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読書に関するJuniperBerryのブックマーク (25)

  • おすすめ名作「みおつくし料理帖」 - 風に吹かれて

    今週のお題「名作」 「赤毛のアン」シリーズとか言いたいところだが、有名すぎるので、10年くらい前に私がとてもはまって夢中で読んだをご紹介。 「みおつくし料理帖」全10巻  髙田 郁 時代は江戸時代、料理人「澪(みお)」の成長物語であり、野江ちゃんとの友情物語でもある。 愛と恋もちゃんとある。 次々と事件が起こるが義理と人情で解決していくのが、膝を打ちたくなるほど実に「あっぱれ」。 江戸時代なので、人権などないので理不尽で悔しいことも多く、主人公におおいに感情移入し、泣いたり笑ったりする。 当に号泣する。(涙ぼろぼろ間違いなし) 料理人としての成長も見どころで、「赤毛のアン」とも共通するが、まあおいしそう料理の描写がそれはそれは見事で、なんとしてもべたくなる。 ※巻末には作品中登場した簡単な料理レシピも載っている そして、ラストがすごい。 澪ちゃんには絶対にやりとげたい無謀ともいえる

    おすすめ名作「みおつくし料理帖」 - 風に吹かれて
    JuniperBerry
    JuniperBerry 2024/05/08
    ドラマでしか見た事がなくて…ドラマも面白かったですけど、よかよかさんがここまでお勧めしているなら、本も読んでみなくてはですね
  • 上橋菜穂子『香君』を生物多様性の視点で読んでみた(3) - みどりの旅路

    上橋菜穂子さんの『香君』について、 第1回では、ウマール帝国がオアレ稲の配布を通じて、飢餓に苦しむ周辺国を属国として支配してきた、その支配構造と源泉について生物多様性の視点から紹介した。 それはまさに、品種改良の結果生み出された多収量品種よる緑の革命や遺伝子組換えによる除草剤耐性農作物品種やターミネーター遺伝子を組み込んだ不稔種子などによる現代のグローバル企業の戦略そのものだった。 bio-journey.hatenablog.com 第2回では、オアレ稲一辺倒となった耕作地にヒシャという恐ろしいバッタが繁殖して稲をべ尽くし、飢餓が蔓延する虫害の光景から、モノカルチャー(単一耕作)の危うさを紹介した。 その例として、アイルランドのジャガイモ飢饉を映画タイタニックや風と共に去りぬとの関連とともに紹介した。 bio-journey.hatenablog.com でも、『香君』の物語での重要な

    上橋菜穂子『香君』を生物多様性の視点で読んでみた(3) - みどりの旅路
  • 簡素に、簡素に、さらに簡素に。 - 言葉と記憶の小径。

    「ウォールデン  森の生活 (上)  」ヘンリー・D・ソロー   小学館文庫  今泉吉晴 (翻訳) ■ 「質素な生活こそが、贅沢な生き方」。ソローは、そういって、森の中で思索を続けた。170年以上も前、いまと比べ、モノなどないに等しい時代、思索の日々を記録した「森の生活」。目を閉じ、ぱっとどのページを開いても、そのときの自分の生き方にヒントを与えてくれる1冊。 マサチューセッツ州ミドルセックス郡コンコード(Concord , Middlesex County, Massachusetts)。ボストンの北西20数キロにある小さな町から、2キロほど離れたところ。ハーヴァード大学を卒業したソローは、ウォールデン湖のほとりに小屋を建て、質素な暮らしを始める。1845年の春、27歳のときのことだった。 職歴といえば、教師や測量の仕事、植木職、農夫、大工、鉛筆製造人など日雇いに近い仕事ばかり。この

    簡素に、簡素に、さらに簡素に。 - 言葉と記憶の小径。
  • 安住せよ。 - 言葉と記憶の小径。

    ずっと以前の話だが、住宅関係の方々との会合で、食洗機の話題になったことがあった。その場にいたほぼ全員が「採用しない理由がわからない」という。恒常的に水不足の土地でもなく、地方に行くと、世帯当たりの人数が2.0人を切るというのに、果たして必要なのかなと考え込んでしまったのは、自分だけだったようだ。 皿洗いをする時間は、その日の気持ちを洗い流せるみたいで嫌いじゃない。そのことは話せなかった。昔、京都のYHで2カ月ほど、連日、150人分の調理と皿洗い(の手伝い)をしたことがあった。あんなに大人数の汚れを落としてきれいになるのが、快感だった。みなさんの歓ぶ顔が、声が、言葉がうれしかった。 家事は「悪事」なんだろうか。効率を向上させたのち、空いた時間で、何をしたいと考えるのだろう。 家づくりの過程で、短い動線に機能を求める人も少なくない。が、一見、無駄に思える古い日家屋の縁側や長い廊下、玄関までの

    安住せよ。 - 言葉と記憶の小径。
  • 「マリカのソファー/バリ夢日記」吉本ばなな。 - 言葉と記憶の小径。

    ばななのは、40冊以上読んだかもしれない。平易な文章のなかに、光る言葉がいくつもある。生と死、現実と幻想が混在した世界のなかを、ゆっくりと旅をする、そんな楽しみがある。 「ここには何か違う空気がある。むきだしの物の真実の自分以外はひねりつぶされてしまうような、強く光るものがある」 「マリカにひかれるのは、きっと、私の中にも、この現実とはうまくやっていけない幼児のようななにかが潜んでいるからだろう」 日常のなかでは無意識に目を背けがちな自分の内の闇にそっとふれるような、こんな文章が散りばめられて、(この作家の場合)物語を読むというではなく、言葉を発見しながら丁寧に読み進める。 文体はいつも穏やかで、身体や気持ちを和らげるハーブティーのようでもある。男の性からはけっして発せられることのない、女性ならではの、しかし、どこか少女のかわいさを湛えた官能を秘めているのも、この人の物語の特徴だ。

    「マリカのソファー/バリ夢日記」吉本ばなな。 - 言葉と記憶の小径。
  • 三浦英之 著『牙』より。風が吹けば桶屋が儲かる。日本人が象牙の印鑑を買えば、どうなる? - 田舎教師ときどき都会教師

    当にひどい」と滝田は意図的に言葉を尖らせて言った。「なんで日人はそんなに象牙の印鑑を欲しがるのかな? 私は6歳で父の仕事の関係で日を離れてしまっているから、そこら辺の事情、よくわからないのよ。印鑑にしても、アクセサリーにしても、それって象の命を奪って――もっと言えば、象の顔をえぐり取って――作った物でしょ。そんな血まみれの怨念がこもったようなもの、私だったら絶対持ちたくなんかない」 (三浦英之『牙』小学館文庫、2021) こんばんは。先に説明しておくと、滝田というのは『晴れ、ときどきサバンナ』などの著書がある滝田明日香さんのこと。血まみれの怨念というのは、死後硬直が始まる前に、すなわち密猟者たちによって「生きたまま」顔をえぐり取られた象の、強い痛みや憎しみ、恐怖のこと。滝田さんはケニアの国立保護区で働く獣医師として知られています。だから、象牙の印鑑やアクセサリーなんて、当然、 持ち

    三浦英之 著『牙』より。風が吹けば桶屋が儲かる。日本人が象牙の印鑑を買えば、どうなる? - 田舎教師ときどき都会教師
  • 今年(2023年)おもしろかった本を一気に紹介する。 - 基本読書

    今年おもしろかったを一気に紹介します。大きめの書店が次々閉店し、人手不足や配送の問題もあって出版的には厳しい時期が続くがおもしろいは依然として絶えない。あとゲームもいっぱいやったので、だけでなくゲームも合わせて振り返っていこう。いつもは長くても5000文字ぐらいだが、今回は試しに合計1万文字以上書いてみたので、よかったら目次から興味あるやつにとんで読んでみてください。 SFを紹介する キム・スタンリー・ロビンスン『未来省』 N・K・ジェミシン『輝石の空』 ローラン・ビネ『文明交錯』 シーラン・ジェイ・ジャオ『鋼鉄紅女』 ジョン・スコルジー『怪獣保護協会』 『宇宙の果ての屋』 ジョン・スラデック『チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク・チク・タク』 酉島伝法『奏で手のヌフレツン』 川端裕人『ドードー鳥と孤独鳥』 斜線

    今年(2023年)おもしろかった本を一気に紹介する。 - 基本読書
  • ヤドカリやハチやタコの「経験」はどのようなものなのか?──『メタゾアの心身問題――動物の生活と心の誕生』 - 基本読書

    メタゾアの心身問題――動物の生活と心の誕生 みすず書房Amazonこの『メタゾアの心身問題』は、タコやイカがどのような「意識」を持っているのかについて様々な観察・研究をもとに紹介した、『タコの心身問題』の続篇にあたる。 『タコの心身問題』は邦での刊行が2018年で、その後何度も「人以外の生物の心、意識」や「タコの知性について」語る時にこのブログや他所の原稿で何度も取り上げてきたノンフィクションだったが、作(メタゾア〜)もそれに勝るほどの知的興奮を与えてくれる傑作だ! 作でもタコの話題が前作より最新の情報とともに語られているので、ある意味では続篇にしてアップデート版といえる内容に仕上がっている。 タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源 作者:ピーター・ゴドフリー=スミスみすず書房Amazonタコに続いての「メタゾア」なので、当然作ではメタゾアの心と意識について触れていくわけだが

    ヤドカリやハチやタコの「経験」はどのようなものなのか?──『メタゾアの心身問題――動物の生活と心の誕生』 - 基本読書
    JuniperBerry
    JuniperBerry 2023/12/25
    『タコの心身問題』はとっても面白くってお気に入りの本です。ご紹介の『メタゾアの心身問題』は続編なのですね。早速読んでみようと思います。楽しみです。
  • Time was soft there. - 言葉と記憶の小径。

    ちゃんとを読めるようになったのは、高校生になってからのことだ。小中を通して、読んだ記憶のあるは「トムソーヤの冒険」1冊だけ。読書とはまるで縁がなく、外で遊んでばかりいる子どもだった。 が好きになったのには、ちゃんと理由があった。遅れ目の思春期を迎え、貧しく、ささくれだった家庭から離れる時間がほしい。人並みに、そう思うようになった。 高校の図書館や公共の図書館から借りてばかりで、カバンには常に3冊のが入っていた。1冊目は朝、通学のバスのなかで読む。2冊目は昼休みや放課後に読む。3冊目は帰りのバスのなかで読むのである。ほぼ10日で3冊を読み切り、ひと月で10冊前後。読書というより、現実から逃避できる時間が心地よかった。 時折、読んだの感想を母に話すと「そんな甘っちょろいことでは生きられない」と背中を向けたまま叱られた。思いを話さずにはいられない気持ちとは裏腹に、洋裁の内職に追われ、い

    Time was soft there. - 言葉と記憶の小径。
    JuniperBerry
    JuniperBerry 2023/12/19
    ♡♡♡
  • 何が起こってもおかしくない〈原野〉から呪いが生まれる世界で、唯一呪いを解ける少年の冒険を描き出す異世界ファンタジイ──『呪いを解く者』 - 基本読書

    呪いを解く者 作者:フランシス・ハーディング東京創元社Amazonこの『呪いを解く者』はジュブナイル系ファンタジイ長篇の名手フランシス・ハーディングの最新邦訳作にして、呪いとそれを解きほぐすことをテーマにした異世界ファンタジイだ。ハーディングのこれまでの邦訳作には『嘘の木』、『カッコーの歌』、『影を呑んだ少女』、『ガラスの顔』(すべて少年少女を主人公にしたファンタジイ)があるが、どれも違った傾向を持ちながら素晴らしい長篇ばかりで、一言でいえば「おそろしく各作品の平均点の高い作家」といえる。そのため、ハーディングは新刊が出たらまっさきに「次に読むリスト」の最上位にくる作家になっている。 で、今回も刊行されてからすぐに読んだのだけど、やーはりこれがおもしろかった。ハーディング作品は毎回単発の長篇でそれぞれ凝った設定をお出ししてくるのだけど、今回は『HUNTER☓HUNTER』の暗黒大陸みたいな

    何が起こってもおかしくない〈原野〉から呪いが生まれる世界で、唯一呪いを解ける少年の冒険を描き出す異世界ファンタジイ──『呪いを解く者』 - 基本読書
  • 《竜のグリオール》シリーズ最終巻にして、ファンタジィの醍醐味がぎゅっと詰まった長篇ドラゴン・ファンタジィ─『美しき血』 - 基本読書

    美しき血 竜のグリオールシリーズ (竹書房文庫) 作者:ルーシャス・シェパード竹書房Amazonルーシャス・シェパードの代表作のひとつ、《竜のグリオール》シリーズの最終巻が『美しき血』として邦でもついに刊行となった。最終巻といってもこのシリーズは長いサーガや倒すべき敵がいるわけではなく、一作目『竜のグリオールに絵を描いた男』と二作目『タボリンの鱗』はどちらも中短篇集で、三作目となる作『美しき血』も他と関わりはあるとはいえ独立した長篇なので、どこから読んでも良い。 著者は作を刊行(フランス語版は2013年、英語版は14年)したすぐ後に66歳で亡くなっており、これが遺作となる。しかし、これが遺作なら納得もできただろう、と思えるほど、様々な要素があわさった、総合的で美しい長篇だ。 《竜のグリオール》シリーズは数千年前に凄腕の魔法使いと戦った結果、死は免れたものの身動きがとれなくなった全長1

    《竜のグリオール》シリーズ最終巻にして、ファンタジィの醍醐味がぎゅっと詰まった長篇ドラゴン・ファンタジィ─『美しき血』 - 基本読書
  • 今日、誰のために生きる? - nanairoy’s diary

    今週のお題「最近読んでるもの」 私が昨日読んだをご紹介させていただきます。 こちら、 今日、誰のために生きる? 作者:ひすいこたろう,SHOGEN 廣済堂出版 Amazon 今日、誰のために生きる? です。 ペンキ画家のSHOGEN(ショーゲン)さんが、アフリカのペンキアート「ティンガティンガ」を学ぶために、タンザニアの「ブンジュ」と呼ばれる村で生活し体験した「幸せがずっと続く30の物語」が描かれています。 の後半では、作家であり幸せの翻訳家、ひすいこたろうさんが、幸せがずっと続くブンジュ村のエッセンスを、現代の日人がどう日常に落とし込んでいけばいいのか、具体的なワークをつけて解説してくださっています。 ブンジュ村の幸せの秘密が、縄文時代の日人のスピリットにあったという不思議なお話もあり、自分が日人であることを誇りに思える、そして当の豊かさとは何かを気づかせてくれる一冊です。

    今日、誰のために生きる? - nanairoy’s diary
    JuniperBerry
    JuniperBerry 2023/11/12
    素敵な言葉に出あわせていただけて、嬉しいです。ありがとうございます♡
  • 入り組んだイスラエルの歴史、その問題を、解きほぐすように解説していくノンフィクション──『イスラエル 人類史上最もやっかいな問題』 - 基本読書

    イスラエル 人類史上最もやっかいな問題 作者:ダニエル ソカッチNHK出版Amazon2023年の10月7日に勃発した、イスラム組織ハマスによるイスラエルへの大規模攻撃。件については今なお目まぐるしく状況が動いていて日々ニュースが絶えないが、その背景には複雑な歴史や思想があって素人が理解するのは容易ではない。Web記事なども多数読んだが、まとまった情報がほしい時はやはり書籍に限る。 いくつか読んだが、中でもイスラエルの民主主義を達成させるためのNGO、「新イスラエル基金」のCEOの著者ダニエル・ソカッチによる『イスラエル 人類史上最もやっかいな問題』は今年(2023年)の2月に刊行されたばかりのノンフィクションで、現在の事態をフラットに、かといって事実を列挙するだけではない形でイスラエルーパレスチナ間の問題を説明していて、特におすすめの一冊だったので紹介したい。 著者は書を、ある特定の

    入り組んだイスラエルの歴史、その問題を、解きほぐすように解説していくノンフィクション──『イスラエル 人類史上最もやっかいな問題』 - 基本読書
  • がん治療を一変させる可能性を持った、新たな治療法の誕生と発展──『がんの消滅―天才医師が挑む光免疫療法―』 - 基本読書

    がんの消滅:天才医師が挑む光免疫療法 (新潮新書) 作者:芹澤 健介新潮社Amazonこの『がんの消滅』は、新たながんの治療法として注目を集める「光免疫療法」について書かれた一冊である。光免疫療法はすでに米国や日で一部の症例に対して承認され、標準治療となった新しい”がん療法”で、その仕組がこれまでの抗がん剤や放射線治療とは異なることから、その初期の段階から大きな注目を集めてきた。 僕自身光免疫療法の名をはじめて知ったのはいつだったか思い出せないが、その時から「僕ががんで死ぬ可能性が下がったかもしれない」と期待に胸を踊らせたものだ。何しろ、光免疫療法は既存の治療法と比べて「圧倒的に副作用が少なく、すべてのがんが治るわけではないが効果も高い」と目されていたからだ。書は、その発明者である小林医師がアメリカの研究所で研究を始めるに至った経緯と、光免疫療法の発見・承認に至るエピソードやその仕組み

    がん治療を一変させる可能性を持った、新たな治療法の誕生と発展──『がんの消滅―天才医師が挑む光免疫療法―』 - 基本読書
  • 『お月見に読みたいとっておき絵本10選』(昔ながらの白玉入りフルーツポンチのレシピのおまけ付き) - oicchimouseのおいっち・にー・さん・しー

    こんにちは。oicchimouseです。 あさってはいよいよお月見ですね。『お月見に読みたいとっておき絵10選』をまとめてみました。記事の最後には、おまけで白玉入りフルーツポンチのレシピを載せています。 1『つきとあそぼう』 2『おやすみなさいおつきさま』 3『ドロミテの王子』 4『おつきさんどうしたの』 5『月がくれたきんか』 6『つきへいったら』 7『いもぱくり』 8『あたごの浦』 9『おどりたいの』 10『まんげつのよるまでまちなさい』 [oicchimouseのさっぱり美味しい昔ながらの白玉入りフルーツポンチの作り方] 1『つきとあそぼう』 谷内こうた 絵  内藤初穂 文   至光社 リンク 明るい夜に、雲の中から出てきた人が月をボールのようにして遊びます。 文章は、ほとんどありません。 そして、真っ暗な夜空には星が描かれておらず、あくまで月にフォーカスしています。 幻想的で不思

    『お月見に読みたいとっておき絵本10選』(昔ながらの白玉入りフルーツポンチのレシピのおまけ付き) - oicchimouseのおいっち・にー・さん・しー
  • 絶滅動物をめぐる人類の葛藤を描き出す、絶滅動物長篇──『ドードー鳥と孤独鳥』 - 基本読書

    ドードー鳥と孤独鳥 作者:川端裕人国書刊行会Amazonこの『ドードー鳥と孤独鳥』は、『我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち』や宇宙をテーマにした長編小説『青い海の宇宙港』など、科学や生物学を中心におき小説からノンフィクションまで幅広く執筆してきた作家・川端裕人による最新長篇小説になる。タイトルにも入っているように、ドードー鳥(1600年代後半に絶滅)と孤独鳥(1760年頃に絶滅)をテーマにした、「絶滅動物」小説である。 著者はこれ以外にも自身が出島としたドードー鳥の行方を追って世界を走り回る過程を描き出したノンフィクション『ドードーをめぐる堂々めぐり 正保四年に消えた絶滅鳥を追って』も書いている筋金入りのドードー鳥ファン、というか探求者で、それに続く作(『ドードー鳥と孤独鳥』)にも、ドードー鳥への愛が溢れている。 ドードーをめぐる堂々めぐり――正保四年に消えた絶

    絶滅動物をめぐる人類の葛藤を描き出す、絶滅動物長篇──『ドードー鳥と孤独鳥』 - 基本読書
  • 『SF超入門』のオーディオブックが出るのでオーディオブック自体の良さをオススメする。 - 基本読書

    「これから何が起こるのか」を知るための教養SF超入門 作者:冬木 糸一AudibleAmazon僕は今年の3月に『SF超入門』という、SF(小説)の入門、ガイドを出したのだけどありがたいことにこれをオーディオブックにしてもらえることになった。オーディオブックは僕もよくわかっていなかったが必ずしも出版社が声優などを雇って出しているわけではなくオーディオブック制作会社が存在し、そこから出版社にアプローチがあって契約締結&制作が行われるケースもあるようで、僕はそちらであった。 で、音源サンプルもいただいて(とてもよかったです。ありがとうございます)発売日も9月15日に決まったので、宣伝ついでにオーディオブックの良さについて紹介しておきたい。僕も2年ぐらい前から熱心にオーディオブックを使うようになり、これって意外と便利だな、と思う局面が多かったからだ。『SF超入門』を買ってもらうかはともかく、

    『SF超入門』のオーディオブックが出るのでオーディオブック自体の良さをオススメする。 - 基本読書
    JuniperBerry
    JuniperBerry 2023/09/03
    オーディブル、気になっていましたがなかなか踏み出せませんでした。記事を読ませていただいて、試してみようかなと考えています。
  • 並行宇宙の地球〈怪獣惑星〉の怪獣たちを保護し、地球を守るために日夜戦う保護協会の面々を描く、『老人と宇宙』著者による怪獣SF──『怪獣保護協会』 - 基本読書

    怪獣保護協会 作者:ジョン スコルジー早川書房Amazonこの『怪獣保護協会』は、『老人と宇宙』など数多のSF作品・シリーズで知られるジョン・スコルジーの最新邦訳長篇である。スコルジーはもともとSF愛好家であり、作品にもSF小説映画・アニメネタが(時として)あふれかえることでも知られる作家だが、作がテーマにしているのは書名にも入っているように「怪獣」だ。 怪獣がもし、並行宇宙の地球に存在したら、それを保護し、研究する人々もいるだろう──という発想で、作でスコルジーは怪獣が実在する世界をいきいきと楽しそうに描き出していく。しかしなぜ彼は怪獣の小説を書くことになったのか? スコルジーは売れっ子の作家なので何作もの出版契約を結んでいるのだが、常に物事がうまく進むとは限らない。2020年のはじめに執筆予定だった長篇は新型コロナウイルスの到来により書ける状態ではなくなってしまい、一年近く苦しん

    並行宇宙の地球〈怪獣惑星〉の怪獣たちを保護し、地球を守るために日夜戦う保護協会の面々を描く、『老人と宇宙』著者による怪獣SF──『怪獣保護協会』 - 基本読書
  • 早川書房の2700作品が50%割引の大型電子書籍セールがきたので、SF・ノンフィクションの新作を中心にオススメを紹介する - 基本読書

    早川書房の2700作品が最大50%割引という電子書籍セールが来たので、僕が読了済みのものからオススメを紹介しよう。早川書房は定期的にこの規模のセールをやることで知られているが、そのたびにラインナップが異なる。特に、前回のセール時には対象ではなかった最新の作品なども今回は多数セールに入っているので、今回は主に2022年10月〜23年4月頃に刊行された新作を中心にオススメを紹介していこう。 今回はざっと見ていたがセール対象の作品数も多いし、23年4月のまだ新刊ほやほやといえる作品までセールラインナップだしで充実した内容になっている。そのため、いつもより文字数&作品数増量で紹介しよう。下記はリスト。 amzn.to まずはSFから 三体0【ゼロ】 球状閃電 作者:劉 慈欣早川書房AmazonまずSFの目玉といえるのが劉慈欣の伝説的な中国SF三部作《三体》の前日譚長篇である『三体0 球状閃電』。前

    早川書房の2700作品が50%割引の大型電子書籍セールがきたので、SF・ノンフィクションの新作を中心にオススメを紹介する - 基本読書
  • 救われる感覚になること - 君は世界に一人だけ

    を読んでいると、ときどき救われる感覚になるときがあります。 心配ごとがあったり、むしゃくしゃしていたり、落ちこんでいたりしても、はっとするような一文と出会うと、喜ぶ気持ちが戻ってきます。 救われた感覚はひとりじめにしないで、「これは」というは、ブログでも紹介したい。つねづねそう考えてはいるのですが、なぜでしょう、をブログで紹介するって、やたらハードル高くて。 読書術なんかのを読むと「アウトプット前提!」ってどこにでも書いてある。理屈はわかるし、大正解なんだろうけど、言うほど気楽じゃない。つまりの紹介をきちんと書くだけの技術(と意欲)が、ないのですね。技術(と意欲)がないのを棚に上げて「むりにまとめるって、ほんとに自分のためになるんすかねー」とか反発してみたりして。 それに、「はっとするような一文」だって、ほかの人にしてみれば「そんな当たり前のこと」ってなるかもしれない。 書こうと

    救われる感覚になること - 君は世界に一人だけ
    JuniperBerry
    JuniperBerry 2023/05/10
    私もアランが大好きです。自分以外の人の「お気に入りの一文」を知るって、嬉しいものですね