亡きスティーブ・ジョブズの再来とさえ囁かされた女性起業家、エリザベス・ホームズ(34)が、3月14日、米証券取引委員会(SEC)から、およそ7億ドル(約742億円)を不正に調達したとする詐欺罪などで提訴された。 一時は保有資産が10億ドルを超える「ビリオネア」にもなったホームズの錬金術は次の通りだ。 まず、彼女は19歳でスタンフォード大学を去って、「セラノス」を起業した。そして、「指先から採取した、たった一滴の血液だけで200種もの疾病を検査できる」と公表。これ以上ない華々しいデビューであり、医療界とIT業界に鮮烈な印象を与えた。 スティーブ・ジョブズを真似た、黒いタートルネック。「パーソナル血液検査が医療に革命を起こす」という触れ込み。雑誌の表紙を飾り、会社の評価額は実に90億ドル(9000億円超)を記録。瞬く間にシリコンバレーの寵児となった彼女を、メディアは夢物語のヒロインとして賞賛し