起業をめざし、上京して就業実習をする学生がいる。 私立甲南大学(神戸市)の津田裕昭さん(22)が、4年生になるこの春から大学を休学してまで上京したのは「逃げられない状況に自分を追い込み、インターンシップ(就業実習)だけに向き合う環境を作りたかったから」だった。 関西の企業で、すでに2回、長期の実習経験がある。三つ目の実習先は中古書籍販売チェーンを全国展開する「ブックオフコーポレーション」(本部・神奈川県相模原市)。先月上旬から東京で生活を始めた。来年3月まで東京都豊島区の目白駅前店で働く。住まいは借り上げ社宅。部屋代が全額補助され、住居の心配がないことも利点だ。 実習が始まって2週間後に店をのぞくと、津田さんは、持ち込まれた本をふいてきれいにしたり、本棚を整理したりする姿も板についてきたようで「仕事がある日もない日もすごく楽しい」。将来は起業を考えるだけに「目標は、ブックオフの店長となり、