『レクチオ・ディヴィナ〜神に近づく四段のはしご』 神学生時代に上智大学で一緒に勉強していた柳沼千賀子さんが、本を翻訳したからと言って送ってくれた。『レクチオ・ディビィナ〜神に近づく四段のはしご』という本だ。 「レクチオ・ディヴィナ」という言葉は最近、教会の中でよく耳にする。ラテン語を直訳すれば「神的読書」ということだが、広く霊的読書のことを指して使われることが多い。読むための特定の方法論はないが、なにしろ聖書を読んで祈り、分かち合いをするグループのことを「レクチオ・ディヴィナ」のグループと呼ぶこともある。霊的読書の中で起こってくる心の動きを4段階で説明する伝統もよく知られている。 4段階というのは、「読む」(レクチオ)、「黙想する」(メディタチオ)、「祈る」(オラチオ)、「観想する」(コンテンプラチオ)の4つのことだ。まずテキストを読んでその意味を理解し(レクチオ)、そのテキストを通して神