さいたま地裁(伝田喜久裁判長)で26日から開かれる裁判員裁判で、殺人の罪に問われている埼玉県草加市栄町、無職、丸尾佳子被告(83)が保釈されていたことが21日、担当弁護士への取材で分かった。公判前整理手続きで争点や証拠が絞られる裁判員裁判では、証拠隠滅の恐れが低いとして従来に比べて保釈が認められる事例が増えているとされるが、殺人罪に問われた被告が公判前に保釈されるのは異例だ。 起訴状によると、丸尾被告は今年2月11日夜、自宅で、病気を抱える長男=当時(56)=の首を靴下などで絞め殺害したとされる。 公判前整理手続きで争点は情状面の評価に絞られ、殺人罪の成立については争点になっていなかった。 丸尾被告の弁護人の村木一郎弁護士は、地裁の保釈決定について「被告は高齢で逃亡の恐れもないため、裁判所は保釈を認めたのだろう」と語った。村木弁護士は公判前整理手続きが終わった6月に同被告の保釈請求をし、7