地方自治体の新たな収入源、寄付者への返礼品の豪華さなどで注目されるふるさと納税で、山形県天童市は平成26年、全国7位の実績を残した。さらに今年は、半年もたたないうちに昨年の総額の2倍に迫る急増ぶりだ。好調の背景を探った。(本間篤、写真も) 天童市のふるさと納税は昨年1年間で約4億7500万円に上り、全国7位となった。前年の66万5千円から700倍超と驚異的だ。天童市特産のフルーツ類を返礼品としてアピールする戦術をとるなどしたが、ブレークしたきっかけは昨年8月の降雹(ひょう)被害だった。 雹でくぼんだりしたリンゴや洋ナシのラ・フランスをリストに加えたころ、被害農家への同情も手伝ってか申し込みが殺到、寄付の急上昇につながった。 特産の将棋駒のストラップを返礼品に付けたことで、生産が増えるなどの影響も出た。山本信治市長は「縮小し続けていた将棋駒の生産額が5割もアップした。地域産業の振興に果たす役