ブックマーク / kasasora.hatenablog.com (5)

  • マリッジブルー、マリッジ抜き - 傘をひらいて、空を

    疫病が流行しているのでよぶんな外出を控えるようにという通達が出された。そのために色恋の発生も抑制された。色恋の多くが物理的接触を必要とする以上、ワンナイトだろうが婚活だろうが、新規開拓は感染源になりうる。 もちろん、疫病流行前からアプリで相手を探すしくみは普及していた。感染源になることなど気にせず開催されるパーティだってあるだろう。それにしたって出会いのフィールドに乗り出す母数はものすごく減ったから、相手選びという意味では全員が影響を受けている。 僕はもともとアグレッシブに彼氏を取り替えるタイプではなかったのと、疫病前につきあいはじめた彼氏がかなりいいやつなので、「まあ今は新しい彼氏とかそういうのはやめておくか」と思っている。そして「もしかして今の彼氏と長いこと一緒にいるかもしれない」とも思っている。 彼氏も同様の方針である。僕はそのことを、もちろん喜んでいる。自分は別れることを考えていな

    マリッジブルー、マリッジ抜き - 傘をひらいて、空を
    giovannna
    giovannna 2021/06/08
    わかる。永遠なんてないのよ。
  • 相談に乗れない - 傘をひらいて、空を

    疫病が流行しているのでよぶんな外出を控えるようにという通達が出された。その状況が長引くにしたがってDVが増えた。出かけないからDVが起きるというより、問題ある場所が閉じられてさらに問題が濃縮されたという図式である。そういう数字を認識するだけでしんどい。人づてに、あるいはペンネームあてのメールでその種の話を聞くたびに「お役に立てればいいのですが」と思う。 思うのだが、私は実際にはまったくお役に立てない。ペンネームあてのメールではもちろん、親しい人からの「友だちがDVに遭っているようなのだが、どうしたらいいだろうか」といった相談に対しても、実は役に立てていない。私ができることはふたつしかないからだ。 ひとつ。相手の発言内容からそうだと推定したときには、「それはDVだと思います」と言う。ひとつ。被害にあっているとおぼしき人の居住地域にある相談窓口のリストや参考になりそうな文献リストを送る。以上。

    相談に乗れない - 傘をひらいて、空を
    giovannna
    giovannna 2021/04/27
    それはDVだと思います、セクハラだと思います、モラハラだと思います、パワハラだと思います。それを伝えるだけで十分かもしれない。
  • 主人は子煩悩じゃありませんから - 傘をひらいて、空を

    子どもたちがいっせいに笑った。読み聞かせが受けたらしい。読んでいるのはわたしの夫である。保護者会の後に子どもたちと保護者たちの交流の時間があって、その一環として読み聞かせの場がセッティングされ、わたしの夫が立候補したのだった。わたしがにこにこしてそれを見守っていると、顔見知りの保護者が、あらあ、と言った。レイカちゃんパパはほんとに子煩悩でいらして。ねえ。ほんとにねえ。 わたしはその保護者の名前を思い出す。沢田さん、と言う。こんにちはと言う。沢田さんは話し続ける。 レイカちゃんパパみたいな方、最近はいらっしゃるのよね。うちはそういうんじゃないから。主人ともよくそういう話してるんですよ。ほんとうにね、レイカちゃんパパは、子煩悩でいらっしゃって。 わたしの夫は娘を好きです。わたしはそう言う。そして混乱する。なんだろう、この人、何か、いやな感じがするんだけれど、それはなぜだろう。わたしの知らないと

    主人は子煩悩じゃありませんから - 傘をひらいて、空を
    giovannna
    giovannna 2019/10/08
    へぇ〜〜いわゆる「上流階級」の人たちは未だにこういう感覚なのかな?
  • セフレですよ、不倫ですよ、ねえ、最低でしょ - 傘をひらいて、空を

    仕事の都合で別の業種の女性と幾度か会った。弊社の人間が、と彼女は言った。弊社の人間が幾人かマキノさんをお呼びしたいというので、飲み会にいらしてください。 私は出かけていった。私は知らない人にかこまれるのが嫌いではない。知らない人は意味のわからないことをするのでその意味を考えると少し楽しいし、「世の中にはいろいろな人がいる」と思うとなんだか安心する。たいていはその場かぎりだから気も楽だし。 彼らは声と身振りが大きく、話しぶりが流暢で、たいそう親しい者同士みたいな雰囲気を醸し出していた。私を連れてきた女性はあっというまにその場にすっぽりはまりこんだ。私は感心した。彼女は私とふたりのときには同僚たちに対していささかの冷淡さを感じさせる話しかたをしていた。 どちらがほんとうということもあるまい。さっとなじんで、ぱっと出る。そういうことができるのである。人に向ける顔にバリエーションがあるのだ。私は自

    セフレですよ、不倫ですよ、ねえ、最低でしょ - 傘をひらいて、空を
    giovannna
    giovannna 2019/09/18
    ああ、そうか、人との交際にいちいち権力を持ち込む人と付き合うと、モラハラされたりして疲れるわけだ。今や純粋に恋愛や人間関係を楽しめる人は少数で、権力に取り憑かれている人の方が多いのかもしれないね。
  • あなたはこうしてキモくなる - 傘をひらいて、空を

    人間関係におけるキモさというのは、僕が思うに、舐めながら期待しているときに生じるんです。なんていうのかな、「この程度の相手であれば、自分をよく扱うだろう」という感じ。好意が発生するときにはしばしば期待がともなうものだけど、そこに相手を見下げた感覚とか、所有感みたいなのが入ると、一気にキモくなるんです。 僕、モテるんですよ。こう見えて、実はすごくモテるんです。なんでだかわかりますか。「ちょうどいい」からです。それで、誰にモテるかっていうと、自信がないんだけどいつか誰かが自分だけの良さを認めてくれると思ってる女の子にモテるんです。自分だけの良さって、何かっていうと、別にないんです。具体的にはとくにない。あってはいけない。なぜかというと、それは自分を好きになった男が見いだすべきブラックボックスだからです。自分の長所を自覚すると、他人と比べたときにたいした長所じゃないってわかっちゃいますからね。彼

    あなたはこうしてキモくなる - 傘をひらいて、空を
    giovannna
    giovannna 2019/06/12
    ひとしきり考えてみたけど、よくわかんねえ相手の基準で値踏みされているのがそもそも気色悪いんだわ。それで仲良くしたいとか、そんな人だと思わなかったとか勝手に期待されたり失望されたりするのが心外。
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