近ごろ、ある国の政府が示した基本方針によると、その国の政府は子どもの権利を保障し、常に子どもの最善の利益を第一に考える社会の実現をめざしている。そして誰一人取り残さず、確実に支援を届けるために子どもや家庭への包括的な支援体制を構築していくという。 また、政府は「人と人、人と社会がつながり、一人一人が生きがいや役割を持ち、助け合いながら暮らせる包摂的な共生社会づくり」を推進しており、社会で孤立する人への支援や孤独・孤立の予防などの対策を国レベルでも地方レベルでも強化していくとの方針も打ち出されている。 基本方針に何度も出てくるのは、「誰一人取り残さない」という国連のSDGs(持続可能な開発目標)のスローガンである。この国の政府はSDGs推進の先頭に立って奮闘していると内外にアピールしたいようだ。 一体、どこの国の話だろうか。 6月16日、岸田政権は「経済財政運営と改革の基本方針2023(骨太