私達の脳を探り、そこから得た情報を活用する「BMI(ブレイン・マシン・インタフェース)」技術は、既に商用化の段階に入っている。それらは、より一般的には「ブレインテック」とも呼ばれ、脳にまつわる広範囲のビジネスを指すことが多い。 「脳の思念でコンピュータを操作する―BMIあるいはブレインテックの夜明け」で紹介したフェイスブックなど巨大IT企業、あるいは著名な起業家イーロン・マスク氏らが創業したニューラリンクなどに加え、欧米や日本をはじめ世界各国でスタートアップ企業が続々とこの分野に参入している。 ブレインテックの市場規模は、今から数年後には世界全体で年間数千億~数兆円に上るとの予想も聞かれる。が、筆者個人の偽らざる感想を言わせて貰えば、現段階で具体的な数字を見積もるのは極めて難しい。確かに商品化されたBMIのケースはあるが、未だ本格的な市場を形成するには至っておらず、今後の成長ペースを予測で