退職金ゼロにする奇策が全国自治体で横行 非正規公務員5.8万人、勤務が毎日15分短いだけで「パート扱い」 非正規の地方公務員には退職金を払いたくない? 全国の自治体でそんな観測が浮上している。退職金の受給資格があるフルタイム非正規より1日約15分だけ勤務時間が短いため、受給できない「パート」が約5万8000人いることが国の調査で判明したからだ。専門家は「自治体が恣意的に勤務時間を短くしているのではないか」とみている。(渥美龍太、畑間香織)
大手求人サイト「バイトル」の求人広告に何者かに無断で応募され、対応に追われて業務を妨害されたのは、運営会社が適切な措置を取らなかったためとして、共同親権導入反対などを訴えている弁護士5人が26日、サイトの運営会社に計500万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。
卒業式や入学式での「日の丸・君が代」強制を20年以上続ける東京都教育委員会。今年も、過去に不起立を理由に処分を受けた教員の再任用を拒否した。国際機関は是正を求めてきたが、強制の根拠となる通達は撤回されていない。思想・良心の自由を掲げる教員らは、都教委からの圧力が変わっていない現状を訴える。(宮畑譲)
過激なポーズや未成年の出演が確認された「水着撮影会」が埼玉県営プールで開かれていた問題で、所沢市の市民団体が2日、市内で「若い女性の半裸を撮影するイベントが公共施設で開催されていることを知って、県に意見を出してほしい」と街頭で呼びかけた。 街頭活動をしたのは「所沢市民が手をつなぐ会」。メンバーの荻原みどりさん(75)は「女子中学生のモデルに、男性が何十人も群がって撮影する様子をネットで見て驚いた。性を商品化した営利目的の撮影会を、なぜ県の施設でやらせるのか疑問だ。県民として恥ずかしい」と話した。荻原さんらの呼びかけに「今度中学生になる娘がいるので関心を持った」と話す通行人の男性もいた。 撮影会が開かれていた3カ所の県営プールを管理する県公園緑地協会は昨秋、有識者の検討会を設置。検討会がまとめた提言をホームページで公開し、県内在住・在勤の人を対象に6日まで意見を募集している。その後、新ルール
「外国人への生活保護は違法だ」…。インターネットのSNSでは排外主義的な言説が見られる。2022年9月の安倍晋三元首相の国葬の際は「#国葬反対より外国人生活保護反対」の投稿が相次いだ。 生活保護法1条は保護の対象を「国民」と規定する。最高裁は14年7月、「外国人は生活保護法の対象外」とし、「国民」の範囲について初めて判断した。 しかし「外国人への生活保護が違法との認識は誤りです」と、相模女子大の奥貫妃文教授(社会保障法)は強調する。最高裁判例は「生活保護法の適用を受ける」のは日本人だけと示すにすぎない。各自治体は行政措置として一定の外国人に保護を実施してきたが、こうした措置については判断されなかったという。
横浜市神奈川区の神奈川朝鮮中高級学校は、老朽化した校舎のリノベーション費用を募っている。同校は公的補助金が凍結された影響で財政的な窮状が続く。金燦旭(キムチャンヌ)校長(55)は「生徒たちは地域や社会に貢献したいと考えており、安全で衛生的な環境で授業を受けさせたい」と募金への理解と支援を求めている。(阿部博行) 同校は在日コリアンの生徒に朝鮮民族の言語と文化を重んじ、民族のアイデンティティーを育む教育を行っている。現在は日本で生まれ育った4世を中心に110人が通学し、国籍は8割が韓国で日本国籍の生徒もいる。 築58年の校舎は耐震不足に加え、雨漏りやトイレの漏水、電気設備の故障なども頻繁に発生。一度は建て替えを計画したが、資金不足のため断念し、改修計画に変更。今年6月から2億5千万円をかけて耐震工事などに着手した。募金は現在、卒業生や在日と在米の同胞コミュニティーなど千人以上から1億8千万円
「政府や行政は、アイヌヘイトをなくすためにどうしたらいいか、もっと真剣に考えてほしい」。1日、オンライン上で行われたチャランケ(アイヌ語で交渉の意味)で、アイヌ民族の多原良子さん=札幌市=らが訴えた。 杉田氏は2016年、多原さんらがアイヌ民族の衣装を着て国連に出席したことを侮辱する投稿をブログで行い、今年9月に札幌法務局から人権侵犯を認定された。だが認定後の謝罪はなく、10月27日に投稿したユーチューブの動画で「逆差別、エセ、そしてそれに伴う利権、差別を利用して日本をおとしめる人たちがいる」と主張。「差別がなくなっては困る人たちと戦ってきた。私は差別をしていない」と過去の言動を正当化したとも取れる発言をし、再び波紋を広げている。
ジャニーズ性加害、テレビ各局の検証番組から見えたものは… 男性中心の価値判断、アイドルは「オンナ・コドモ」のもの ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川元社長による性加害問題で、NHKと民放キー3局は、自局の職員らに聴取し、問題が長年報道されなかった背景を探る検証番組を放送した。見えたのは、性加害を「芸能ゴシップ」と見下した旧来のニュース価値判断と、視聴率を稼ぐエンタメ部門などが報道部門に及ぼした影響力だ。識者は「再発防止のため、さらなる検証番組が必要」と説く。(川上義則) NHKは、事務所が元社長の性加害を初めて認めた9月7日の4日後となる11日、報道番組で、自局の元職員、現役職員、民放関係者ら40人の証言の一部を紹介した。フジテレビは事務所が社名変更を発表した10月2日、ニュース番組で元司法記者の報道局幹部が当時を振り返った。
看護師による暴行事件が起きた東京都八王子市の「滝山病院」問題の余波が収まらない。転院や退院を促進させるため、当事者や支援者、議員らでつくる「連絡会議」が23日に発足した。精神科病院での虐待が繰り返される中で、精神医療を変える転換点になるか。(木原育子)
東京都渋谷区の沢田伸副区長が区役所の公用チャットシステムで、区議会の桑水流(くわずる)弓紀子区議(35)を「ブタ」などと中傷する投稿をしていたことが分かった。桑水流区議が所属する立憲・国民区議団は7日、都内で記者会見し、長谷部健区長の任命責任を追及する方針を示した。区側は本紙の取材に事実関係を認めた。
ジャニーズ事務所の創業者ジャニー喜多川氏(2019年死去)の性加害問題を巡り、被害者らを聴取した国連人権理事会の作業部会の委員が、政府に透明な捜査の確保と被害者の救済が必要と指摘したことについて、松野博一官房長官は7日の記者会見で「作業部会の見解は、国連や国連人権理事会としての見解ではなく、法的拘束力を有しない」と述べた。 松野氏は「個別の被害は事案ごとに裁判等で判断され、個別事業者における事案は事業者で適切に対応されるべきものだ」とし、政府として被害者や事務所、芸能界やメディアの関係者を調査するつもりはないとの見解を示した。 「ジャニーズ性加害問題当事者の会」副代表の石丸志門(しもん)さん(55)はこの日、立憲民主党のヒアリングに参加。本紙の取材に、「政府は、韓国のように主体的にジャニー氏の被害者や事務所、芸能・音楽・企業・メディア幹部を聴取し、業界全体でセクハラ・パワハラが撲滅できるよ
東京都練馬区の大泉地区の住宅街で10ヘクタールに及ぶ大規模公園を整備する区の計画を巡り、立ち退きを迫られる人たちの反発が激しさを増している。区は地域のシンボルになっている希少植物「カタクリ」の保全を公園整備の理由に挙げるが、そもそも長年にわたりカタクリを増やしてきたのは地元の住民だ。自然が回復したのは活動の成果だとの自負がある。「区の説明は理不尽」と訴えている。(原田遼)
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