ティリー・ウォルデンの『スピン』というマンガがたまらなく好きで、発売されてから何度も読みかえしてます。マンガっていうかグラフィックノベルなんですけど。 マンガを紹介するサイトや本は、ひと昔前と比べてとても多くなったので、面白いと思ったマンガはたいてい誰かが激推ししてくれている。ところがこのマンガの場合、グラフィックノベルという立ち位置のせいか、海外文学好きの方々が語っているのはいくつか目にしたものの、マンガのフィールドであまり語られていないのではないかと、唐突に不安になったので、わけのわからんタイミングではございますが紹介してみたい。 (『スピン』ティリー・ウォルデン/訳 有澤真庭 ) 『スピン』は米国在住のティリー・ウォルデンの自伝的な作品。とても静かなトーンで、日常が淡々と綴られていく。 ティリーは子供の頃から、フィギュアスケート(ソロの他、シンクロナイズドスケート)の選手として、日々