ずらりと並べられた被災者へ配布される眼鏡=名古屋市熱田区のメガネプラザ本社で2011年4月4日、岡村恵子撮影 東日本大震災で、眼鏡がなくなったり、壊れたりした被災者に役立ててもらおうと、愛知県中心に眼鏡店10店を展開する「メガネプラザ」(本社・名古屋市熱田区金山町、上田唯司社長)の社員らが7~10日、宮城県多賀城市の避難所7カ所を訪れ、眼鏡計420本を無料配布する。同社は「眼鏡は体の一部。なくなって苦労している人がいると思う。少しでも役に立てば」と話している。 被災地では「高齢者が老眼鏡がなくて困っている」といった声が出ているという。メガネプラザが贈るのは、同社に寄付された使用済み眼鏡のレンズなどを新品に交換した近視用60本、新品の老眼鏡300本、がれき撤去などの作業時に使う保護眼鏡60本。社員たちはレンタカーで避難所を巡回し、被災者に眼鏡を試してもらい、度数が最も合うものを手渡す。同社の
校舎が診療所として使われている岩手県山田町立山田南小学校。同居する形で4月中に授業を再開する=岩手県山田町で2011年4月4日午後2時39分、関谷俊介撮影 東日本大震災で被災した岩手、宮城両県の沿岸部のほとんどの学校で今月中に子どもたちが戻ってくることになった。しかし、教科書が津波で流されたため教科の授業が困難だったり、校舎の一部が避難所や病院として使われているため「共存」に苦心するなど、各学校とも手探りと不安の中でのスタートになりそうだ。 「再開のめどはついたんですが、教科書がないんです」。岩手県宮古市教委の佐藤智一指導主事は表情を曇らせる。 宮古市は25日に小中全38校で授業を再開する予定だが、新学期に配る予定だった新しい教科書が保管されていた市内の大型書店が津波で水没してしまった。文部科学省を通じて再発行を依頼しているが「今月中の納品は難しいかも」。 学校が水没するなどして使えない学
3月11日に発生した東北関東大震災。ボランティアが震災直後の被災地にはいったとき、避難所で見たのは、積み上げられた伊藤園の飲み物ケースだったという。 伊藤園では、震災後わずか3日間の間に、被災した岩手、宮城、福島各県にお茶やミネラルウオーターなど60万本を提供。そのスピードはどこよりも圧倒的に早かった。 同社広報部の担当者は語る。「被災地にある営業所だけでなく、東北地方の営業拠点から可能な限り支援物資を提供しました。すべて各営業所が独自に判断して、飲料を配布して回りました。とにかく非常事態なので飲み物の種類を限定せず、倉庫にあるものをどんどん支援物資として運び出しました」 その後、交通事情がある程度整ってからは本社からも追加支援。これまでにトータルで100万本を超える飲料を提供したという。それにしても、営業所、場合によっては社員ひとりひとりが判断して行っていたというのは驚きだ。そこには、全
東日本大震災から一夜明けた3月12日午前6時すぎ。菅直人首相は陸自ヘリで官邸屋上を飛び立ち、被災地と東京電力福島第1原発の視察に向かった。秘書官らは「指揮官が官邸を不在にすると、後で批判される」と引き留めたが、決断は揺るがなかった。 「総理、原発は大丈夫なんです。構造上爆発しません」。機内の隣で班目(まだらめ)春樹・内閣府原子力安全委員会委員長が伝えた。原発の安全性をチェックする機関の最高責任者だ。 第1原発は地震で自動停止したものの、原子炉内の圧力が異常に上昇した。東電は格納容器の弁を開放して水蒸気を逃がし、圧力を下げる作業(ベント)を前夜から迫られていた。班目委員長は「視察の前に、作業は当然行われていたと思っていた」と振り返る。だが、着手は遅れた。 首相は官邸に戻った後、周囲に「原発は爆発しないよ」と語った。 1号機でようやくベントが始まったのは午前10時17分。しかし間に合わず、午後
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く