2021年の東京オリンピックで初めて正式種目として採用されたスポーツクライミング。この檜舞台で銅メダルを獲得したプロフリークライマー・野口啓代さんの勇姿が目に焼き付いている人も多いでしょう。 野口さんはこの大会を最後に現役生活を引退しました。11歳でクライミングに出会ってから、32歳で最後の大会を終えるまでの長い道のり。日本スポーツクライミング界のパイオニアとして歩んできた野口さんに、ロールモデルは存在しませんでした。壁にぶつかったときも、引退という大きな節目を迎えるときにも、野口さんは全て自分ひとりで考え決断してきたといいます。 プロアスリートの引退といえば、体力的な限界を迎えていたり、思うような結果を出せなくなったりした姿を思い浮かべるかもしれません。しかし野口さんは「クライマーとして成長し続け、過去最高の状態で引退を迎えることができた」とも話します。 幾多の大会で結果を残し、スポーツ