地球温暖化の防止や東日本大震災によるエネルギー不足などから、再生可能エネルギーの利用が推進されている。再生可能エネルギーとは、加工することなく、そのままの状態で利用可能な自然エネルギーのことだ。最近身近になってきている太陽光や太陽熱エネルギーもその中に入る。そのほかにも風力や水力などがある。 しかし、太陽光発電を住宅で利用するには屋根の方角に制約があるし、夜間や天候が悪いとエネルギーを取ることができない。また、風力発電は風まかせのため、不安定なエネルギーといえるだろう。再生可能エネルギーはいつでも、どこででも安定して利用することは困難なのだ。 そこで注目されはじめているのが地中熱利用だ。地中は、深さ2-3m程度から下は年間を通してほぼ均一な温度になっている。九州南部でおよそ20℃、関東では17℃、北海道で10℃前後だ。この均一さは時間帯や場所を問わない。つまり地中熱は安定していて、気温と比