いろいろな数値を集めると、統計上ある法則が成り立つ 数学のおもしろネタをご紹介したい。「ベンフォードの法則」というのをお聞きになったことはあるだろうか。おそらくほとんどの読者がご存じないと思う。 ベンフォードの法則とは、デジタル分析テクニックの1つで、1930年代に米ゼネラル・エレクトリック社の物理学者フランク・ベンフォードによって開発されたもの。「自然界にあるいろいろな数値を一定数集めて計算すると、統計上ある法則が成り立つ」というのが、ベンフォードの法則の内容である。 具体的には、企業の売上高、株価、自治体の人口、電気や水道などの公共料金、納税額、河川の長さ、山の標高などの数値の集合が、この法則にあてはまる。 数学的に説明するには、対数(log)を使った高度な計算が必要になる。高校で習ったという読者の方もたぶんお忘れだと思うので、ここでは詳述を省くが、要は次のようなことが成り立つのである