厚生労働省の文書偽造事件で主任検事だった前田恒彦容疑者(43)の逮捕について、事件当時、大阪地検特捜部長を務めていた大坪弘道京都地検次席検事は21日夜、大阪府内の自宅前で「コメントしない」と話した。 自身は最高検などから事情聴取されたのか、との問いには「(関係者は)当然聴取されるだろう」とだけ言い残し、自宅に入った。
郵便不正事件に絡む証拠改ざん事件で、最高検は23日、大阪地検で前田恒彦検事の上司だった大坪弘道前特捜部長(現京都地検次席検事)と佐賀元明前特捜部副部長(現神戸地検特別刑事部長)を東京・霞が関の検察庁庁舎に呼び事情を聴いた。改ざんへの関与の有無や把握の時期を確認するとともに、検事正らにどのような報告をしたか詳しい説明を求めたとみられる。 関係者によると、大坪前部長は前田検事がデータを書き換えたとの指摘が地検内で出た今年2月ごろ、佐賀前副部長を通じて前田検事に事実関係を確認。その後、小林敬検事正と当時の玉井英章次席検事(現大阪高検次席検事)に「問題はない」という趣旨の報告をしたとされる。 最高検は組織的な隠ぺいがなかったか確認するため、小林検事正と玉井次席検事らからも一両日中に事情を聴く方針。郵便不正事件の捜査を担当した当時の特捜部検事からも事情を聴き、捜査が適正だったかについても検証している
最高検の事情聴取のため、JR品川駅で新幹線を降りる大坪弘道・前大阪地検特捜部長=2010年9月23日午後(共同) 組織的隠ぺいはなかったのか。大阪地検特捜部検事、前田恒彦容疑者(43)が証拠隠滅容疑で逮捕された事件で、最高検は23日、上司だった大坪弘道前特捜部長(現京都地検次席検事)らの聴取に乗り出した。前田検事の逮捕に「やりすぎ」と、最高検の捜査に不満を漏らしていた元特捜トップは、自らの「監督責任」を認め、報道陣を振り切るように聴取に臨んだ。 ◇「監督責任だろう」 大坪前部長は午前10時前、大勢の報道陣が待ち構える新大阪駅へ姿を見せた。やや疲れた表情で、報道陣に「私が改ざんにかかわったわけではない。(問われるのは)監督責任だろう」と語った。その後、険しい表情のまま東京行きの新幹線に乗り込んだ。 正午過ぎに品川駅で降車すると、再び報道陣にもみくちゃに。周囲を警察官にガードされながらタクシー
大阪地検特捜部主任検事証拠改ざん事件(おおさかちけんとくそうぶしゅにんけんじしょうこかいざんじけん)とは、2010年(平成22年)9月21日に、大阪地方検察庁特別捜査部所属で、障害者郵便制度悪用事件担当主任検事であった前田恒彦が、証拠物件のフロッピーディスクを改竄(かいざん)したとして証拠隠滅の容疑で、同年10月1日には、当時の上司であった大阪地検元特捜部長・大坪弘道および元副部長・佐賀元明が、主任検事の前田による故意の証拠の改竄を知りながらこれを隠したとして犯人隠避の容疑で、それぞれ逮捕された事件である[1]。 現職の検事で、しかも特捜部の部長・副部長・主任検事が担当していた事件の職務執行に関連して逮捕されるという極めて異例の事態となり、検察庁のトップである検事総長・大林宏の辞職の引き金となった。 概要[編集] 担当検事の証拠偽造容疑[編集] 2010年(平成22年)9月10日、障害者郵
証拠隠滅容疑で逮捕された大阪地検特捜部検事の前田恒彦容疑者(43)が地検の内部調査に対し、「今年1〜2月に当時の特捜部幹部や同僚に押収したFDのデータを書き換えてしまったかもしれないと伝えた」と説明していることがわかった。検察関係者が朝日新聞の取材に対して明らかにした。 前田検事の地検側への説明によると、東京地検特捜部に応援に行っていた1月下旬、同僚検事に電話で「(上村被告側へのFD返却直前の昨年7月に)データを変えてしまった可能性がある」と打ち明けたという。この時期は、郵便割引制度をめぐる偽の証明書発行事件で起訴された厚生労働省の元局長村木厚子氏(54)の初公判の直後だった。 当時の特捜部幹部に対しても、電話で同じ内容を報告したという。 前田検事はその後、この幹部から「地検幹部らに報告した」と聞いたが、どのように報告されたかについては知らないと地検の調査に答えたという。 一方、検
郵便不正事件に絡み押収したフロッピーディスク(FD)の最終更新日時を捜査に有利な内容に改竄したとして、大阪地検特捜部の主任検事、前田恒彦容疑者(43)が逮捕された証拠隠滅事件で、最高検は22日、郵便不正事件の捜査に携わった上司や同僚の検事ら約20人に対し、23日から週末にかけ一斉聴取に踏み切る方針を固めた。主に改竄に加担していなかったかなどを聴くとみられるが、関係者によると、同僚の検事らはいずれも関与していなかった可能性が極めて高いという。 一方、前田容疑者は大阪地検の内部調査で「意図的に変えていない」と説明していたが、最高検の調べにも「故意でやったわけではない」と容疑を否認していることが、検察関係者への取材で新たに判明した。 関係者によると、聴取対象となるのは平成21年の郵便不正事件で前田容疑者の決裁を担当した上司や、ともに捜査に当たった検事・副検事ら約20人。事前に黙秘権を告知した上で
「主任検事がデータに作為を加えたらしい」 そんな噂が大阪地検をかけめぐったのは、無罪を主張していた厚生労働省元局長、村木厚子さん(54)の公判が始まった直後の1月下旬のことだった。 関係者によると、2月に入って上司から事情を聴かれた前田恒彦容疑者(43)は、素直に謝ったという。そして厚労省元係長、上村勉被告(41)が偽造証明書を作成して保存したフロッピーディスク(FD)について、「上村被告が最終更新日時をいじった可能性がありました。そういう操作ができるかどうかを確かめるために、捜査の一環としてやりました」と弁明した。 だが、そのときに「2004年6月1日午前1時20分6秒」から「6月8日午後9時10分56秒」に書き換えられた最終更新日時は、特捜部の描いた事件の構図に符合する、あまりにも絶妙の日時だった。 特捜部は、村木さんが上村被告に証明書発行を指示したのは、関係者の供述に基づき「6月上旬
「FDに時限爆弾仕掛けた」 改ざん容疑の検事、同僚に2010年9月23日4時30分 印刷 ソーシャルブックマーク 大阪地検特捜部が押収したフロッピーディスク(FD)のデータが改ざんされた疑いのある事件で、証拠隠滅容疑で逮捕された主任検事の前田恒彦容疑者(43)が同僚検事に「FDに時限爆弾を仕掛けた」と伝えていたことが朝日新聞の取材でわかった。データを書き換えた動機を示唆する発言とも受け取れるが、前田検事は逮捕後の調べに「誤って書き換えてしまった」と意図的な改ざんを否定している。 最高検によると、前田検事は昨年7月、厚生労働省元係長の上村(かみむら)勉被告(41)=公判中=が作成した偽の証明書の最終更新日時を「04年6月1日」から「04年6月8日」に改ざんしたとされる。朝日新聞の取材に対し、昨年7月のFD返却後にデータを見た上村被告の弁護人は、最終更新日時が「6月1日」と記された捜査報告書と
「フロッピーディスク(FD)がないなら仕方ないじゃないか」 今年2月初旬。大阪地検の一室に集まった小林敬検事正ら地検上層部は自らを納得させるように口々につぶやいた。主任検事の前田恒彦容疑者(43)によるFDのデータ改(かい)竄(ざん)疑惑について報告を受け、全会一致で事態の推移を見守る−と決めた瞬間だった。 データ改竄の噂(うわさ)はこのころ、前田容疑者の同僚検事から広がっていた。検察関係者によると、事態の収拾を図るために大坪弘道前特捜部長(現京都地検次席検事)が前田容疑者に事実確認するよう副部長に指示したという。 副部長は前田容疑者から「ミスで変えてしまった可能性がある」と聞き取った上で、小林検事正らに「トータルとして考えるとミスと思う」と報告した。上層部は、FDが被告側に返却されており、変更内容が確認できない▽正しいデータに基づく捜査報告書が証拠採用され、公判に支障がない▽前田容疑者が
データ書き換えは故意か、過失か。厚生労働省の村木厚子元局長(54)の無罪が確定した郵便不正事件に絡む証拠品のフロッピーディスク(FD)のデータ改ざんを巡っては、いまなお不可解な点が多い。証拠隠滅の疑いで最高検に逮捕された大阪地検特捜部の主任検事、前田恒彦容疑者(43)は、取り調べに「誤って書き換えてしまった」と供述、意図的な改ざんを否定し続けているという。最高検の捜査で、謎を解くカギは見つかるのか。 ◇FDをなぜ返却? 前田検事がFDのデータを書き換えたのは昨年7月13日。同16日にはこのFDを、厚労省元係長、上村勉被告(41)側に返却している。FDは本来なら公判に提出すべき資料。裁判所に証拠提出をしない上、データを書き換えたものを被告側に返却すれば、改ざんが発覚することは予想がつきそうだ。 改ざんしたのは、上村被告が障害者団体に渡す偽証明書をパソコンで作成した日付。「04年6月1日1時2
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