・カブトムシ ・アオミノウミウシ ・猫 あと一つは? by増田
Published 2024/04/16 16:47 (JST) Updated 2024/04/16 17:35 (JST) 生まれつき膝から先がないイモリの後ろ脚を切断したら、機能も形も正常な脚が生えてきたと、基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)などのチームが16日までに発表した。イモリやアホロートル(ウーパールーパー)などの有尾両生類が、失った体の部位を再生できることは知られていたが、不完全な脚でも正常に戻る「超再生力」があると分かったのは初めて。 遺伝子に着目して詳しいメカニズムを調べれば、イモリの持つ高い再生能力の秘密が明らかになるかもしれない。 チームは、イベリアトゲイモリで実験。遺伝子を改変する「ゲノム編集技術」で、手や脚をつくる上で重要な「FGF10」という遺伝子を働かなくしたところ、両方の後ろ脚が不完全なイモリが生まれた。後ろ脚を切断すると、指がきちんとそろっていて動きも正常
Published 2024/02/16 16:24 (JST) Updated 2024/02/16 16:35 (JST) デンキウナギの放出する電気が、周りにいる生物の遺伝子組み換えを促す要因になり得ることが実験で明らかになったと、名古屋大などのチームが16日までに発表した。チームは「限られた条件でしか起こらないかもしれないが、自然界で発生する電気が生物の進化に意外な役割を果たしている可能性がある」としている。 チームによると、デンキウナギはアマゾン川流域に生息する淡水魚で体内に発電器官があり、餌を取ったり身を守ったりする際に最大で860ボルトの電気を放出する。一方、大学などでは、DNA溶液に浸した細胞に機械で高い電圧をかけて穴を開け、遺伝子を入り込ませて組み換える実験が一般的に行われている。 名古屋大の飯田敦夫助教は「アマゾン川には生物から出た細かいDNAの断片が浮いている。デンキ
東京の空の勢力図が変わろうとしている。都市生態系の頂点であるカラスにタカなどの猛禽類が挑戦状を突き付けたのだ。彼らはなぜ東京に来たのか。鳥たちが繰り広げる熱い「空中ドラマ」に迫る。 カラス独裁の揺らぎ 今、東京の空に異変が起きている。といっても、この異常な暑さのことではない。鳥である。一度、空を見上げてみてほしい。その変化に気付くかもしれない。 「これまで東京都上空の覇権を握っていたのは、カラスでした。しかし、個体数の減少に伴い、オオタカやハヤブサなどの猛禽類が東京都心に進出し、熾烈な勢力争いを始めているのです。両者の戦いにスズメやツバメなどの小鳥も巻き込まれ、東京の空はさながら、生態系の頂点をかけた仁義なき戦いのような状態になっています」 そう語るのは、NPO法人自然観察大学学長で、『都会の鳥の生態学-カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰』の著書がある唐沢孝一氏である。長年にわた
by David Good 夏の風物詩ともいえるセミの羽には、触れたバクテリアを殺してしまう強力な抗菌作用があります。アメリカのストーニーブルック大学とオークリッジ国立研究所の研究者らが、スーパーコンピューターを用いてセミの羽の微細構造の働きを明らかにし、細菌を破壊して自然に自己洗浄するメカニズムを突き止めたことを報告しました。 Structure-Based Design of Dual Bactericidal and Bacteria-Releasing Nanosurfaces | ACS Applied Materials & Interfaces https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acsami.2c18121 Scientists use ORNL’s Summit supercomputer to learn how cicada wings
OIST=沖縄科学技術大学院大学などの研究チームは、タコが人間に似た2段階の睡眠サイクルを持つことが明らかになったと発表しました。脊椎動物以外で2段階の睡眠サイクルが明らかになったのは初めてで、人間が夢を見るのと同じような現象が、タコに起きている可能性もあるということです。 この研究結果は、OISTとアメリカ・ワシントン大学の共同研究チームが科学誌「ネイチャー」で発表し、睡眠中のタコの脳の動きなどを調べたところ、「静的睡眠」と「動的睡眠」の2種類があることが分かったということです。 このうち、 ▽「静的睡眠」では人間などの哺乳類が深い睡眠をしているときに、 ▽「動的睡眠」では浅い眠りである「レム睡眠」のときに似た脳の動きがタコの脳でも見られたということです。 レム睡眠は急速な眼球の運動を伴う睡眠のことで、人間などの哺乳類は、多くの夢はレム睡眠中に見ると考えられています。 タコは「動的睡眠」
【読売新聞】 奈良市の奈良公園のシカが、紀伊半島の他の地域に生息するシカにはない独自の遺伝子型を持つことを、シカの研究に取り組む福島大、奈良教育大、山形大のチームが突き止めた。1400年くらい前に周辺のシカから分かれ、集団内で繁殖し
寄生虫がオオカミの行動に影響を与えていることを示す研究が初めて発表された。(PHOTOGRAPH BY SHUTTERSTOCK, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE) オオカミに独立を決意させたり、群れのリーダーであることを主張させたりする要因は何だろうか。この疑問は長年、科学者の興味を引いてきた。2022年11月24日付けで学術誌「Communications Biology」に発表された最新の研究によれば、寄生虫トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)に感染したオオカミは、感染していない個体に比べて、群れのトップに立つ可能性が高いという。 この発見は、何が動物の行動に影響を与えるかについて、より幅広く考えることを迫るものだと、研究に参加したキラ・カシディー氏は考えている。氏は米モンタナ州の非営利団体(NPO)イエローストーン・ウルフ・プロジェクトの野
Published 2022/11/19 06:03 (JST) Updated 2022/11/19 06:15 (JST) 北海道中標津町の獣医師山田恭嗣さんが、新型コロナに感染した飼いネコを診察して症状の特徴をまとめた論文を発表し、取材に応じた。日本獣医師会によると、ネコの症例報告は国内初。飼い主からの感染が考えられるとし「疑わしき症状が出ても、獣医師に相談して冷静な対応を」と呼びかける。 感染したネコは道東部の家庭で飼われている当時12歳の雌。飼い主らが感染した直後、ネコにも鼻水やせきの症状が出始め、飼い主らと同じデルタ株の陽性が判明。発症8日目に呼吸器の状態が悪化したため、抗ウイルス剤などを投与すると、回復した。 ネコは室内で飼われ、飼い主を介して感染したと判断した。
マウスの発生段階で指が5本ずつできるのは、手足の元となる「体肢芽(たいしが)」と呼ばれる組織内で、細胞の増殖などに関与する「SHH」というタンパク質の分布に濃淡があるためだとの分析を、東京大の広川信隆特任研究員(分子細胞生物学)のチームが10日付の米科学誌に発表した。 広川氏は「体づくりの制御の仕方を明らかにする重要な発見だ」としている。 チームは、細胞内で物質を輸送する「分子モーター」と呼ばれるタンパク質に注目。「KIF3B」という分子モーターを作れなくしたマウスでは、親指が2本になり、計6本の指ができることを発見した。 KIF3Bは、SHHの蓄積に関与するタンパク質を輸送しており、健康なマウスでは、体肢芽の中心部にSHHがたまる場所があったのに対し、KIF3Bがないマウスでは体肢芽全体にSHHが拡散していた。 SHHは、がんの悪化に、KIF3Bは統合失調症に関連があることが知られている
福島大共生システム理工学類の兼子伸吾准教授は3日、東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域に生息するイノシシの遺伝的な影響を調査した結果、事故後数世代が経過しても、DNAの塩基配列に事故の影響による突然変異は確認されなかったとする研究内容を発表した。 大学の定例記者会見で発表した兼子氏は、「突然変異で緑になったイノシシ」など、原発事故の影響を巡り根拠に基づかない海外報道があるとし、「汚染の程度が理解されておらず、現状を伝えることが重要だ」と指摘した。 事故の影響による突然変異が確認されなかった理由については「(事故に起因する放射線量が)低線量だったためと考えられる」と述べた。 兼子氏は、福島大大学院に所属していたドノバン・アンダーソン氏(弘前大被ばく医療総合研究所特任助教)らとともに2016~19年、帰還困難区域に生息する307頭のイノシシを調査した。このうち191頭の遺伝子について、チ
京都大学は5月13日、チンパンジーの「夜間陰茎勃起」を確認したとする研究成果を発表した。ヒト以外の霊長類で夜間陰茎勃起を確認するのは初で、京大は他の哺乳類も夜間陰茎勃起する可能性があるとしている。別の研究でチンパンジーを観察していたところ、偶然発見したという。 赤外線カメラを使って夜間に12匹の雄のチンパンジーの様子を撮影。各個体6日ずつ、計72日間の行動を観察したところ、8匹のチンパンジーによる計46回の夜間陰茎勃起を確認した。このうち4~6匹の個体は、夜間陰茎勃起の後にマスターベーションを行い、うち1匹は射精らしき行動に至ったという。 研究結果は10日、国際学術誌「Behaviour / Brill」にオンライン掲載された。ただし、録画した映像に意図せず映ったものなので、今後継続して研究する予定はないという。 研究に携わったクリスティン・ハーバーキャンプさんは「何か課題に向かっていると
Published 2022/02/17 01:00 (JST) Updated 2022/02/17 11:01 (JST) 新型コロナウイルスに類似した3種類のコロナウイルスが、ラオス北部の鍾乳洞に生息するコウモリの間で広がっているとの研究結果を、フランスのパスツール研究所などのチームが16日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。 新型コロナウイルスは野生のコウモリに由来するとの見方が強い。だが詳しい起源や人への感染経路は解明されておらず、「東南アジアや中国南部のコウモリに由来するとの仮説を支持する結果だ」としている。 新型コロナウイルスは人の細胞表面にあるACE2というタンパク質にくっついて感染するが、発見した3種類はより効率的にACE2と結合しやすいとしている。
Published 2022/01/08 04:46 (JST) Updated 2022/01/08 10:06 (JST) 犬は東アジアに生息していたハイイロオオカミから進化した可能性が高く、20世紀初めに絶滅したニホンオオカミが最も近縁だとする研究結果を、総合研究大学院大や岐阜大などのチームが8日までにまとめた。ハイイロオオカミの亜種とされるニホンオオカミの残された骨からDNAを調べ、系統関係を分析した。 査読前の論文をウェブに発表した。チームの寺井洋平・総研大助教(進化生物学)は「東アジアのハイイロオオカミが、犬とニホンオオカミの祖先に分岐したと考えられる」と指摘。 犬が人と暮らすようになった地域の解明に役立つ可能性があるという。
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