検査について、の補足

前回は、検査についてかなり本質的な話をしました。臨床医学、臨床感染症学においては、検査の属性、、、感度とか特異度など、、、だけを議論しても検査の是非は論じられません。大事なのは 状況判断 です。周辺の状況を無視して、検査をするとかしないとか、議論してもその議論は空回りするだけで意味をなしません。 そして、感染者が非常に少ないコミュニティにおいて、ルーチンの検査を行うと検査は間違える可能性が高くなります。これはすべての検査に共通する一般的な特徴で、PCRだろうが抗原検査だろうが、抗体検査だろうが、関係ありません。事前確率が極端に低くなると、検査は役に立たないのです。 このことは、非常に優秀な検査であるHIVのELISA検査で我々が長く経験してきたところです。HIVの検査は感度も特異度も非常に高いスグレモノの検査ですが、これをルーチンで手術の前に何も考えずにやっていると、陽性結果はほとんど「ガ

[NATROM]

「丁寧に患者の話を聞くのです。喉の調子、誰かとの接触、三密の発生。PCRよりもCTよりも患者のコトバが大事です」。検査前確率を評価しない検査はありえない。この辺りが臨床医以外にはあまり理解されていない印象。

[You-me]

↓id:ONOYUGO さん、有病率が低い病気はどうしてもそうなるのです。「有病率　陽性的中率」で調べれば解説見つかると思います

[a-design-for-life]

じゃあ、ニュージーランドなんかは偽陽性が出まくりのはずだろう。どうしてこういう事実と異なることを言って騙せると思うのか。

[son_8ga7gkakgaga]

結局、初期対応では大量PCRは無意味でクラスター対策しかないという結論になりそうだ。ただ、欧米の様にクラスターの発生を検知しないまま感染が拡大するケースがあり得るので、その初期察知をどうすれば早められるか

[oku1]

補足も参考になる。

[REV]

有病率の低い疾患のスクリーニングは偽陽性をばらまく。ここで(架空の)医師に「あなたはエイズ検査陽性です」と不用意に告げられた(架空の)患者がショックを受け自殺を図るのがベイズ書籍の定番。ここで偽陽性の計算

[NOV1975]

白です黒ですっていうだけでは解決しないなにかだよなあ。

[dlit]

「それよりも遥かに重要なのは患者を理解する能力と、そのための病歴聴取です。これが「事前確率」を作るのです。」

[yood]

流行の兆しを一般市民が知る方法はやっぱりないのかな。「感染者が見つかりました。職場ではマスクをしていた為クラスターは起きていません」というニュースを見ちゃうとマスクは外せないなと思うし。

[zu2]

“みんな、兄弟が多い。9人兄弟の8番目とかは、ざら。そして、そうやって病歴を尋ねるたびに、沖縄でいかに戦死者が多く、あるいは八重山とかでのマラリアの死亡者が多かったという歴史も学んだのでした”

[misomico]

“どの領域でもそうだと思いますが、基本を無視した応用はありえないのです。”

[BigHopeClasic]

臨床感染症医としての岩田先生がいかに優秀かというのがよく伝わってくる。

[ONOYUGO]

“HIVの検査は感度も特異度も非常に高いスグレモノの検査ですが、これをルーチンで手術の前に何も考えずにやっていると、陽性結果はほとんど「ガセ」になります。”　←これは理由が知りたい。何も考えてないから？