クリプキ批判と「規則に従う」の発見 しかしクリプキの主張をみてみると、§201の後半をまるまる無視していることが分かる。それを見てみるとクリプキが言及するような懐疑論的パラドックスや懐疑論的解決など主張しておらず、逆にウィトゲンシュタインは明確にそのパラドックスは「誤解」を基としていると言い、その考えを排除している。 ・しかし「此処には、一致も不一致も存在しない」と言うとすれば、そこには、ある誤解がある。このことは、我々はその思考過程において解釈に次ぐ解釈をしていると言うことの中に、すでに示されている。このことを通して我々が示すことは、こうである:規則のある把握があるが、それは、規則の解釈ではなく、規則のその都度の適用において我々が「規則に従う」といい「規則に反する」と言うことの中に現れるものである。(§201) このようにクリプキが言うパラドックスやそれの解決方などはウィトゲ
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