ウェンディ・ブラウン『いかにして民主主義は失われていくのか』 - 西東京日記 IN はてな

一言でいえば新自由主義批判の本ですが、新自由主義がいかに格差社会を生み出したか、というような批判ではなく、新自由主義が政治の語彙を経済の語彙に変えてしまい、それが政治を歪めているということを、フーコーの『生政治の誕生』における「統治」の概念を用いながら批判的に分析しています。 と、書くと、読んだ人であれば稲葉振一郎『政治の理論』を思い出すかもしれません。 稲葉振一郎の『政治の理論』でも、フーコーが『生政治の誕生』で打ち出した「統治」の概念をキーに現代社会における政治の変容が分析されていました。古代ギリシャのポリスなどで行われていた「政治」にかわって、近世になると政治の場に権力による「統治」が持ち込まれ、それによって社会問題を解決することが期待されるようになってきたというのです。 ただ、違うのはこの本の著者のブラウンが「左翼」だということ。著者は自らを本の中でも「左翼」だと言っていますし、フ

[filinion]

んー？　よくわからんけど「思想の自由市場」って考え方は、前世紀初頭からある古典的なものだよね？　選挙に企業献金が絡むのはいかんとは思うけども。

[daaaaaai]

おもしろそう。社会制度はどうあるべきだと考えているのかは気になった

[deadwoodman]

“本来「統治の倫理」が適用されるべきところにまで「市場の倫理」が幅を利かせ、それが社会を蝕んでいる”←ハーバーマスの「システムと生活世界」や、ラトゥーシュのデクロワサンスを思い起こさせる。

[usi4444]

人的資本なる良い田畑と水を準備するだけでは雑草が茂るだけ。「大学の教養教育は「公衆」を育てましたが、現在の大学教育が育むのは「人的資本」であり、大学教育もまた「経済」の言葉によって語られるように」

[maturi]

新自由主義というのはあいまいなことばだが、本書において　新自由主義は市場至上主義（○○○○○○〇教授風）と言い換えることができそうだ。　　味方と見方がTypoってますよ