さて、本題。感度や偽陽性率といった用語の意味を確認したいときは、■特異度と偽陽性率と陽性反応的中割合とで引用した表を参考にせよ。 問題:甲状腺癌の2次検査の細胞診検査において7名が悪性と診断された。この検査の感度は90%(偽陰性率10%)、特異度は90%(偽陽性率10%)である。この7名のうち真に甲状腺癌であるのは何人か? 報道によれば、福島県の子供約3万8000人に対する甲状腺検査において、2次検査で細胞診を施行されたのは76名である。76名のうち10名が悪性もしくは悪性の疑いありとされ、その10名のうち3名が既に手術を施行され甲状腺癌と診断が確定した。残りの7名はまだ確定診断に至っていない。3万8000人中の3人というのは、原発事故との因果関係があるかどうか断定できないものの、多発と言っていい数字であるのは確かである。スクリーニング検査による掘り起こしに過ぎないのか、それとも有意に甲状
問題:疾患Aの有病割合は10万人に1人である。あなたは疾患Aに関して特にリスクが高いわけでも低いわけでもなく、平均的なリスクを有している。あなたが検診で疾患Aの検査を受けたところ、陽性であるという結果であった。この検査の感度は100%(偽陰性率0%)、特異度は99%(偽陽性率1%)である。あなたが真に疾患Aである確率は? 感度・特異度の話はややこしく、うっかりするとたやすく間違えてしまう。信頼できる書籍をアンチョコにするのがよい。以下、医学者は公害事件で何をしてきたのか(津田敏秀著)より表を引用する。 診断の正しさを評価するための2かけ2表 「感度は100%。特異度は99%」という高い精度の検査で陽性という結果が出た以上、真に疾患Aである確率は高そうに直感的には思われる。しかし、実際にはそれほどではない。有病割合がきわめて低いと、検査で陽性の結果が出た人の大半が偽陽性である。実際に2×2の
風疹が流行するなか、今月末まで無料で予防接種を受けられる中学1年生と高校3年生の接種率が、患者が多い首都圏や近畿地方で低迷していることから、専門家は早めに接種するよう呼びかけています。 国立感染症研究所によりますと、先月17日までに、全国の医療機関で風疹と診断された患者数は745人で、去年の同じ時期の20倍余りとなっています。 特に東京、神奈川、埼玉などの首都圏や大阪、兵庫などの近畿地方で多くなっています。 風疹の予防には、ワクチンを2回接種することが有効で、現在は1歳と小学校入学前に接種することになっています。 また、1回しか受けていない世代に対する国の措置として、中学1年生と高校3年生は無料で2回目の接種が受けられるようになっています。 しかし、国立感染症研究所などが調べたところ、接種率は、去年9月の時点で中学1年生が65%、高校3年生が56%にとどまっていました。 特に風疹が流行して
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