店舗数の拡大で成長してきた大手チェーンが、かつてのような勢いを失っている。人手を簡単に確保できる時代ではない。消費者のチェーン離れも顕在化しており、想定した売り上げが見込めず、出店費用を回収するまでの期間が以前よりも長くなったことも背景にある。 ファミレス御三家と呼ばれた「ロイヤルホスト」は、2016年4月まで17カ月連続で既存店の客数が前年を下回った。また、2016年12月期は4期ぶりに「出店ゼロ」を決断。ロイヤルホールディングスの黒須康宏社長兼COO(最高執行責任者)に、ロイヤルホストが直面している問題を聞いた。 *当連載は、日経ビジネス2016年5月16日号特集「外食崩壊 ~賞味期限切れのチェーン店~」との連動企画です。 出店計画をゼロとした理由は2つあります。短期的に見れば景気は変動しますが、長期的にみれば国内の人口は減少し、市場は縮小しています。当然出店は慎重にならざるを得ません