警護がつく中、東京・銀座を歩くIOCのバッハ会長(中央)=東京都中央区で2021年8月9日午後4時6分(読者提供) 丸川珠代五輪担当相は10日の閣議後の記者会見で、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が9日に東京・銀座を訪れたことについて、「不要不急かどうかは本人が判断すべきだ」と述べた。 新型コロナウイルスの感染対策をまとめた規則集「プレーブック」では選手や大会関係者が観光することを禁止して…
「アスリートファースト」を掲げる東京オリンピックだが、大会終盤まで選手たちは運営を巡る混乱に振り回されている。7日午前に札幌市の大通公園を発着点に行われる女子マラソンのスタート時間は、6日夜になって突然、午前7時から午前6時に1時間早めることが発表された。連日最高気温が30度を超える暑さを理由にした変更だが、国際オリンピック委員会(IOC)と大会組織委員会の見通しの甘さを露呈した。 マラソンと競歩はもともと東京の都心のコースで実施される予定だった。しかし、2019年9~10月に酷暑の中東カタールの首都ドーハで行われた世界選手権のマラソンと競歩で途中棄権が相次ぎ、選手が倒れて担架で運ばれるショッキングな映像が世界中に流れた。収入の7割を放映権料が占めるIOCは、ドーハのように途中棄権者が続出する状況を避けるため、急きょ「大会中の気温が5、6度低い」と評価する札幌へ変更した。 スタート時間は、
政府、組織委、東京都、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)の代表者による5者協議が21日、オンラインで行われ、国内観客の上限を収容人数の50%以内で最大1万人とすることが決まった。政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」の尾身茂会長ら専門家有志から無観客開催を推…
インタビューに答える日本オリンピック委員会の山下泰裕会長=東京都新宿区で2021年5月21日、宮間俊樹撮影 東京オリンピックは7月23日の開幕まで2カ月を切っても、新型コロナウイルスの感染拡大で開催への理解を得られていない。大会出場を目指す選手たちには、戸惑いが広がっている。1980年のモスクワ五輪のボイコットを経験した日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長は「コロナ禍によって分断された世界が一つになれる機会」と、東京大会の意義を訴える。【聞き手・浅妻博之】 東京オリンピック・パラリンピック開催に対する支持率が上がっていないのは、安全面に多くの日本国民が不安を持っているからだと感じている。国民の安全を守ることを大前提に、大会の準備を進めているものの、そのことを伝えきれていないのが一番の理由だと思う。 新型コロナの世界的な感染拡大で東京大会の延期は2020年3月に決まった。追加経費が
萩海運(山口県萩市)は23日、萩市の離島・相島と本土を結ぶ新しい定期船の重量が計画より大幅に超過し、建造した鈴木造船(三重県四日市市)との契約を解除すると発表した。6月に予定されていた就航は白紙になった。 萩海運によると、4月9日に四日市市であった進水式に出席した社員が、船体が大きく水面下に沈んでいることを不審に思い、同社と共同で建造を発注した独立行政法人の鉄道建設・運輸施設整備支援…
三重県の男性カップルが、県議にブログで住所を公開され、削除を求めても拒否されるトラブルに遭った。掲載は6日間続いたが、県議は毎日新聞の報道を受けて5日午後、ようやく削除に応じた。周囲から差別を受けやすい性的少数者(LGBTQなど)にとって、プライバシーの保護は平穏な生活に欠かせない。しかも県は1日、都道府県として初めて、性的少数者であることを本人の同意なく暴露する「アウティング」を禁止する条例を施行し、注目されている。その県での議員の行為に、専門家からは「逆に差別や偏見をあおりかねない」との批判が出ている。【山下智恵/デジタル報道センター】 「悪意を持った人に拡散されるかもしれず、とにかく怖いです。それに悔しい」。そう語るのは三重県伊賀市に住む加納克典さん(41)だ。嶋田全宏さん(45)とともに大阪府から移住した後、農業を営む様子をホームページで紹介しながら、性的少数者の理解促進や権利拡大
東京・新宿駅から約500メートル離れた場所にある「NTTドコモ代々木ビル」(高さ約270メートル)の手前を低空で通過するブラックホーク=新宿区の都庁第1本庁舎北展望室で2020年8月18日午前11時5分ごろ、加藤隆寛撮影(写真は動画から) 在日米軍所属のヘリコプターが新宿駅(東京都新宿区)周辺の上空で、日本のヘリであれば航空法違反にあたる高度300メートル以下の低空飛行を繰り返している。毎日新聞は昨年7月以降、こうした飛行を12回、その疑いがある飛行を5回確認した。JRと私鉄を合わせた1日の乗降客が世界最多の約350万人に上る新宿駅の真上を地上約200メートルの高さで通過し、周辺のビルをかすめるように飛ぶこともあった。首都の中心部で危険と隣り合わせの飛行が常態化している。 全国の米軍専用施設の約7割が集中する沖縄では米軍戦闘機による低空飛行や騒音の問題が繰り返し起きている。一方、東京の中心
同じ地点から焦点距離28ミリの広角レンズで撮影した写真(左)と焦点距離300ミリの望遠レンズで撮影した写真(右)。左は人々の間に空間があるのが分かる。右は圧縮効果で遠近感が弱まり、通行人同士の距離が分かりにくいが、マスクの着用率や表情はよく見える=東京・原宿で2021年1月21日午後2時49分、丸山博撮影 新型コロナウイルス感染拡大後、人混みの写真が報じられるたびに「圧縮効果」という単語が飛び交うようになった。大勢の人を遠くから望遠レンズで撮影すると、近くで撮った時より密集しているように見える効果のことだ。中には「演出」「捏造(ねつぞう)」などの批判もある。写っているものは厳然たる事実だが、同じ被写体でも撮り方で見え方は違ってくる。コロナ禍で人の密集度をどう表現するか、カメラマンの私はいつも悩みながら撮影している。報道写真が伝える事実とは何かを考えたい。【丸山博/統合デジタル取材センター】
第204通常国会が18日召集された。菅義偉首相は同日午後の衆参両院本会議で施政方針演説に臨んだ。新型コロナウイルス対策に重点を置き、「一日も早く収束させる。この闘いの最前線に立ち、難局を乗り越えていく決意だ」と表明した。新型インフルエンザ等対策特別措置法改正案について「罰則や支援に関して規定し、飲食店の時間短縮の実効性を高める。早期に国会に提出する」と述べた。 新型コロナ対策では国民に「再び制約のある生活をお願いせざるを得ず、大変申し訳なく思う」と陳謝。緊急事態宣言を発令したことに言及し、「ステージ4(感染爆発)を早急に脱却する」と訴えた。ワクチンは「できる限り、2月下旬までには接種を開始できるよう準備する」とし、医療体制の確保も「強力に進めていく」と述べた。無利子・無担保融資の限度額を4000万円から6000万円に引き上げるなどの経済対策も説明した。
新型コロナウイルス対策で夜通しの初詣受け入れを自粛した明治神宮(東京都渋谷区)では1日、午前6時の開門に合わせて大勢の参拝客が訪れた。ほとんどがマスク姿で「早く感染が収束して」と静かに手を合わせていた。
映画を見ても原作のコミックスを読んでも正直、「なぜこんな大ヒット?」と私には分からなかった。戦闘場面が多いし、「心を燃やせ」とか説教くさい。漫画家・吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さんの「鬼滅の刃(やいば)」。 アニメ映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」(外崎春雄監督、10月16日公開)が興行収入200億円を突破したと、製作・配給のアニプレックスが11月9日発表した。2001年公開の「ハリー・ポッターと賢者の石」を抜いて歴代5位となった。 原作漫画は週刊少年ジャンプ(集英社)で16年から連載され、20年5月に終了した。主人公の竈門炭治郎(かまど・たんじろう)が、鬼に家族を殺され、鬼になってしまった妹竈門禰豆子(かまど・ねずこ)を救うため仲間と共に鬼と戦う物語。映画はコミックスの7、8巻、鬼狩りの剣士・煉獄杏寿郎(れんごく・きょうじゅろう)、炭治郎らと鬼との戦いがメインだ。 メディアが詳報
自民党の二階俊博幹事長に面会後、取材に応じる全日本印章業協会の徳井孝生会長(右)と山梨県の長崎幸太郎知事=東京都千代田区永田町の自民党本部で6日午後5時半、松倉佑輔撮影 行政手続きのデジタル化に向け、はんこによる手続きの見直しを進める河野太郎行政改革担当相が「押印廃止」と書かれたはんこの写真をツイッターに投稿したことを巡り、はんこ業界が激怒している。業界団体の全日本印章業協会は6日、自民党本部を訪れて二階俊博幹事長と面会。売り上げが急減する窮状を訴え、河野氏の対応に強い不快感を示した。 河野氏は10月末、平井卓也デジタル改革担当相と並んで「押印廃止」と刻まれたはんこの写真を投稿した。これに、はんこの産地で知られる山梨県の長崎幸太郎知事が「限りない『嫌悪感』」と反発。河野氏の投稿は現在、削除されている。
栃木県は14日、新たに21人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県内で確認された1日当たりの感染者数としては過去最多。県内の感染者数は計359人になった。21人のうち19人は5日に佐野市内で開かれたホームパーティーの参加者や、その家族と同僚らで、県はこのパーティーを県内6例目のクラスター(感染者集団)に認定した。 新たに感染が確認されたのは、パーティー関連では佐野市の10歳未満~60代の男女18人と栃木市の30代女性。ほかに群馬県に住む40代の父親と10代の息子の感染も判明した。いずれも軽症で、このうち14人は無症状という。
男性の七十七銀行の通帳。8月29日に10万円、1万円と計11万円がドコモ口座に送金されている=男性提供 NTTドコモの電子決済サービス「ドコモ口座」を利用した不正な預金引き出しが相次いでいる問題で、被害に遭った宮城県の30代男性が毎日新聞の取材に応じた。ドコモについて「セキュリティー対策が不十分だった」と批判し「なおサービスを停止しないのは異常だと感じる」と述べた。 男性は4日、地元の七十七銀行(本店・仙台市)で通帳記入した。すると、「ドコモコウザ」に8月29日、10万円、1万円と2回にわたって送金されていた。残高は846円にまで減っていた。ドコモの携帯電話を利用するが、ドコモ口座という決済サービスは知らず、慌てて銀行口座を解約した。 混乱の中、ドコモに連絡を取ると、担当者から「銀行口座と暗証番号を知っているのは本人以外あり得ない」と主張された。第三者による不正利用の可能性を訴えても「証明
ツイッターに写真を無断でツイートされた北海道の写真家の男性が、そのリツイートも著作者の権利の侵害に当たるとして、リツイートしたユーザーを特定するため発信者情報を開示するよう求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷(戸倉三郎裁判長)は21日、ツイッター社側の上告を棄却した。ユーザーのメールアドレス…
小松菜を収穫するフィリピン人の外国人技能実習生ら=福岡県久留米市で2020年5月14日午前11時2分、矢頭智剛撮影 新型コロナウイルスの感染拡大で外国人技能実習生らが入国できなくなっている問題は、労働力を外国人に頼らざるを得ない国内農業の不安定な現状を改めて浮き彫りにしている。葉物野菜のハウス栽培が盛んな福岡県久留米市では、フィリピン人実習生らの来日が途絶え、収穫に必要な人員を十分確保できなかった一部農家では作物の廃棄も始まった。 「実習生が来ていないので収穫できず、成長しすぎた小松菜を数トン廃棄した」。同市北野町地区の農業法人「グラノフェルム」の米倉啓介社長(40)が顔を曇らせる。約100棟のハウスで小松菜を通年栽培し、1日600~700ケースを出荷するが、車輪付きの台車に一日中腰掛けて、収穫から包装、箱詰めまでこなす仕事は厳しく、日本人の成り手は少ない。そのため同社は実習生らフィリピン
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