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「結婚」「夫婦」という観点から見る日本の所得格差/迫田さやか - SYNODOS
日本の格差が拡大している、と聞いたときに、どんな格差を思い浮かべるだろうか。所得、教育、地域、医... 日本の格差が拡大している、と聞いたときに、どんな格差を思い浮かべるだろうか。所得、教育、地域、医療…。格差にもいろいろな格差がある。 私が専門として勉強している分野は所得分配論というもので、平たくいえば格差問題を扱う学問である。とりわけ私は、家族や夫婦のかたちと格差との関係に着目してきた。なぜ家族や夫婦のかたちを切り口として格差の問題に取り組むのか。かつては家族のあり方によって格差は縮小されてきたのだが、昨今はそうした傾向が見られなくなってきたからである。 所得分配論の大家であるSir. Tony Atkinson氏は、「結婚は資産(そして債務)の共有が伴うという意味で、それ自体が一つの平等化装置」(アトキンソン(2015),p.29)であると述べている。これは、かつては夫の収入が低ければ家計を支えるために妻も働き、夫の所得が高ければ家計所得が十分なので妻は働かず、専業主婦となっていた。そ
2018/08/08 リンク