1976年1月3日。中学生の私は、おばあちゃんにもらったお年玉を握りしめ、新宿の輸入レコード屋「Sレコード」に向かっていました。大好きなTHE BEATLESのレコードを買うためです。それも、今回は特別なレコードを狙っています。それは、「YELLOW MATTER CUSTARD」というタイトルで、一般のレコード屋さんでは見かけないアルバムです。今まで、聞いたことのない曲目がずらりと並んでいて、どうしても、どうしても聞いてみたかったのです。つ、つついに手に入れたぞ!一目散に家へと戻ります。 「ぷぎゃーーー!! なんじゃーこのレコードは!ああん?」をレコードに針を落とすや否や、私は悲痛な声をあげざるえませんでした。 そのレコードは、レコード盤自体が、なんだかうねっており、最初から嫌な予感はしてはいました。ボコボコ、もこもことした音しか聞こえない…。何か遠くでジョンやポールの声がするけどノイズ