東京大学(東大)は4月27日、アナフィラキシー反応を起こしたマウスを用いて、マスト細胞から産生されるプロスタグランジンD2(PD2)が血管透過性の急激な上昇を抑えることで、過度なアナフィラキシーを抑える働きを持つことを発見したと発表した。 同成果は、東京大学大学院農学生命科学研究科 村田幸久准教授、中村達朗特任助教らの研究グループによるもので、4月27日付の国際科学誌「The Journal of Allergy and Clinical Immunology」オンライン版に掲載された。 食物アレルギーやハチに刺されたときに起こるアナフィラキシーショックは、免疫細胞のひとつであるマスト細胞が活性化して、ヒスタミンやロイコトリエンといった炎症物質を大量に放出することで起こる。マスト細胞は、ヒスタミンやロイコトリエンとともに、PD2という脂質メディエータを大量に産生することがわかっているが、こ