1月19日、トッテナムで昨年9月から長期離脱中のクロアチア代表ウインガー(通算129試合33得点)、イバン・ペリシッチのハイデュク・スプリト移籍が発表された。11歳で加入した「自分のクラブ」から17歳で「必要に迫られて」フランスに渡り、以後ベルギー、ドイツ、イタリア、イングランドで輝かしいキャリアを築いてきた35歳にとって、そして故郷のサポーターにとっても待望の古巣帰還だ。その「夢」が実現するまでのストーリーを、おなじみの長束恭行氏に伝えてもらった。 ダルマチア人として「キャリアのクライマックス」を 「Ivane, vrime je」(イバン、時間だぞ) ハイデュク・スプリトのサポーター「トルツィダ」がこの文句を使って、イバン・ペリシッチに帰還を促し始めたのは2年以上前のこと。クロアチア南部のダルマチア地方で生まれた子供が最初に覚える言葉が「ハイデュク」と言われるほど、ハイデュクは同地方の