本連載前回記事では、世界一保険料が高額で、かつ保険金不払いも多い日本の生命保険の実態を解説しましたが、こうした歪んだ体質は、契約条項にも及んでいます。 医療特約を付けたところで「脳卒中で倒れた場合、医師の診断後60日以上、言語障害などの後遺症が続かなければ保険金の支払いは対象外」といった不払い条項が約款に並んでいますから、いざという時にも安心できません。 近頃は「先進医療保障は絶対に必要」などと謳い特約を付けるように迫りますが、がんに罹患した人で先進医療が必要になる人は1000人単位で1人いるかどうかの割合で、健康保険に入っている人である限り「高額療養費制度」によって、一定額の負担に抑えられる仕組みがあるのです。 重粒子線治療や陽子線治療をすると1000万円単位のお金が必要などと、平気で嘘をいう専門家もいますが、どんなに高額でも200~300万円で済んでいるのが実情です。これなら、自分でお