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非常時だからメディア・リテラシーが大切という声がうさん臭い理由(水越 伸)
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非常時だからメディア・リテラシーが大切という声がうさん臭い理由(水越 伸)
“フェイクニュースにだまされないために、メディア・リテラシーを身につけよう!” ――いや、そんな上から... “フェイクニュースにだまされないために、メディア・リテラシーを身につけよう!” ――いや、そんな上から目線で言われなくたって、そうそうデマを信じたりしないでしょ! なんでメディアって代物は、人をバカみたいに扱おうとするんだ? 東大教授「お題エッセイ」、本当の本当に最終回。「寄生虫」をテーマに水越伸氏は、メディアをめぐる「うさん臭さ」を突破する対案まで考え抜きました。1万字に到達した大作、ぜひご堪能ください。 「正しく恐れる」の薄気味悪さ 新型コロナウイルスの感染拡大が日本で大きな話題となりはじめた3月前半、マスメディアで「正しく恐れる」という言葉がよく使われていた。 その頃の私たちは、豪華クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」で感染者が続出しはじめたのを知り、ようやくこの事態を我が事として感じるようになっていた。横浜港に停泊中の船を映す現場レポートや感染症の専門家からのコメントのあとに、