけに「今度中学生になる娘がいるので関心を持った」と話す通行人の男性もいた。 撮影会が開かれていた3カ所の県営プールを管理する県公園緑地協会は昨秋、有識者の検討会を設置。検討会がまとめた提言をホームページで公開し、県内在住・在勤の人を対象に6日まで意見を募集している。その後、新ルール
自民党派閥の裏金事件を受けた政治改革の中間取りまとめに、批判が相次ぐ「政策活動費」の改革は盛り込まれなかった。使途不明で、金額もケタ違いの「ブラックボックス」をどう考えているのか。通常国会が開会した26日に登院した自民党議員を、東京新聞「こちら特報部」が直撃した。 (木原育子) 政策活動費は、政党から議員個人に支出される政治資金。例年、幹事長を筆頭に党幹部に「山分け」される。党の収支報告書には支出先の議員名や金額を記載するが、受け取った議員側に記載義務はない。自民党は2022年だけで他党を圧倒する14億円を支出。パーティー券裏金問題で不記載が判明した安倍派の6億円超(5年間分)、二階派の2億円超(同)をはるかに上回る。
トランスジェンダーへの嫌悪をあおる言説やデマが広がっている状況に、専門家らが昨年末「Q&A 多様な性・トランスジェンダー・包括的性教育」(大月書店)を緊急出版した。「『心は女性』と言われたら女湯の利用を拒否できないのか」など、漠然とした疑問や不安に明快に回答し、誤解や偏見を解きほぐす。編者の1人、埼玉大の田代美江子教授は「デマを流す側の意図を知って、惑わされないで」と呼びかける。(柏崎智子) 性的少数者を巡っては昨年6月、「LGBT理解増進法」が制定され人権擁護へ一歩前進した一方で、バッシングが激しくなった。特に標的となったのが、生まれの性と異なる性で生きるトランスジェンダー女性。「法が制定されると、男性器の付いた人が『自分は女だ』と言って女湯に入ってくる」「性別の区分がなくなり、女子トイレが廃止され、性犯罪が増える」など、女性の不安に付け込み、恐怖心をあおって対立させるような言説がばらま
「わたしはにんげんです。ろぼっとではありません」。千葉地裁の法廷で昨年10月、原告席のガーナ人男性(33)が切り出した。全てひらがなで書かれた陳述書を、片言の日本語でゆっくり読み上げる。
石川県で最大震度7を観測した能登半島地震で、人命救助などのために派遣されている自衛隊員は、5日時点で約5000人となった。政府は、地理的条件や近隣の部隊配置などに違いがあり、単純比較できないとするが、2016年に震度7を記録した熊本地震の5分の1にとどまる。野党からは、政府の初動対応の遅れを批判する声も出ている。 防衛省は地震発生翌日の2日、陸海空自衛隊の指揮系統を一元化した統合任務部隊を1万人規模で編成した。ただ実際に現地で活動するのは2日の段階で約1000人、3日は約2000人、5日も約5000人にとどまっている。発災から5日目で約2万4000人が活動していた熊本地震と比べて規模が小さく見える。 立憲民主党の泉健太代表は5日、記者団に「自衛隊が逐次投入になっており、あまりに遅く小規模だ」と批判。別の立民幹部も「物資が届かず、被害の全容が明らかにならないのは、自衛隊員が足りない影響だ」と
自民党の最大派閥・安倍派(清和政策研究会)が、政治資金パーティーを裏金づくりに利用していた疑惑で東京地検特捜部の捜査が進んでいる。この問題で、地検への告発を続けてきた神戸学院大の上脇博之教授が本紙の取材に応じた。政治にカネがかかりすぎる現状の抜本的な見直しが必要だとして「政党助成金、企業献金、パーティーの全廃」と「政策本位で当選する仕組み」の実現を訴えた。(聞き手・望月衣塑子) 告発の契機は昨年11月の「しんぶん赤旗」の記事だった。2018年から20年までに、安倍派など5派閥の政治団体の政治資金収支報告書に計約2500万円の不記載があったと報道。これは、各業界がつくる政治団体のパーティー券購入などの支出を調べ、それと派閥の収入を一個一個照らし合わせないとだめで、かなり地道な作業だったはず。よくここまで調べたなと感心した。 この際に赤旗からコメントを求められたこともあり、18~21年の4年間
増え続ける難民の問題を話し合う国連の会合「グローバル難民フォーラム」が13日、スイス・ジュネーブで始まる。会合を前に、難民申請が難航する外国人や有志弁護士らは12日に東京都内で記者会見し、共同議長国を務める日本について「難民認定制度は助けを求める外国人を苦しめており、議長国の資格があるのか」と疑問を呈し、制度改善の必要性を強調した。
鹿児島県・屋久島沖で墜落したとみられる米空軍の輸送機CV22オスプレイの事故について、29日に「不時着水」としていた防衛省。自民党議員からも「これは墜落」と批判の声が出ていたが、翌30日になって、米側の修正を受ける形で「墜落」に改めた。(デジタル編集部)
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