『戦争は女の顔をしていない』コミック版について、個人的補遺 - MINITRUE

スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ『戦争は女の顔をしていない』の小梅けいとさんによるコミック版、1巻が先日発売となりました。僕も監修という形でお手伝いしています。多くの方に買って頂いているそうで、本当に嬉しいことです。 www.kadokawa.co.jp ところで、発売前から「コミック版は『可憐な女性兵士のけなげなエピソード集』『泣けて感動する話』として『消費』されてしまうのではないか」と危惧するご意見がありました。発売後もよくお見かけします。これはまったく正当な懸念です。 漫画というのは情動を刺激するメディアであり、まさにそこが強みです。強調するにせよ抑制するにせよ、ほぼ全ての漫画家はそこに自覚的です。おそらく誰が描いても感動物語になり得るでしょう。 そして、僕はこの作品で泣いたり感動したりエピソード集として楽しんでも別にいいのだろうと思うのです。自分の情動を止めることなどできますまい

[Galaxy42]

小学生のころ、祖父に戦争体験を尋ねよと宿題が出た。もはやおのれの記憶も断片化しているが、学校の図書室で読んだ戦争体験記と祖父の話の印象が一致せず、混乱した。戦争は誰の顔もしていないのだろう。

[hilda_i]

これに限らず戦争体験記読んでるといつの間にか自分が「生き残る方」だと思っている。ふと我にかえって怖いなって思う。彼らは運の良かった人達で、もし自分が巻き込まれたら無惨に死ぬ方かもしれないのに。

[gryphon]

というか、速水螺旋人氏がはてなブロガーだって初めて知ったよ。

[ipinkcat]

戦争の記憶って100人いたら100通りだと思う。戦争に行っててもそうじゃなくても。関東の人だと空襲の事を持ち出すけど田舎じゃそんな事なかったよって温度差すごいし。

[MiG]

「想像力の例を提示しているのだ」っていうスタンスに原作への敬意を感じる。彼女たちの言葉にどういう意味があるのかは受け手に託されている。漫画はその1つの例。

[kowyoshi]

ふむ＞我々はさまざまなメディアを通し、簡単に他人のことをわかってしまいます。わかってラベルをつけて、自分の世界観のしかるべきところに置いて安心してしまう。そう簡単にわかってたまるものではないのです

[tigercaffe]

インタビューがどこまで史料になり得るのか？という視点でも読めるし、凛々しい女性兵士に萌え萌えな視点でも読めるし、本当に良著だと思う。あと地味にタイトルが575。

[neko2bo]

“理解していないことを知るための本です” そう思います。そう感じました。

[amunku]

この本を政治家に配るってんなら、公費を使ってくれて構わないのにな

[pado3]

たまたま生き残った方々の語りだということを忘れないようにしたいですね

[kuracom]

論点整理。速水螺旋人先生のこういう言葉の紡ぎ方が好き > “この本は理解するためのものではありません。理解していないことを知るための本です。そう簡単にわかってたまるものではないのです。”

[nijuusannmiri]

「もう一歩想像力を働かせて、どうか不安になって頂きたい」

[tick2tack]

“『泣けて感動する話』として『消費』されてしまうのではないか」”　原作が出るときにもそういう事を言ってた人が居ても不思議ではなさげ

[quoquo55]

「幸いにして、人は世界についてもうちょっと複雑な受容ができます。」そう信じてます！

[Louis]

「発売前から「コミック版は『可憐な女性兵士のけなげなエピソード集』『泣けて感動する話』として『消費』されてしまうのではないか」と危惧するご意見がありました」「これはまったく正当な懸念です」

[ks1234_1234]

無知な私は、原作も知らないしマンガも読んでいない。話題になったことだけ知っている。せめてマンガ読むか。KOBOにあっかな。

[crexist]

真摯な補遺。見る人の角度によって事実は変わる。しかもどれも嘘ではない。簡単に真実はわからない。

[natukusa]

「この世界の片隅にも感動と生きる強さで消費されてしまいそう」という感想を思い出す。でもまあ、両作品ともちゃんと読んだ人はそれ以上のもの受け取ってると思う。そういう作品たち。

[sasabon]

「元兵士たち、あの戦争、あの時代、あの国について我々がなにを知っているというのか」

[raitu]

“我々はさまざまなメディアを通し、簡単に他人のことをわかってしまいます。わかってラベルをつけて、自分の世界観のしかるべきところに置いて安心してしまう。そう簡単にわかってたまるものではないのです。”

[nanoha3]

“想像力の例を提示しているのだ”

[goldhead]

ソ連の女性パイロットについての本（http://goldhead.hatenablog.com/entry/20120930/p2）しか知らなかったから、こちらもいずれ読む。

[nuryouguda]

ノーベル文学賞作家の本なので萬画になった程度でガタガタ購買意欲を上げるものではない。我々には100冊以上の積読本があるのだから

[misarine3]

本も漫画も消費するものだし、人により刺されば財産になるものだよね。たとえ消費したとしても糧になってることも多い。私の知らない国の知らない戦争の話がたくさんあった。2巻も読みたい。

[UME]

艦これとかをバカにしてる記事ですか？

[kanototori]

受容史の一コマ

[tanaboo]

学校嫌いになった1つの要因は戦争に関する授業。戦争行った祖父を一方的に悪いように言われたから。おまけに東京新聞の購読まで勧められたりしたｗ

[ite]

日本人の大多数は第二次世界大戦を日本とアメリカの戦争と認識してるだろうし、きっかけで良いと思う。大体消費とそれ以外なんてどう見分けるんだ。あと小梅けいとは花粉少女注意報で認識してたので不思議な気分。

[kana0355]

“この本は理解するためのものではありません。理解していないことを知るための本です。そう簡単にわかってたまるものではないのです。”

[saba2004]

素晴らしい仕事ぶり、応援しています。この作品の凄みはいくつもの話が何層も重なり、そこから見えてくる「何か」だと思う。連載ができるだけ続いて欲しいと願っています。個人的に６話の戦後の話を漫画化希望です。

[syakinta]

コミカライズをエロ漫画家にやらせるの女性蔑視だよね

[YukeSkywalker]

と言うか、単純に独ソ戦にここまで光が当たったのが個人的に嬉しい。太平洋戦線より欧州戦線の方が好きなのよ。

[rideonshooting]

作品にどれだけ思いを尽くしても、それを感じる読者一人ひとりの感じ方や受け取り方に違いがあるという話もあるので難しいですね（明らかな誤読については知りません

[hi_kmd]

おお、原作が電子書籍化されるのか、それは嬉しい。

[tettekete37564]

漫画だろうと当人からの口伝だろうと演出脚色は必ず入る。それは人を騙すためではなくわかりやすく伝えるためのものだ。ノンフィクションをうたう小説もドラマも映画でも一緒。解釈する側にもリテラシが必要なのだ

[Dragoonriders]

アレクシエーヴィチが、従軍した女性一人一人から大変な思いをして聞き取った話。ソ連時代長く封印されてきた女性の話であり戦争に勝利した者の話ともまた違う。生身の人生を想像して読みたい。原作文庫も鈍器並み。

[TACOMIC]

ふと思いついた…現在の日本の首相の国会答弁を漫画化できたなら。更に各国語に翻訳しyoutubeででも無料配信して欲しい。https://youtu.be/h9x2n5CKhn8←コレも。　＃蛸十

[zeroset]

事実を元にした作品を鑑賞するにあたって、とても重要なポイントだと思う。”想像力の例を提示しているのだ……と僕は思っています。”

[myogab]

盲人の象の喩え

[behuckleberry02]

1巻読みました。岩波も読もうと思います。