先週末の動員ランキングは、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が土日2日間で動員46万6000人、興収6億5600万円をあげて8週連続で1位。累計では動員2152万人、興収288億円を突破。昨日12月9日に発表された東宝の「2020年11月映画営業部門 興行成績速報」によると、2020年11月の東宝の興行収入は154億2375万円。もちろんその大半は『鬼滅の刃』が稼いだわけだが、前年同月比はなんと1063.3%。『鬼滅の刃』公開月だった10月の前年同月比443%に続いて、途轍もない数字を叩き出したことになる。それでも11月までの通年ではまだ前年比80%なわけだから、コロナ禍のピーク期(まあ、本当のピーク期は今なのだが)だった3月から6月がいかに大変なことになっていたかという話でもあるのだが。 さて、そんな日本で独り勝ちどころか、世界の映画興行においても圧倒的な独り勝ちとなっている東宝の状況とは
「分断」とは何か よく知られる詭弁の一種に「本物のスコットランド人はそんなことしないNo true Scotsman 論法」というものがある。これはおおむね次のようなものである。 Aさん「すべてのスコットランド人は勇敢で忠誠心が高いものだよ」 Bさん「でもCはスコットランド人だけど、このまえ敵前逃亡したっていうじゃないか」 Aさん「そんな奴は本物のスコットランド人ではないのさ」 この論法が詭弁とみなされる理由は明らかだろう。BさんはAさんの主張「すべてのスコットランド人は……」に対して反例を出した。しかし、Aさんは「本物の」という修辞を恣意的かつアドホック(後付けで)に使用することで、自説を守ろうとするのである。Twitterなどで、自説に不利なものを恣意的に例外扱いすることを「切断処理」と呼んだりするが、それと同じようなものだ。 しかし、この論法とその例はたんに議論上のルール違反であるだ
くぼた・まさき/テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで200件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。 著書は日本の政治や企業の広報戦略をテーマにした『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。 新刊『潜入 旧統一教会 「解散命令請求」 取材NG最深部の全貌』が発売中。 情報戦の裏側 できれば起きてほしくない「不祥事」だが、起きてしまった後でも正しい広報戦略さえ取れば、傷を最小限に済ませることができる。企業不祥事はもちろん、政治家の選挙戦略、芸能人の不倫ネタまで、あらゆる事
トランプが退院後、ホワイトハウスで開いた集会に参加した「BLEXIT」支持者たち。黒人とヒスパニックも民主党から出よう(エグジットしよう)と呼び掛ける SAMUEL CORUM/GETTY IMAGES <予想外の接戦の立役者となった、新たな「トランプ票」とはどんな人たちだったのか。また、トランプ大統領が描く延長戦のシナリオとは? トランプ陣営内の情報に詳しい小谷教授が徹底解説。本誌「米大統領選2020 アメリカの一番長い日」特集より> 事前の世論調査に反して接戦となった要因は? また、ドナルド・トランプ大統領が描く「逆転勝利」のシナリオとは──。トランプ陣営内の情報に詳しい小谷哲男・明海大学教授に本誌・小暮聡子が聞いた(取材は11月5日午前)。 ――投票前の世論調査と比べて現時点での結果をどうみているか。 確かに各種世論調査が示していた状況とはやや違って、トランプ大統領がかなり踏ん張った
the 原爆オナニーズ、60歳超の現役パンク・ロックバンドの衝動 「社会に生きる人の意識」でコロナと向き合う 印南敦史 作家、書評家 コロナ禍の影響で、相変わらず音楽関係者は苦境に立たされている。ライブハウスなどの“場”のみならず、今後どうするべきかという選択を強いられているのが、実際にステージに立つ存在、すなわちミュージシャンだ。 ただでさえ、この数年で音楽産業の構造は大きく変化した。ストリーミングの急速な浸透などの影響もあり、レコード会社と契約して作品をリリースするという“これまで当たり前だった手段”も成り立たなくなっている。 そのため多くのミュージシャンは、収入源としてのライヴに重きを置くようになった。ところがそんな矢先、コロナが“場”を奪ってしまったのだ。 だが、そんないまこそ、音楽で生きていくにあたっての“常識”を見なおす絶好のタイミングであるとも考えられる気がする。 たとえばそ
1963年、福岡市長浜生まれ。1990年、東京理科大学大学院修士課程(物理学専攻)修了後、電機メーカで半導体デバイスの研究・開発に10年間従事。在職中より執筆活動を開始、2000年より著述業に専念。主な守備範囲はコンピュータ全般。2004年、運動障害が発生(2007年に障害認定)したことから、社会保障・社会福祉に問題意識を向けはじめた。現在は電動車椅子を使用。東京23区西端近く、農園や竹やぶに囲まれた地域で、1匹の高齢猫と暮らす。日常雑記ブログはこちら。 生活保護のリアル~私たちの明日は? みわよしこ 生活保護当事者の増加、不正受給の社会問題化などをきっかけに生活保護制度自体の見直しが本格化している。本連載では、生活保護という制度・その周辺の人々の素顔を紹介しながら、制度そのものの解説。生活保護と貧困と常に隣り合わせにある人々の「ありのまま」の姿を紹介してゆく。 バックナンバー一覧 あのい
※編集部注:本記事には『BEASTARS』の物語の展開や核心にふれる記述があります。同作の魅力をより深く味わいたい方には、ぜひコミック本編と本記事をあわせてお読みいただくことをお薦めします。 「加害者」の立場から考える 『BEASTARS』は、2016年から『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて連載されているマンガである。作者は板垣巴留(ぱる)。2018年のマンガ大賞をはじめ数々の受賞歴をもち、19年にはNetflixでアニメ化されている。 わたしたちは現在、多文化主義(multiculturalism)の時代に生きている。いまや程度の差こそあれ、あらゆるフィクション作品が多文化主義に配慮して作られていると言ってよい。『BEASTARS』もまた、その例外ではない。 しかし『BEASTARS』はこの多文化主義に、きわめて特異な角度からアプローチしている。本稿では、あえてこのマンガを多文化主
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米米CLUB。言わずと知れた超有名バンドである。紅白出場、レコード大賞受賞、日本武道館や東京ドームでライブ、CDのミリオンセラーなど、多くのミュージシャンが抱く夢を実現させた。 そんな米米CLUBの初期メンバーで、ブレイク直前にバンドを去った人物がいる。博多めぐみ(58歳)さんだ。ステージで力強くギターをかき鳴らしていた女性と言えば、「ああ、あの!」と思い出すファンもいるのではないか。 「ときたま思うんです、米米CLUBを辞めていなかったらな、って。もちろん思ったからって、メンバーに戻れるわけはないのですが、もう一度ステージで光り輝きたい。ロックスターとして武道館に立ちたいんです」 取材場所である新宿のロックバーで、博多さんはそう話す。ここは週に1回、彼がアルバイトをしている店でもある。米米CLUB脱退後、約25年も音楽活動から遠ざかっていた博多さんは、2017年から親子ほど年の離れた元ア
文:朝宮運河 写真:斉藤順子 近藤ようこ(こんどう・ようこ)マンガ家 1957年新潟県生まれ。國學院大學在学中の79年、雑誌「ガロ」に投稿した「ものろおぐ」でデビュー。『見晴らしガ丘にて』で第15回日本漫画家協会賞・優秀賞、『五色の舟』(津原泰水原作)で第18回文化庁メディア芸術祭・マンガ部門大賞を受賞した。主な作品に『悲しき街角』『遠くにありて』『ルームメイツ』など。『妖霊星』『宝の嫁』など中世日本を舞台にした作品や、『戦争と一人の女』(坂口安吾原作)、『夢十夜』(夏目漱石原作)、『死者の書』(折口信夫原作)など、日本文学のコミカライズでも高い評価を受けている。 これまで描いたことのない世界を描く ――澁澤龍彦の小説をコミカライズした『高丘親王航海記』の1・2巻が同時発売されました。9世紀に実在した高丘親王(平城天皇の皇子)の天竺への旅を描いた、奇想天外な冒険記です。幻想文学の傑作として
『ハリー・ポッター』の著者J.K.ローリングがトランス差別だとされる発言を繰り返している騒動。トランスジェンダー・コミュニティに悪影響を与える “切り取られた事実”だと批判を受けている主張の裏にあるデータとは?(フロントロウ編集部) J.K.ローリングの主張は「中途半端な真実」なのか? トランスジェンダーに対する差別や偏見が含まれているとされる発言を繰り返しているJ.K.ローリング。著書の映画版『ハリー・ポッター』に出演するダニエル・ラドクリフ、エマ・ワトソン、ルパート・グリントら多くのキャストが彼女の発言を受けてトランスジェンダーを擁護する声明を発表するなか、J.K.ローリングはツイッターに連投を行なったり、2万字に及ぶエッセイを公式サイトに公開したりして持論を展開してきている。 しかしそんな彼女が提示している情報は、真実の一部しか提示しない「half truth (中途半端な真実)」だ
【ワシントン=中村亮】トランプ米大統領は19日、連邦最高裁判所判事で18日に亡くなったギンズバーグ氏の後任について「女性を選ぶということが適切だ」と述べた。「後任指名は来週だ」とも表明した。与党・共和党内に11月の大統領選前に後任を任命すべきではないとの見方があり、段取りの調整を急ぐ。ホワイトハウスで記者団に語った。最高裁判事は大統領が指名し、議会上院(定数100)で過半数の賛成を得られると承
自宅で大麻を所持していたとして、俳優の伊勢谷友介さんが9月8日、警視庁に大麻取締法違反容疑で現行犯逮捕された。 ワイドショーやスポーツ新聞はいつものようにセンセーショナルに報じ、伊勢谷さんが出演したドラマの配信も停止された。 「問題児が輝ける機会の提供」を掲げて伊勢谷さんらが開校した「Loohcs(ルークス高等学院)」は、「誠に遺憾であり、また教育事業を行うものとして、その責任を痛感しております」と謝罪文を掲載した。 大麻は日本で確かに違法薬物とされている。だが、その健康被害ははっきりしていない。つまづいた人をさらに叩きのめし、再起しづらくすることを私たちの社会はなぜ繰り返すのか。 BuzzFeed Japan Medicalは、薬物依存症が専門の国立精神・神経医療研究センター薬物依存研究部長、松本俊彦さんに緊急インタビューをした。 大麻の場合「刑罰」もおかしいが「治療」も必要か?ーー有名
だが、そのときの香港人スタッフの掛け声の発音が面白かったのだ。当初、彼らは「フリー・アッネース!(Free Agnes!)」と、流暢な英語発音で周庭の英語名を叫んでいたのが、途中から「あ・ぐ・ね・す(A・GU・NE・SU)」と母音をはっきり強調する日本語式のカタカナ発音に変えたのである。 英語をそのまま発音しても、大多数の日本人にはあまり通じないことを一瞬で見て取った、香港人らしい語学センスの高さを感じさせる行動だろう。さておき、このメッセージが同胞の香港人向け以上に、日本人に向けて強く発信されていることがよくわかる光景だった。 「逮捕中は欅坂46『不協和音』を思い出した」 国安法の施行前まで香港自決派の政党・デモシスト(すでに解散)のメンバーだった活動家・周庭が8月10日に逮捕された事件は、日本の世論に非常に大きな衝撃を与えた。 ツイッターでは彼女の釈放を求める「#FreeAgnes」の
テニスの大坂なおみ選手は、アメリカのウィスコンシン州で黒人の男性が警察官に撃たれたことに対する抗議として出場中だったツアー大会をボイコットすると表明しましたが、一転して、28日に行われる準決勝に出場することが分かりました。 大坂選手は四大大会の1つ、全米オープンの前哨戦としてニューヨークで開かれているツアー大会に出場していましたが、ウィスコンシン州で黒人の男性が警察官に背後から撃たれたことへの抗議として勝ち進んでいた大会をボイコットし準決勝を棄権すると表明しました。 これを受けて大会自体も「人種差別や社会的な不公平に抗議するため」として27日に予定されていたすべての試合を見合わせ、28日から再開することになっていました。 大会の主催者によりますと、WTA=女子テニス協会などが大坂選手に対して再び出場するように要請した結果、大坂選手はボイコットを撤回し出場することで「より強い抗議の意思を伝え
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