この連載は足掛け12年140回になる。この間、年末に回顧をしたことがなかったが、今年はしなくてはいけない切迫感にかられる。それほどまでに、「自由」や「ジャーナリズム」が確実そして連続的に、しかも輻輳(ふくそう)的に弱められていると考えるからだ。順位付けには意味がないが、まず十大ニュース風に項目を挙げ、テーマ別に課題を考えたい。 ・桜を見る会でも公文書軽視なお一層明らかに ・あいちトリエンナーレで芸術の自由揺らぐ ・官邸記者会見で菅語の壁厚く ・川崎でヘイトスピーチに刑事罰 ・京都アニメーション事件で被害者実名報道賛同なし ・ドローン禁止法改正で事実上取材制限 ・天皇代替わりで祝賀報道続く ・N国党議席獲得など公共メディアの存在揺らぐ ・相次ぐ大規模自然災害で情報空白問題に ・コンビニエンスストアから成人雑誌ほぼ消滅 政治とメディア 2019年12月は特定秘密保護法施行5年の区切りの年だ。法