「アプリケーションが遅い」をなくす仕組み(2):最適化から始まる、WAN高速化への道(1/3 ページ) 通信の多いファイル共有を高速化できるソリューションであっても、それ以外のアプリケーションの高速化については得手、不得手がある。WAN高速化装置は決して万能ではないのだ。 前回は、WAN高速化装置がキャッシュ機能、圧縮機能、ウィンドウサイズの拡張機能などでWAN上に流れるデータ量を減らし、キャッシュにヒットしないデータをバースト転送することで高速化できることを説明した。そこで、「アプリケーションの高速化」という観点からファイル共有技術について掘り下げてみたい。 ウィンドウサイズのスループットの関係 まず、ウィンドウサイズとファイル共有のバッファとの関係について説明する。 ここでいうウィンドウサイズとは、TCPコネクションの接続中にバッファに格納できる受信データの量(バイト数)を表している。