「まだ終わっていない」被害者団体の前代表の思い 被害者団体の代表を、2022年まで20年近く務めていた髙木勲寛さん(82)です。 髙木さんは少年時代に、祖母がイタイイタイ病で苦しむ姿や、母親が看病に追われる苦労を間近で見て育ちました。 神通川流域カドミウム被害団体連絡協議会の前代表 髙木勲寛さん 日本初の公害病 イタイイタイ病 1968年、日本で初めて公害病と認定されたイタイイタイ病。 患者は骨がもろくなって、わずかな動きでも骨折し、「痛い、痛い」と苦しみながら亡くなりました。 医師の診察を受ける患者 骨折して曲がった足 患者の多くは、子どものいる30代半ば以上の農家の女性でした。 患者やその家族は、「病気がうつる」などと、誤解や偏見、差別にも苦しめられてきました。 原因は鉱山の「カドミウム」 イタイイタイ病は、神通川上流にある岐阜県の神岡鉱山から流れ出た「カドミウム」による、川や農地の汚